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12 文化祭が始まったらしい

 私たちは自由行動の時間、困っているような人を見つけた。

 放っておくのも忍びなく私たちは声をかけた。

 どうやら道を迷っているらしい。

 なので私たちは道案内をする事となった。


 そして目的のところについた時、なずなさん(名前は道案内中に聞いた)は言った。


「皆さんありがとうございました。あの、よければここで何かおごらせてください」


 そういって有無も言わさず教室に入った。別にいいのに。

 中は普通の喫茶店みたいだ。


 メニューも紅茶やコーヒーなどのありふれたもの。私たちは一番安い紅茶を頼み席に着いた。


「別に遠慮しなくてもいいんですよ?」


 そうなずなさんはいっていたが、ただ道案内した程度なのでで100円で十分だ。

 というか、どっかで見たことがある気がするんだよなあ。

 なずなもどっかで聞いたことがある気がするし……。


「なずなさん、私たちはこれで十分だよっ。ところでさ、何でここに来たのか聞きたいなっ」


 と天が言うと、なずなさんは快く教えてくれた。


「私の中学時代の友達がここにいて誘われたからですよ。あと私のいとこの様子も見ておきたかったし」

「へえ、その友達といとこって誰?」

「友達はあやめと里奈です。いとこは空と言います。皆私と同じ年なんですよ」


 穏やかに笑って答えてくれたなずなさん。

 しかし私はいとこの名前にびっくりしてしまった。

 空という名前。

 きっとこの人はレインボー・ライトで働いているあの人だ。

 そう思い私はなずなさんに訊いてみる。


「あの、いとこの空さんって望月空さんのことですか?」


 なずなさんは戸惑いながらも


「はい、もしかして迷惑かけているんですか?」


 と答えてくれた。その言葉を聞いたとき天は


「いや、翼は空さんのことを好――」


 といいそうになり、急いで私は口をふさぐ。

 しかしなずなさんにはばれてしまったらしい。


「好きなんですか? 空の事。だったら応援しますよ」


 と応援してくれた。よかったのか悪かったのか。

 そして紅茶が届いた後もその話で盛り上がっていた。


     *     *     *


 そのあとお茶のお礼を言って別れてそこからはなんとなく教室を見て回った。

 色々あってなかなか面白い。


「で、なんで今日連れてきたの?」


 帰り道、私は天に問いかけた。


「なずなさんに会わせるためだよ」


 天はこともなげに答えた。


「気にしてたでしょ、あの人のこと」


 私は頷く。

 確かに気になっていた。

 でも、今の様子を見る限り、付き合っているとかそういうことはないようだ。

 そのことに少しほっとする。


「ありがとね」


 私のためにそんなこと計画してくれて。

 突然の感謝に驚いたのか天は目を丸くした。


「別に、たいしたことしてないよ」


 そらしたほっぺが赤くなっているのを見て少し笑ってしまった。


「笑うなー!」


 真っ赤になりながら怒る天に少し、本当に少しだけ天のことを見直した。

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