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恐怖日和  作者: 黒駒臣
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 ベランダにつがいの鳩が入ってきたので追い払った。その後、姿は見なくなったが毎日フンは落ちている。

 おちょくられてるのかと頭に来ていた矢先、干している洗濯物にフンを落とされた。

 怒りが頂点に達したわたしは隠れて待ち伏せした。

 何も気づかず鳩たちが悠々とやって来る。不意を突いて箒で思い切り振り払ってやった。

 脅しをかければ、二度と来ないだろう。

 だが、まともに箒を当ててしまい一羽が死んだ。殺すつもりはなかったのに。

 残った一羽が丸い目で一部始終を見ていた。

 それからも鳩は来た。一羽が二羽になり三羽になり、今やベランダは鳩で埋め尽くされていた。大量のフンと抜けた羽毛で洗濯物や布団が干せず、臭いと鳴き声にも悩まされた。

 どこに行くにも付きまとわれるようになり外出もできない。近頃は家の中にまで入り込んで家具の上からわたしを見下ろしている。

 鳩の呪いだ。


 はい、そうです。確かに妻は鳩を誤って殺してしまいました。ですがその後、鳩は来なくなり、ベランダには何もいません。

 先生、いったい妻は何を見ているのでしょうか。

 罪の意識なのでしょうか、それとも本当に鳩の呪いなのでしょうか。



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