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紅葉学園では今、テスト期間らしい

付き合う前の話です。

「あー、まだ国語と数学と理科と社会と英語やってない!」


 今、紅葉学園ではテスト期間だ。

 ちなみに九教科ある。

 一日目は国語と社会と音楽、二日目は数学と理科と美術、三日目は英語と体育と技術(もしくは家庭科)と三日に分けて行われる。


「やばいじゃん、それ。せめて明日の国語と社会はやっといた方がいいよっ」


 天が私のベッドの上でゲームをしつつ言った。


「確かにそうだけど……。っていうか天、余裕そうだね」


 テスト前(しかも明日から)なのにゲームしているなんて。

 そんなことしたらテストの点数三桁いかないよ。


「だって、そんなの天使の力で解決できるしっ」


 ま、まさか……カンニング?


「ちがうよっ。天使は記憶力いいから授業中聞いただけで覚えられるんだよっ」


 いいなあ。私にも記憶力があれば……。


「じゃあつける? 記憶力」


 出来るの?


「もちろん。このネックレスを使えばね」


 そういって目の前に突きつけられたのは青い石がぶら下がっているだけのネックレスだ。


「これはね、魔法の石なんだ。これをつけて一度読んだり書いたりすると完璧に覚えられるんだ。その代わりこのネックレスをしていないと忘れちゃうけど」


 それは便利だね。貸して!


「いいよ。じゃあ、勉強しようか」


 貸してもらえたので私は夜中まで使って何とかテスト範囲を暗記した。


     *     *     *


 次の日。

 いつも通りに朝食をとったり、身だしなみを整えたりしてネックレスをつけたのを確認する。


「いってきまーす」

「翼、学校でのネックレス着用は校則違反だぞ?」


 学校に行こうとしたとき、真琴にそう指摘された。

 私は急いで生徒手帳を見る。


 校則

 勉強に不必要なものを持ってきてはならない。持ってきた場合は没収。


 ほ、ほんとだ……。

 天のほうを見ると、ばれたかというような顔をしている。


「私をだましたな!」

「だまされる方が悪いんだよっ」


 天はそういって逃げた。

 全く逃げ足だけは速いんだから。


「真琴、私今日休んでもいいかな?」

「だめだ。休むと0点だぞ?」


 確かにそうだ。

 私はしぶしぶ学校へ向かった。


     *     *     *


 数日後、テストが返ってきた。

 一日目以外の教科はぎりぎり平均超えたが、国語、社会は十点台だった。ちなみに国語十五、社会十二。この二つは追試決定だ。最悪以外のなにものでもない。

 私は責任転嫁をするために天を探す。

 いた。

 教室の隅に隠れているがバレバレだ。


「天! どうしてくれるの!?」


 私は怒ったが、天はにやりと笑って、


「やっぱり、それくらいだよね。点数」


 と私に聞こえるくらいの大きさで呟いた。

 うざい。

 わざわざ、私にきこえるように呟くところや、何気なく百点取っているところとか。(後で聞いた話だと、九百点中八百七十七だったらしい)


「放課後、図書室来てね。勉強教えてあげるから」


 上から目線とか、絶対行きたくない。


     *     *     *


 しかし、きてしまった。

 やっぱり後が怖いし。

 あけて天の指定された席(図書館は広いので行き違いにならないため)にいくと、


「翼さん、勉強不得意?」


 空先輩がいた。

 え? なんで?


「えっと、何で空先輩がここに?」

「谷口さんに……頼まれた」


 そういわれて天から預かったであろう差し出された手紙を読むと、こんな事が書いてあった。


 やっほー。よかった、上手く引っかかってくれて。これで空先輩との接点が増えたね! まあ、いろいろがんばって!


 あの天使、図ったな。

 でも、空先輩と勉強するのは嬉しい。

 そこだけは感謝。

 そういうわけで私は何とか追試は合格した。

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