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DOG[Docci On Game]  作者: 月山
4/5

3.tutorial field

楽しいとき、集中してるとき、時間は直ぐに過ぎていく。

時間を気にしたり、退屈な時、時間は余計に長く感じる。

人間の時間の感覚って面白いですね。

もしそれが一定に感じることができると私たちはどんな感覚に陥るのだろう?

少し疑問に思った日でした。

 僕は何をやっているのだろう。ため息をついていた。

そう感じるのは、僕にとって当たり前のことだった。

基本的には人との接触を避け、話すことを拒む。

気の知れたクランの仲間なら普通に話はできるがが、目の前にいるのは全く知らないプレイヤー達である。


 どうしよう。

そんなことを考えていた。


 しばらく誰も話さない、静かな世界が続いた。


その世界を壊したのは、女性のプレイヤーだった。


「ねぇ、あなたは誰なの?」

 当たり前の反応だ。


 僕はその言葉をきっかけに自己紹介をした。

続いて、彼女達も自己紹介をした。


「それでゼロさんは私たちとパーティを組みたいってことね。」

「ああ。」


 話しかけたのは僕だったが、ここでの話の主導権を握っていたのは彼女だった。

少しばかり彼女とここまでの経緯を話した。


「それで、初心者ぽい私たちを見かけて、話しかけて来たってわけね。

 いいわよ、組んであげる。だからいろいろ教えてね。」


 あっさりとパーティーを組めてしまった僕は戸惑っていた。

表情は仮面で隠されているため、彼女たちには伝わらないだろうが。


 答える間もなく彼女は話を続ける。


「ねぇ。戦いたいんだけど、ダメだってあの女に言われたんだけどどうすれはいいの」

 ここでのあの女とは、PvsPカウンターにいる受付の女性だ。

僕は直ぐに理由が分かった。


「職を選んでないからだと思う。チュートリアルは受けてないのか。」

「なにそれ。」

 間髪入れずに帰ってきた言葉に、僕は一瞬戸惑い続けた。


「なら、受けてきな。案内するから。」

 そして、僕は彼女の回答を待たず歩き出した。

 

--------------------------------------------------------

 しばらくしてチュートリアルから三人組は帰ってきた。

3人ともチュートリアル受ける前と違いそれぞれの職にあった装備していた。


 ミカンと名乗った女の子は、オレンジ色の手袋と腰にベルトを巻いていた。

これは、チャージャーの基本装備だった。


 男の1人カズは、利き手を肩まで覆う腕の装備、好きに巻くことのできる手ぬぐいのような布、色は青色だったが、それを王道に頭に巻いていた。

その特質的な腕の装備はアタッカーの職の装備である。


 もう一人のハヤブサは、体に合う大きな盾を背負い、片腕に銀色の腕輪をしていた。

職はディフェンダーになる。


 3人とも違う職種で、バランスのよい構成だった。

僕は、よく被らなかったなと感心した。

始める前に3人で決めていたのだろう。


「終わったよ。」

「終わりました。」

「待たせました。」

 3人がそれぞれ話しかけてきた。


 それに対して、僕はお帰りとだけ言い次の目的地まで歩き出した。

途中後ろでワイワイと話ている姿を見て、いいなと思っていたのは内緒である。


 目的地のPvsP施設に戻ってきて、試合の申し込みを彼女達にさせる。

何事も経験だからね。

途中、パーティーを組むために、申請したり職についての説明をしたり細かいことを教えた。

もう大丈夫だろう、そう感じていた。


 試合の申し込みが終わり、楽しそうに戻ってくる彼女たちを見て、僕は5vs5だからあと1人のソロプレイヤーは誰だろうなと考えながら、戻ってくる3人組を見守った。


 そして目の前に

「YOU MATCHING」のアイコンが出てきて、ある場所にテレポートする。

 いわゆる試合開始前のチーム内顔合わせ、準備の場所だ。

当たり前だがそこには、僕と先ほどパーティーを組んだ3人組がいた。

 あと1人いるはずだろうと見渡そうとしたとき、聞きなれた特徴的な声が聞こえた。


「おっ!ゼロ君やん。なんか運命を感じるやんよ。。」

 僕はその声を聞き、本日2度目のため息をついた。





読んでくださりありがとうございます。

動きのない話でしたが、少しずつでも話が進むことを楽しんでいます。

次は、戦いになると思います。

初心者と古参のプレイヤーの心情や動きを書いていきたいな。


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