ラディカルフェミニストが女性を敵視する矛盾
ラディカルフェミニスト自体を非難するつもりはありません。
本文中で非難しているのは「主張が自己中心的なもの」に変質してしまっている方だけです。
どうもー、自称第3派フェミニズムよりのリベラルフェミニストの奴隷です。以前にフェミニズムの歴史と、現状のラディカルフェミニストの問題点を纏めたエッセイを書いてまして(拙著 フェミニストと呼ぶのをやめよう)下記リンクより、宜しければご参照下さい。
https://ncode.syosetu.com/n7162hr/
さて、ラディカルフェミニストについての説明は上のリンクから、拙作を読んで貰えばと思うのですが、それでもざっくりと説明を。
初期のフェミニズムは公的領域、主に参政権や基本的人権の獲得を目指した「リベラルフェミニズム」でした。
女性の社会進出や自由な経済活動が活発になっていくと、資本主義社会の中において、女性が社会から「母親」としての役割を押し付けられ、それにより教育機会や出世などを妨げられているという考えが生まれます。
この「私的領域における搾取」を改革するために生まれたのが社会主義的フェミニズム(またはマルクス主義的フェミニズム)でした。
結果として社会主義的フェミニズムは、その思想実現を求めた支持者たちの要求に叶うことはなく、そうした失望から、より過激な「男性の存在そのものが女性を抑圧している要因である」というラディカルフェミニズムが出来ました。
ラディカルフェミニズムにも、「女性は子供を産み育て、家庭を守るのが当たり前」といった固定概念の破壊といった、至極真っ当な主張もあったわけです。
ですが、最近、フェミニズムというと行き過ぎた女性擁護、女性優遇を唱え、男性排除、男性蔑視を唱える人達という認識が一部にあるように思います。
こうした認識の主因は、「男性の存在そのもの」を認めない一部のラディカルフェミニストの言動のためだと思っています。
さて、ここでタイトルのお話となるんですが、ラディカルフェミニストの代表と言えるのが、通称「ツイフェミ」や「フェミ騎士」でしょうか。
Twitter上で拗らせた男性嫌悪主義をさらけ出している女性アカウントを「ツイフェミ」、それを擁護する男性アカウントを「フェミ騎士」なんて呼んでますよね。
「ツイフェミ」の方が「電車内で男は匂いを嗅いで息するだけで痴漢」とツイートし、「フェミ騎士」の方がそれを擁護、「女性にそんな思いをさせるのは男性として恥ずかしい」とツイートしたというのには、何というか寒気がしましたね。
ただ、東京の迷惑防止条例の五条一項の各号から、「触らない痴漢」を適用することは出来るという弁護士の方の見解をネットで見ましたから、満員電車のなかでは男性は女性の側では息を止めましょう。
まあ、解決策は「男性専用車両」を作ることですが、そうすると、またうるさい人がいそうです。
話がそれましたが、こうした「ツイフェミ」の方たちが男性に媚を売る女性と決めつけて、自分たちの主張に反対の女性や、彼女たちが「男性より」と判断した女性を「アンフェ姫」と揶揄してバカにしていたりします。
「アンフェ姫」はおわかりと思いますが「アンチフェミニズムの姫」の略です。
ツイフェミさんたちは「アンフェ姫」を殊更不細工でだらしなく、男に媚をうっては承認欲求をみたす女性と決めつけで罵倒しています。
なんで、こんなことするんですかね。
フェミニズムは成り立ちから考えて、「女性の権利獲得と、抑圧からの解放」を唱えるものです。
ですが、ラディカルフェミニズムの台頭は結果として、「男勝りな女性」「強い女性」というシンボルを女性に押し付ける「新たな抑圧」になっています。
そして、現在のミサンドリストたちの言動は「ネットを利用したクレーム」によって、様々な活動を阻害し、結果として「フェミニズム」そのものの印象を棄損しています。
だからこそ、第3派フェミニズムは「押し付ける」ことから脱却し、「自分らしくある」ことを目指してるわけですね。
「ツイフェミ」さんたちが攻撃している「アンフェ姫」こそ、実はこうした新しいフェミニストかも知れないんですが、「ツイフェミ」さんたちは何故か古臭いラディカルフェミニズムを有難がってるので悲しいですね。
まあ、もっと古臭いリベラルフェミニストを自称してる奴隷には言われたくないかも知れませんが。
ツイフェミさんたちの主張を男性嫌悪の点を除いて考えた時、彼女たちの主張に問題はないんでしょうか。
彼女たちは一貫して「権利」を主張し、男性や「アンフェ姫」が間違っていると語ります。
しかしながら、彼女たちは自分たちが語る「権利」を正当化する「義務」についてはいっさい語りません。「女性」であれば当然の「権利」だと主張することは「女性」を「男性」より優遇しなければならない特権階級だと自認するようなものですから、本来なら「平等」を目指すフェミニズムとは相容れない筈なんですね。
ウーマンリブ運動などの結果として女性の社会参画が成功したあと、アンチフェミニズムが起きたのは、「認められていなかった女性の権利」が認められ、「法的な平等が実現」して雇用機会や教育機会が均等になったあとでは、フェミニズムの主張は一歩間違えると「ただの女性優遇」という男性蔑視になるからなんですね。
だからこそ、奴隷をはじめ、フェミニストはそうしたことに気をつけています。
「女性の暮らしやすい社会実現」と平行して、そもそもが「より多くの人にとって暮らしやすい社会実現」という考えに根差した思想へとフェミニストたちは移行していますし、そうでなければいけないんですね。
結局のところ、一部のラディカルフェミニストたちが攻撃しているのは自分自身だと言うことに尽きると思います。
人を呪わば穴二つですからね。
感想お待ちしてますm(_ _)m