女神達の湯浴み
お疲れ様です。
本日の投稿になります。
死と隣り合わせの食事を乗り越え、食器類が漸く平屋から無くなると心の底から安堵出来る時間が訪れてくれた。
私は畳の上で体を弛緩させてちょっとだけ染みが目立つ天井をぼぅっとしたままで眺めていた。
はぁ――……。助かった。
きっと九死に一生を得た人は皆すべからくこの感情を抱いているのでしょうねぇ。
「どうしたの、カエデ?? お馬鹿な天文学者みたいに無意味に天井を眺めて」
「人は幸運、不運の星の下に生まれているのだ。そう考えていました」
「ふふ。何よ、それ」
先生はどちらかと言えば幸運の部類でしょう。
アレを口にする事が無かったのですから。
もし、私だったら……。無理矢理口を抑えられ、有無を言わさず胃に流し込まれていた筈。
真実は時に残酷です。
アレの存在を知っているのは私とレイドのみ。
彼女はそれを良い事に、アレを私達に試食をさせているのですよ。
体から吹き出す汗、表情から察する味等々。
私と彼の食後の経過観察を続け。そこから得られた情報を元に、更に改良を重ねて……。
最終的にはきっと私達の想像も及ばない常軌を逸した物を生み出してしまう。そんな杞憂……じゃあありません。
心配事が止まないのです。
「美味しい食事をありがとうございました。私はそろそろお暇させて頂きます」
これ以上此処にいたら、食後の甘味とか言って余計な物を食わされかねない。
そうなる前に立ち去るべきだ。
「何じゃ?? 忙しいな??」
イスハさんが食後の御茶を美味しそうにコクコクと飲みながら話す。
「レイドから頼まれ事を受け賜わっていまして」
此処から一刻も早く逃げ出したいのと、最新刊を読み漁りたいのが本音です。
「湯浴みしてからでも構わんだろう。しっかり汗を流してから帰れ」
「カエデ、一緒に入りましょうよ」
「あ、それなら私も御風呂頂きます。いつもは日帰りでしたので、前々からここの温泉に興味があったんですよ」
退路は塞がれてしまいましたね。
まぁ、御風呂位ならいいかな。
「分かりました」
「脱衣所に風呂の用意はしてある。好きに使え」
イスハさんはそう言うとフワフワの尻尾を左右に揺らして平屋を後にした。
レイドはいいなぁ。
あのモフモフの尻尾を触れるのだから……。
「ほら、二人共。行くわよ」
「カエデさん、行きましょうか」
二人の背に引かれて外に出ると、既に漆黒の闇が空を覆い尽くし。星の神々が羨む数多の宝石が上空に散りばめられていた。
山の上、そして塵が少ない初冬の空だから綺麗に見えますね。
それとも最近忙しくて夜空を眺める機会もなかったからいつもより鮮明に見えるのかも。
「ふふん――。ふふんっ」
「何?? その鼻歌」
アレクシアさんの鼻歌が先生の笑いを多分に誘う。
いつもの明るい笑みを浮かべてアレクシアさんに言った。
「あ、これですか?? 楽しい時ついつい歌っちゃうんですよ」
「そんなに温泉が楽しみ??」
「勿論です。此処の湯は打ち身に捻挫、関節痛。果ては美肌効果もあるというじゃないですか。それを聞いて気分が上がらない女性はいませんよ」
「それだけじゃありませんよ。マナの回復、傷の回復にも効果があります」
「そうなんですね!! じゃあ肌がふやけるまで浸からないと」
「それは逆効果よ」
陽気な会話を続け、平屋の裏手へ続く道を進んで行くと。青い月明かりに照らされた花々が私達を迎えた。
さぁっと風が吹くと花の香りが鼻腔を刺激し、青い光に照らし出された花弁が得も言われぬ美しさを放つ。
「わぁ。綺麗ですね……。イスハさんの趣味ですか??」
「そ。ババア臭いわよねぇ」
「そうですかね。私は良いと思いますよ。…………うん。良い香り」
一輪の花の前にしゃがみ込むと花弁の匂いを嗅ぎ、胸一杯に香りを閉じ込めている。
何んと言いますか……。妙に絵になりますね。
薄い桜色の長髪が風に揺られると、美しい花が二つも咲き乱れていると此方に錯覚させてしまう程に彼女の髪。そして端整な顔は美麗に映った。
「ほら、行くわよ」
「あ、はい。カエデさん、行きましょうか」
「えぇ……」
女性の私でも思わず魅入ってしまう姿。
レイドが見たら卒倒しないだろうか?? そんなくだらない思考が過ってしまった。
まぁ流石に卒倒まではしないと思いますが見惚れてしまうでしょうね。
白濁の温泉へと続くいつもの木の階段を昇ると、脱衣所が見えて来る。
小さく、そして必要最低限の大きさなので夜になると建物の背後から立ち昇る湯気が気持ちを高揚させるのですよね。
「服は……。この籠の中でいいですよね??」
「籠の中に手拭いが入っていると思いますので、それで体を洗って下さい。石鹸は温泉に置かれている物を使用して下さい」
初めて脱衣所、並びに温泉を使用する彼女へ端的に説明してあげた。
「成程。んしょ……」
はぁぁぁ……。
何で私の周りはこんな綺麗な人ばかりなんだろう。
アレクシアさんが余り格好良く無いシャツを脱ぐと、薄い緑の下着姿が現れた。
潤いを帯びた白い肌、摩擦係数の無いつるりとしたその柔肌は誰もが思わず息を飲んでしまうでしょう。
みっちりと育った双丘は緑を押し上げ、背に流れる髪は女神も奥歯をぎゅっと噛み締めて嫉妬する程だ。
「あんまり見ないで下さい。恥ずかしいですよ」
手拭いで胸元を抑えてそう話す。
またそれが愛苦しく映り、男性なら守ってやりたい。
そう思わずにいられないでしょうね。
まぁ、人に守られる程彼女は弱くはありませんが。
「あら。けっこういい物持ってるじゃない」
「ちょっと!! 駄目ですよ!!」
アレクシアさんの背後から忍び寄った先生が背から双丘へしゅるりと手を伸ばし、私よりも全然大きい双丘を鷲掴みにする。
「へぇ。形も良いし……。それに中々の触り心地ねぇ」
「んっ……」
か細い指が淫靡に緑の上を這うと彼女の口から甘い声が漏れた。
「ふぅん。感度も良いわねぇ」
「や、やめて……下さい」
足に力が入らないのか、膝がかくりと折れ曲がり膝を着かない様に必死に耐えている。
「ここ……。いいでしょ??」
「ひゃっ!!」
先生の指先が彼女の弱点を突いたのか。
ビクンと体が跳ねて一瞬で端整な顔が朱に染まる。
「それに……この肌。凄く滑らかよ??」
「んんっ……」
アレクシアさんの首筋に整った鼻筋を這わせて彼女の香りを楽しむと、それだけでは満足出来ないのか。
「匂いも良いし。どれ、味はどうかしら??」
「ひゃっ!!」
先生の淫らな唾液で湿った舌がアレクシアさんの肌を舐め伝うと、くぐもった淫猥な水音が脱衣所の中に静かに響いた。
「う――ん。上物ね……」
「い、いけませんよ……」
「そう言っても……。体は正直じゃないの??」
最後の砦である下着の中に指を入り込ませようとした刹那。
アレクシアさんは最後の力を振り絞って先生に対抗した。
「も、もう!! 駄目です!! 女性同士はこういう事しちゃ駄目なんです!!!!」
それが正解だと思いますよ。
私がお叱りの声を放つ前にアレクシアさんが淫らな女王様の拘束を解いてしまった。
「んもう。つれないわねぇ。女性同士って事は……。意中の男性とならいいって事??」
「ま、まぁ。そうなりますね」
額から小さな汗を流しつつしどろもどろに話す。
「だ――れかなぁ。こんな綺麗な子を射止めた男は」
「い、言いません!! 御風呂行きますね!!」
服を全部乱雑に脱ぎ捨てると、大股で温泉へと向かって行ってしまった。
あの歩幅……。転ばなきゃ良いですけどね。
「先生。御ふざけが過ぎますよ??」
「そう?? でも、いい物持ってるわ。彼女」
舌舐めずりをして、アレクシアさんの進んだ軌跡へ視線を送る。
「彼の事はいいんですか??」
「これはこれ。それはそれ、よ。女同士だったら浮気にならないでしょ??」
「じゃあレイドが男性に今みたいな行為していたらどうします??」
「むっ……」
私の問いに一瞬沈黙する。
そして考えを纏めたのか、ゆるりと口を開いた。
「私しか見えなくなる様に調教しようかしらね。狭い部屋に閉じ込めて、縛って、何をするのにも私の許可なくては出来ない様にして。それから地べたを這いつくばり、喜んで私の足を舐めるようになったら放してあげようかな??」
「それは調教じゃなくて虐待ですよ」
「成程!! 虐待の方が楽しそうよね!!」
私はこの人の倫理観が心配です。
一体どういう教育を受けたらこう育つのでしょうか??
甚だ疑問が残ります。
服を脱いでキチンと折り畳んで籠の中に入れると風呂場へ。
淡い青い光と、温泉から立ち昇る蒸気が絡み合い何とも幻想的な光景が私を待ち構えていた。
何度も訪れていますけど、ここの雰囲気は格別ですね。
「カエデさ――ん。先に入っていますよ」
陽性な声に従いそちらへ視線を送ると、アレクシアさんは既に湯に浸かって効能を満喫していた。
白い肌がほんのりと桜色に染まり色気を含み。
「はぁ――。いい湯ですぅ――」
弛緩させた体から零れて来る吐息は男性のみならず、女性をも魅了してしまうでしょうね。
んむぅ。
彼女の何気ない仕草が絵になると思うのは本日何回目でしょうか。
古ぼけて少々傷付いた小さな椅子に座って体を洗おうとすると。
「カエデ、背中流してあげるっ」
「変な所、触らないで下さいよ??」
背後から忍び寄ろうとした先生へ向けて猜疑心の塊をぶつけて注意を促した。
この人には安易に隙を見せてはいけない気がしますからね。
「あのねぇ、あれは只のおふざけなの。本気に捉えないの」
「それなら……」
先生が私の背後に座り、肌を傷付けない優しさで拭いてくれる。
「どう?? 気持ちいい??」
「えぇ。丁度いい塩梅です」
「ふふ。何よ、それ」
「御二人は仲がよろしいですねぇ」
湯の中から温かい声が漏れて来る。
「カエデは私に弟子入りしているのよ。私が先生で、彼女が生徒」
「どうですか?? 先生の指導は??」
「そう、ですね……」
口に指あてがい、じっくりと考えてから話してあげた。
「魔法に関しては大変尊敬しております。魔力の容量、威力、そして豊富な種類。そのどれもが見習うべきものであり、否応なしに敬服させられます」
「ふふん。もっと褒めてもいいのよ??」
上機嫌な声が背後から聞こえた。
「ただ……。私生活についてはちょっと思う所がありますね。もう少し、分を弁えた行為を心掛け、慎みを持って行動して欲しいと願っております」
「ちょっと。それ、酷くない??」
「ありのままを話したまで、ですよ」
「ん――。まぁいいか。尊敬してくれる、その言葉が聞けただけで私は満足よ。さ、交代。今度は私の背中を流して頂戴」
「分かりました」
くるりと回り、先生の背中を視界に捉える。
「……」
ほぉぉ。
これまた見事な背中ですね。
女性らしい曲線を描き、それが足の付け根まで見事に流れている。
ふっくらとした臀部は女性でも色を覚えてしまう程で、男性が見たら必ず固唾を飲んでしまうでしょう。
「もうちょっと力込めていいわよ??」
「これくらい、ですか??」
「そうそう。良い感じ」
この肌を傷付けたくないと思ったのか、知らず内に手加減していたみたいだ。
これだけの物を見せられたら誰しもが億劫になりますよ。
「イスハさんと、レイドさんって師弟関係なんですよね??」
「そうですよ。半ば強引に弟子入りさせた流れでしたけど」
「あのクソ狐の弟子になる位なら私の下で勉強すればいいのに……。カエデ、ありがとう。湯に浸かりましょ」
「分かりました」
先生が小さな椅子から一足先にすっと立ち上がり白濁の湯へと身を沈めるので。
私も先生に倣い魅惑の湯へと体を預けた。
あぁ……。疲れが染み出るようです……。
軽い触り心地の湯質が全身の肌から体の中へと染み込み、体内からポカポカと温めてくれますね。
「でも、魔法を得意とするエルザードさんの下より。徒手格闘が得意なイスハさんの下の方が彼の為になるのでは??」
「単に気に食わないのよ」
アレクシアさんの的確な答えに対してフンっと鼻息を漏らす。
そういう所ですよ。直して欲しいのは。
「レイドさんと最後にお会いしたのは……。あの釣り大会の日ですね。御怪我の具合は??」
「完治しましたよ。ただ、痛々しい傷跡は癒えていませんが」
ミルフレアさんから受けた彼の傷跡を見る度、きゅっと心臓が痛くなる。
もし……。
あの時、私達の処置が少しでも間違っていたらと思うと背筋が凍ってしまう。
文字通り彼は生死の境を彷徨ったのだ。
私達の下へ帰って来てくれたあの時……。瞳の裏側から涙が零れない様に留めておくのには本当に苦労しました。
マイみたいに泣きじゃくって彼の胸の中へ飛び込みたかったけど、生憎満席でしたのでね。
それに、私が自分勝手に行動しては隊が纏まりません。
レイドは……。私が飛び込んで来たら受け止めてくれるのかな??
それとも跳ね除けちゃうのかな??
実践するのは容易ですがその後の反応が怖くて出来ないのが本音です。
「そう、ですか。お元気ならそれで構いません。元気が一番ですからね」
「それじゃ駄目よ?? 私の男に手を出した……。あいつの事は絶対許さないわ。今度会ったら有無を言わさず手が出ちゃいそう」
「あれ?? エルザードさんとレイドさんってお付き合いしているのです……か??」
アレクシアさんがおずおずと尋ねた。
「そりゃ勿論。愛を誓い合い、夜を共にして、彼と私の命が混ざり合って。その結晶がここにいるのよ??」
愛しむ様に自身の下腹部を撫で始める。
「え……。えぇぇええっ!?!?」
「安心して下さい。嘘ですから」
先生の冗談を真に受ける人がいるのですね。
「な、なぁんだ。嘘ですか……。はぁ、良かった」
「ちょっと。何で言うのよ」
「真実を捻じ曲げるのが嫌いなだけです」
「嘘から始まる……。ううん。ベッドから始まる恋もあるのよ??」
「体だけの関係って虚しくありませんか?? 私は心を重ねたいです」
相手を敬い、信頼し、委ねる。
混ざり合った心は拙い鉄から、鍛え上げた鋼に変わり何人も打ち砕けない結晶へと変化。
私は相手に求めるのはそんな信じあう心ですね。
「心ねぇ。まぁそれも恋愛には大切な事よね」
「カエデさんの言う事、分かります。相手の気持ちを理解したい、そして想いを汲んであげたい。そんな気持ちになりますよね??」
「その通りです」
良かった。
アレクシアさんはこちら側だった。
「何よぉ。二人してぇ。どうせ私は淫らな女ですよっと」
温泉の淵に腰かけ、静かに吹く風で体内の熱さを流しながら先生が話す。
「そ、そのぉ。エルザードさんは……。男性経験がおありなのです、か??」
また唐突な質問ですね。
そう言えばそっち関係は一度も聞いたことが無かったな。
淫魔の女王となれば一人や二人の男性経験がおありでしょうね。
「私?? 無いわよ??」
「「ええっ!?!?」」
これには思わず私も声を大にして口に出してしまいました。
意外や意外。
まさかあの素晴らしい体を一度も男性に捧げていないとは……。
ですが、淫魔の女王ともなると人間の普通の男性では彼女の放つ魔力に耐えきれずに失神してしまいますし。当然と言えば当然かも。
「肉体的にはって意味ね。精神世界で何度か厭らしい事はしたけど」
そこまでは聞いていません。
「話を聞く分には経験豊富な感じはしましたが……」
「その通りです」
「私の初めてを捧げる人はもう決めてあるのよ。誰が、何を言おうとそれは変わらない。絶対モノにしてみせるんだから」
「ち、因みにぃ。エルザードさんの体を射止めた人は??」
「言わずもがな。分かるでしょ??」
にっこりと笑って私達を見つめる。
参りました。先生に勝てる気がしません。
経験、容姿、そして器の大きさ。
あ、倫理感は勝っていますね。
幾つもの素晴らしい女の武器を搭載した者に太刀打ち出来る訳無いじゃないですか……。
「でもさ、私達魔物って婚姻関係滅茶苦茶じゃない?? 一夫多妻もありだしさ。二人の所はどうなの??」
「ハーピーも特にそんな規定はありません」
「右に同じです」
「そっかぁ。じゃあさ、皆でレイドを襲って孕んじゃおうか??」
これまたとんでもない事を言いますね。
「だ、駄目ですよ!! そんな暴漢紛いの事をしては」
「いいじゃない。一人より、二人。二人より、三人。皆で孕めば怖くない!!」
今日の朝からずっと一緒に過ごしている所為か、もう突っ込む元気さえ無くなりそうです。
「そう言えば……。アオイの故郷へ伺った時、フォレインさんとシオンさん、そしてアオイに襲われたと聞いた事がありますね」
先生の三人という台詞を聞いてふと思い出した。
「はぁ!? フォレインが!? あいつもう子供いるじゃない!!」
「何でも?? 新しい命が欲しい、とかで」
「それは許せないわね。こうしちゃいられない。皆、今から夜這いしに行くわよ」
何の決意を固めたのか知りませんが。
拳をぎゅっと握ると、凛々しく立ち上がった。
「先生、レイドは今任務中です。邪魔したらいけないって言ったの先生ですよ??」
「誰かが先に孕んでもいいの!?」
「ですから。彼はそんな事毛頭考えていませんよ……」
誰かこの人を止めて下さい。
私じゃ無理です。
「任務から帰って来たらすればいいのかしら??」
「報告書やら、任務やらでそんな暇は無いと思いますけど」
「じゃあどうやって子種を貰えばいいのよ!!!!」
「そんな事、私に聞かれても困ります」
心の内を正直に話してあげた。
「くっそう。隙あらば襲ってやる」
「それで我慢して下さい」
「御二人はいいですよねぇ。気兼ねなくレイドさんに会えるのですから。私なんて偶にしか会えないんですよ??」
「お時間があればいつでも来てください。きっとレイドだけじゃなくて、マイ達もアレクシアさんに会いたがっていると思いますよ」
「その機会があれば是非、御伺い致しますね」
柔和な瞳で私を見つめた。
「よし。女子だけの作戦会議も終わった事だし、そろそろ上がりましょうか」
「作戦会議??」
「皆で孕もうって言ったでしょ?? カエデは孕みたくないの??」
もう何でも好きに考えて下さい。
先生に対して失礼だとは思いますが、大きな溜息を付きながら湯を出た。
「あ、待ちなさいよ」
「私も上がろうかな。のぼせてしまいそうです」
レイドの気苦労が少しばかり理解出来た気がしました。
先生の我儘って思ったより大変です。
「おぉ。肌がツルツル。ほら、見てよ」
「あ、本当ですね。いいなぁ。エルザードさんの肌」
「あなたも上物よ??」
「だ、駄目ですよ!! 触ったら!!!!」
天衣無縫、自由奔放。
そんな言葉が良く似合います。
脱衣所の中から、今も笑みを振り撒きはしゃぎ合う先生の姿を見てそう感じた。
最後まで御覧頂き有難う御座いました。
この話で漸く折り返し地点ですね。
指が千切れる勢いで執筆していますので、本編連載開始まで今暫くお待ち下さいませ。
それでは皆様、お休みなさいませ。




