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空はホワイトデーにお返しをするらしい

昨日完結にしてしまいましたが、投稿後「今日ホワイトデーじゃん」と気付いたので一日遅れのホワイトデーです。

時系列的には昨日投稿したデートより前です。

「……翼、今日予定ある?」


 部活も終わり、いつも通り家に向かって帰ろうとすると突然空が尋ねてきた。

 特に用事はないので大丈夫だと伝えるとほっとしたような顔になった。

 でもいきなりどうしたんだろう?

 私が不思議そうな顔をしていたのが分かったからか、


「……今日何の日か知ってる?」


 と問われた。

 今日って三月十四日だけど……。

 あ! そういうことか!


「もしかして、ホワイトデー?」


 そう言うと空は正解、というようにこくりと頷いた。

 すっかり忘れていた。


「……だから公園寄ってもいい?」

「うん、いいよ」


 学年が違うということはもちろん教室も違う。

 だからバレンタインの時も学校では渡さなかった。


 私は頷いてよく学校帰りに雑談するときに寄る公園に向かって歩き始めた。


     *     *     *


「……これ。バレンタインはありがとう」


 リュックサックから取り出されたのはクルミ色の包装紙にくるまれた直方体の箱だった。


「こちらこそありがとう」


 私はそれを両手で受け取り、お礼を言う。


「……ところで翼。ホワイトデーのお返しの意味、知ってる?」

「えっと、マシュマロは嫌い、クッキーは友達、キャンディーは好きでしょ」


 私はそういうのに疎いが、天が前に言っていたので知ってる。

 ちなみにその言葉の後、天はこう言ったのだ。


「さて、翼は空先輩から何をもらえるかな~?」


 とからかい気味に。


「……そっか。他には知ってる?」

「え? 知らないけど……」


 というか他にもあるのだろうか?

 天なら知っているかもしれないけど。


「……帰ったら調べてみて。これの意味」


 とん、と箱を触って言われた言葉に私は頷く。

 ということはこの中身はさっきの三つ以外……。

 いったい何なのか気になるがその疑問は家で解決するだろう。

 結局その日も軽く雑談をしてから家まで送ってもらった。


     *     *     *


「ただいま」

「おっかえりー!」


 いつもはリビングにいてくつろいでいる天なのに、今日は玄関まで来ていた。

 どうやら天は気付いていたらしい。今日がホワイトデーということに。


「で、お返しは何だった? キャンディー?」


 いつもに増してテンションが高い気がする。

 今にもこっちに乗り出しそうなので、とりあえずリビングに行こうと背中を押した。


「私もまだ見てないんだよ、中身」


 そう言って先ほどもらったクルミ色の箱を出す。

 慎重にその包み紙をはがし箱を開けると、中身はマカロンだった。


「マカロンかあ。意味はなんだろ?」


 私が呟くと、天は驚いたように言った。


「もしかして空先輩、意味わかって渡してる?」

「うん、だって意味調べてって言われたし。これってどういう――」

「早く調べてみて!」


 どういう意味か聞こうとしたが天に遮られた。

 天はいつの間にか私のスマホを私のリュックサックから取り出し、押し付ける。

 急かされるまま「マカロン ホワイトデー お返し 意味」と検索をかける。


「うそ……」


 一番最初のページを開くとそこには、


「マカロン:特別な人」


 大きい文字で簡潔にそう記されていたのであった。

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