表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
7/52

6.幼馴染み襲来

キャラクターの特徴の差別化が出来てないかも。

 賢人の実家はメロン農家だ。

 両親が住む二階建ての一軒家と、祖母が暮らしていた母屋が敷地内に建っている。

 二階の八畳間が、自分の部屋であり、弟の部屋でもある。

 部屋に入ると、学習机が、二つ並んで置いてある。

 当時と何も変わらない内装に、ななはると遊んでいたあの頃がなつかしくも鮮明に思い出される。


 賢人の机は落書きや、アニメキャラクターのシールが貼られ、棚には、漫画しか入っていないが、ナナハルの机は、綺麗で、棚には小学校の教科書やノート、歴史図鑑や伝記が、規則正しく並んでいる。

 ナナハルのノートを数冊手に取り、開いてみると、枠に沿って書かれた、几帳面な文字で、授業の内容が簡潔にまとめられており、ナナハルの真面目さがよくわかる。


 他のノートも眺めていると、玄関の呼び鈴が鳴った。

 母は晩ご飯の買い物をするためスーパーに寄っており、この家には今、賢人しかいない。

 近所の人が来たのかもしれないと、急いで階段を降りて玄関へ向かい、鍵を開けた。


「おーす、久しぶり―。元気だった?」


 鍵を開けるなり、玄関ドアが開け放たれた。

 そこに立っていたのは、短髪の黒髪で黒縁メガネを掛けた童顔の女性。

 グレーのスウェットを着ているが、丈が合っていないようで、女性特有のボディラインが見え隠れして、直視できない服装をしている。


 彼女の名前は朝日薫子、二歳年下の隣に住んでいる幼なじみだ。

 隣と言ってもここは田舎なので、畑を挟んで数百メートルは離れているが……

 薫子の実家も代々農家で、年齢も近いので昔からよくななはると、三人で遊んでいた間柄だ。


 直接会うのはこの家を出て以来だから、五六年ぶりだろうか。

 大人っぽく見えるせいか、賢人は少し緊張した。


「おっじゃまっしまーす」


「あ、おい、ちょっと」


 勝手に上がり込もうとするので、肩を掴んで制止しようとすると、

 薫子は驚き、咄嗟に腕を胸元でクロスながらしゃがみ込んだ。

 そして、威嚇するようなうわめづかいをすると、素人でもわかるような、感情の無い台詞を吐いた。


「キャー、賢人君におかされるー」


 うわー、なんだその棒読みは。

 しかし、夜の田舎は、音が遠くまでよく響く。

 変なうわさが広がる前に、黙らせなくてはと薫子につかみかかった。


「おばさーん、たーすーけーてー、賢人君が、賢人君がー」


 薫子は母に向かって奇声を発していたようだ。今は誰もいないことを告げると、


 「えー?」と今度は不満げな表情で騒ぐのを辞め、靴も揃えず上がり込むと、さっさと二階へ上がっていってしまった。


「なんなんだよ、もう」


 賢人は吐息をつき、薫子の後を追うように二階へと上がった。

■登場人物

賢人:大学生、実家は代々農業を営んでいる。現在はメロン農家。

朝日薫子:幼馴染、おてんば、グラマー、近眼。隣近所に住む農家の一人娘。


■プチっと業務連絡

2022年11月、VOICEVOX(音声合成ソフト)を使って音声化はじめました。ストーリーは変わりませんが、文脈をいじってます。整理できたら随時更新していきます。@siropan33_youで公開中。


▼朗読動画の再生リスト

https://www.youtube.com/playlist?list=PLqiwmhz1-5G0Fm2iWXSjXfi1nXqLHzi_p

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ