動き出す魔物達
門に近づいてくるの者の姿が少しずつハッキリしていった。
近づいてくる者は2人いて、それぞれスコップや鎌を持っていた。
「魔物では無いようですね。」
ロラットが剣を収めながら話した。
「そのようだな。だが様子がおかしいぞ。」
「慌てて走っておるのう。」
門を通り、若い男がロラット達に近づいてきた。
「あの〜、どうかしたんですか?」
ロラットが2人に声をかけた。
「誰だ?アンタら。」
「僕はロラットと言います。勇者の血を継ぐ者として魔王を討伐に行く旅に出ているんです。」
「勇者様だったのか!だったら話そう。俺らは近くの畑で仕事をしてたんだ。6人でな。でも突然魔物が襲ってきてここまで無我夢中で走ってきたんだ。」
「他の4人はどうしたんじゃ。」
「分からん。逃げるのに必死だったからな。」
「とにかく、王に事情を話に行こう。」
パテイがそう言うと、ロラット達は城へ歩き始めた。
ロラット達は城に入り、王の元へ案内してもらった。
「あなたはもしや、勇者様ですか?」
若い男が尋ねた。
「はい、ロラットと申します。隣にいるのがパテイとイトです。」
「やはりそうですか。センカ王からあなた達の活躍を聞きましたよ。私はこの国の王のサットと申します。」
「かなりお若いですのう。」
イトがサット王の顔を見ながら話した。
「王になったばかりですから、所で、何か御用ですか?」
「実は…」
ロラットは今までの事を全て説明した。
「なるほど…実は以前から作物を取られることが多々あったんです。今回のように人に危害は加えませんでしたが。」
「とにかく、魔物を討伐するのが我々の目的です。この事件も必ず解決しましょう!」
パテイが勢い良く言い切った。
「ありがとうございます。しかしもうすぐ夕方です。これからどうしますか?」
ロラットとパテイはヒソヒソと相談し結論を出した。
「夜になったら様子を見に行きます。」
「分かりました。どうかご無事で。」
辺りは闇に包まれて行き、やがて夜になった。
ロラット達は出発し、襲われた畑へ向かった。恐る恐る畑へ近づいた。
畑には、折れた骨や荒らされた畑、血を被った作物が転がっていた。
「酷い有様ですね。」
「ああ、残酷じゃ。」
「死体が無いな。喰われたか…まだ近くにいるはずだ。探し出そう。」
ロラット達は必死に探した。だが夜のせいで何も見えなかった。諦めかけたその時、遠くの方にぼんやりと光っている物を見つけた。
ロラット達はその光を目指し、歩き始めた。ハッキリ見えるとその光は炎であることを分かった。そしてその炎で作物を焼いていた。
「パテイさん、これは…」
「可能性は十分にある。気をつけろ!近くにいるかもしれん。」
夜も深くなって行き、気温も少しずつ冷えていく。草木は風に揺られ、不気味な音を立てていく。
そんな中、風に揺られた音では無く、人が、いや魔物か、はたまた獣か、何者かの音がロラット達に近づいて行った…
~ここは西の大陸のどこか~
スモールドラゴンは魔王によってこの大陸に集められた3体の魔物に✕✕からの伝言を伝えた。
「なるほど…勇者達がこの地を去る時に連絡か…すなわち、我らが負けた時ということか。連絡はしてやる。まあそんなことは起こらんがな。」
ある1体の魔物はこう話すと、スモールドラゴンに「了解と伝えてくれ」と頼み、勇者達を待った…
ここまで読んでくれた方、ありがとうございます!
次回も気が向いたら公開します。




