僅かな休息
朝が来た。ロラットとパテイはイトの家の前に現れた。
「イトさん、行きましょう。馬車は手配しています。」
「そうか、仕事が早いのう。」
「村のみんなに別れは言わなくていいのか?」
「どうせすぐ戻ってくるだろ。」
3人は馬車に乗り、イニシャ村を後にした。
馬車はずっと走り続け、気づけば正午を過ぎていた。
馬車は林に入り、進みが悪くなった。何とか進むも林を出た頃には夕日が沈む時間だった。
「どうするんじゃ?もう夜じゃぞ。」
イトは2人に尋ねた。
「どうしよう、林を抜けたらすぐに着くと思ったんだけど…」
パテイが申し訳なさそうに答えた。
「僕は留まるのが良いと思います。夜は危険ですし。」
ロラットは安全を優先した意見だった。
「でもこの辺は危険な動物は居ないぞ。」
パテイは効率を重視した意見だった。
「そうだ!こういう時こそ、イトさんに占ってもらいましょう!」
ロラットは自信げに提案した。
「私が得意とする占いは人を調べる占いだ。しかも顔を見ないと占えない。未来も占えるがかなり大雑把になる。」
「しょうがない、明日にまた出発だ。今日はここで寝よう。」
パテイの一言に賛成して寝ることにした。
3人は馬車で寝て、朝日が昇るのを待った。
朝日が登り、すぐに出発した。
真っ直ぐな道を進んでいくと少し遠くに城が見えてきた。
「ここら辺は暑いですね。」
ロラットが額の汗を拭いながら話した。
「まあそういう地域だからな。けどこの辺は美味い食べ物がいっぱいあるんだ。」
パテイが楽しげに話す。
「私らは観光客じゃないぞ。」
イトも楽しそうに話しに参加した。
他愛もない会話をしていると、いつの間にかサット王国に着いていた。
「ここがサット王国だ。」
パテイが馬車を降りながら説明した。
「以外と小さい国じゃのう。」
イトが無関心の目で呟いた。
「まあまあ、お腹も空きましたし、早く門を通ってレストランでも行きましょう。」
3人はすぐにレストランに入り、注文をした。
「ロラットは何を食べるんだ?」
「僕はこの焼肉を食べます。イトさんは?」
「私は、このうどんじゃ。」
話している間に注文をした物が運ばれてきた。
パテイの前にはご飯の上にじゃがいもが乗った丼が置かれていた。
「パテイさんのそれって美味しいんですか?」
「めちゃくちゃ美味いぞ、このじゃが丼。ここの地域は何でも美味いが、特にじゃがいもが絶品だからな。」
3人とも美味しそうに食べたが、パテイは誰よりも早く食べ切っていた。
3人は食事を済ませ店を出た。
これから何をしようか悩んでいた時、突然、大きな音が鳴った。
「何だ、今の音!」
「分かりませんが、結構離れた所から鳴りました!」
「ともかく、様子を見に行かんか?」
「いや、一度、王に挨拶をして事情を説明してからにしよう。」
「そうですね、ん?門に向かって誰かが走ってきますよ。」
「本当じゃ、ちょっとここで待つとしよう。」
3人は門の方を向き、万が一のことに備え武器を手に取った…
~ここは西の大陸のどこか~
「魔王様から、あいつらをここに呼んだと手紙で呼んだがもう来たのか?」
✕✕は1人でボケーッと考え込んでいた。
「もし来ているなら勇者達がいつこの大陸を出るか知りたいな。だがあいつらと喋れる状態じゃない。スモールドラゴンに伝えてもらうか。」
そんなことを考えながら、ずっと✕✕はボケーッとしていた…
読んでくれた方、ありがとうございます!次回も完成次第、公開します。




