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勇者の血  作者: 千客万来
14/15

僅かな休息

朝が来た。ロラットとパテイはイトの家の前に現れた。


「イトさん、行きましょう。馬車は手配しています。」


「そうか、仕事が早いのう。」


「村のみんなに別れは言わなくていいのか?」


「どうせすぐ戻ってくるだろ。」


3人は馬車に乗り、イニシャ村を後にした。


馬車はずっと走り続け、気づけば正午を過ぎていた。

馬車は林に入り、進みが悪くなった。何とか進むも林を出た頃には夕日が沈む時間だった。


「どうするんじゃ?もう夜じゃぞ。」

イトは2人に尋ねた。


「どうしよう、林を抜けたらすぐに着くと思ったんだけど…」

パテイが申し訳なさそうに答えた。


「僕は留まるのが良いと思います。夜は危険ですし。」

ロラットは安全を優先した意見だった。


「でもこの辺は危険な動物は居ないぞ。」

パテイは効率を重視した意見だった。


「そうだ!こういう時こそ、イトさんに占ってもらいましょう!」

ロラットは自信げに提案した。


「私が得意とする占いは人を調べる占いだ。しかも顔を見ないと占えない。未来も占えるがかなり大雑把になる。」


「しょうがない、明日にまた出発だ。今日はここで寝よう。」

パテイの一言に賛成して寝ることにした。


3人は馬車で寝て、朝日が昇るのを待った。


朝日が登り、すぐに出発した。

真っ直ぐな道を進んでいくと少し遠くに城が見えてきた。


「ここら辺は暑いですね。」

ロラットが額の汗を拭いながら話した。


「まあそういう地域だからな。けどこの辺は美味い食べ物がいっぱいあるんだ。」

パテイが楽しげに話す。


「私らは観光客じゃないぞ。」

イトも楽しそうに話しに参加した。


他愛もない会話をしていると、いつの間にかサット王国に着いていた。


「ここがサット王国だ。」

パテイが馬車を降りながら説明した。


「以外と小さい国じゃのう。」

イトが無関心の目で呟いた。


「まあまあ、お腹も空きましたし、早く門を通ってレストランでも行きましょう。」


3人はすぐにレストランに入り、注文をした。

「ロラットは何を食べるんだ?」


「僕はこの焼肉を食べます。イトさんは?」


「私は、このうどんじゃ。」


話している間に注文をした物が運ばれてきた。

パテイの前にはご飯の上にじゃがいもが乗った丼が置かれていた。


「パテイさんのそれって美味しいんですか?」


「めちゃくちゃ美味いぞ、このじゃが丼。ここの地域は何でも美味いが、特にじゃがいもが絶品だからな。」


3人とも美味しそうに食べたが、パテイは誰よりも早く食べ切っていた。


3人は食事を済ませ店を出た。

これから何をしようか悩んでいた時、突然、大きな音が鳴った。


「何だ、今の音!」


「分かりませんが、結構離れた所から鳴りました!」


「ともかく、様子を見に行かんか?」


「いや、一度、王に挨拶をして事情を説明してからにしよう。」


「そうですね、ん?門に向かって誰かが走ってきますよ。」


「本当じゃ、ちょっとここで待つとしよう。」


3人は門の方を向き、万が一のことに備え武器を手に取った…


~ここは西の大陸のどこか~

「魔王様から、あいつらをここに呼んだと手紙で呼んだがもう来たのか?」

✕✕は1人でボケーッと考え込んでいた。


「もし来ているなら勇者達がいつこの大陸を出るか知りたいな。だがあいつらと喋れる状態じゃない。スモールドラゴンに伝えてもらうか。」


そんなことを考えながら、ずっと✕✕はボケーッとしていた…



読んでくれた方、ありがとうございます!次回も完成次第、公開します。

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