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19 翼となずなは告白するらしい

 今日は、快晴だった。


「なんか縁起がいいね。告白する日に晴れるなんて」


 天が話しかけてきたが緊張していて返事が出来ない。

 なんていったて今日は望月先輩に告白する日なのだから。


 告白するのは天と蘭が話し合って今日の放課後、レインボーライトに来てもらうように望月先輩をサポートしている凛に伝えてもらってきてもらう。

 そこで2人同時に告白する、という流れだ。

 そこまで、天使と悪魔の四人で打ち合わせしてくれた。


     *     *    *


 その日は全く授業にも身が入らず、上の空で受けていた。

 あまりにボーっとしすぎていて天に


「大丈夫? 翼、意識あるっ?」


 と一日に何回も聞かれたくらいだ。

 あんまり天を心配させたくはないものの、放課後の事に気をとられていてそのことばかり考えてしまう。

 早く放課後になってとっととすませたい。

 そんな思いとは裏腹に時計の針はゆっくりしか進まない。


     *     *     *


 やっときた放課後、私はレインボーライトへと向かっていた。

 私はすぐさま指定された赤色の部屋へと入る。

 そして天達が予約席の所にいくともう天と真琴がいた。


「やっほー。翼、遅かったね!」

「緊張しているようだが、大丈夫か?」


 いいよなあ。こんなに他人事に楽しめて……。


「だって実際他人事だしっ」


 まあそうだど。


「あれ? めずらしいね。翼が噛み付いてこないなんて」

「そうだな。翼だったらなんか言い返してきそうだが。それほど緊張しているってことだな」


 そんな会話をしているうちにまた人が来た。


「ここ、座らせてもらいますね」

「私も座らせてもらう」


 なずなさんと蘭だった。

 やっぱりなずなさんも緊張しているらしく、口数が少ない。

 代わりに天と蘭がたくさんしゃべる。


「なずなさん、しっかり説得してきたんだねっ」

「まあな。天とは昔から勝負してきたが基本白黒つける前に終わったからな。やっと白黒つけられる」


 蘭が皮肉混じりに言ったが天はまったく気にしていない。

 いつも通りのにやりとした笑みを浮かべている。


「そうだねー。まあ後は空しだいかなっ」

「……遅れて、ごめん」

「いや、主があやまる事はないわ。悪いのはアタシだから。ごめんなさい」


 噂をすれば影というように望月先輩と凛が現れた。


「いやいや、気にしなくていいよっ。私も5分くらい前に着いたところだしっ」

「本当にごめんなさい。じゃあ、後は三人に任せるわ。私達は他の部屋に行きましょう」


 人間ではない四人は席を立ち、別の部屋へと移動した。

 静かになるこのテーブル。

 口火を切ったのはなずなさんだった。


「私は空に伝えたい事があります」


 そこで一度区切り、少しためらうようなそぶりを見せた。


「私は空のことが好きです。異性として好きなんです」


 全部言い切り、なずなさんはこちらに目配せする。

 私は言いました。後はあなたの番です。

 と言っているように見えた。

 私は勇気を出して口を開いた。


「あの、私は、望月先輩のこと……」


 あと一言。一言言えば終わるんだ。

 しかしまるで固まってしまったかのように次の言葉が出ない。

 もし、この言葉のせいで今みたいな話すことができる関係が崩れてしまったら。

 でも迷っているわけにはいかない。

 伝えるって決めたんだから!


「好き、なんですっ」

 恐る恐る望月先輩の顔色をうかがうと、きれいで吸い込まれるような黒い瞳を見開いていた。

 いきなりの事で驚いているのだろうか。


「空、答えをこの場で出してくれませんか? 凛から心に決めた人がいると聞いていますから。この場にいなければいないと言って断ってくれても結構です」


 突然なずなさんが望月先輩の瞳を捕らえて言った。

 望月先輩は目を伏せて考えている。


「僕が、好きな人は――」

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