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引っ越し

猫になってから、いや、我輩が猫になったと認識してから数週間が経った時だった。

我輩は運よく、ペットショップから引っ越しする機会を得た。


我輩の新しい飼い主は、高村佳子である。

税理士の仕事をしている。


我輩の新居は分譲マンションの一部屋だった。

2LDKの一部屋の隅っこに、我輩専用のベッドとトイレが用意された。

しかし、ベッドもトイレも、柵で囲われていない。


我輩は、2LDKの部屋の中を自由に歩き回れるのだ。

ペットショップの小さな檻の中も快適ではあったが、歩き回れる範囲が広がることは、素直にありがたい。


飼い主の佳子が持って来た我輩専用の食事皿には、キャットフードが山盛りに入っていた。

今までペットショップで食べていた量の二倍はある。


よく見ると皿の横にカタカナで名前が書いてあった。


ピエール


なるほど、我輩の名前であろう。

しかし、どこかで聞いたことのある名前である。


我輩は、お腹がいっぱいになるまで食事をした。

いつもより多くの食事をした為であろうか、眠気を感じた。

なので、少し眠ることにした。


食べたいだけ食べて、寝たい時に寝る。

お気楽なものである。

快適な部屋に引っ越した今となっては、人間の数学者の生活には戻れない。


ここで、『猫の方が数学者に適している』という仮説を、我輩は提唱したい。

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