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「……クッ!」

 目覚めるとベッドな中で頭抱えて自分のしてしまったことを激しく後悔した。

 ボクは居ても立っても居られなくなり。


「!」

 思い立ったボクは掛け布団を跳ね飛ばして起き上がり全力で着替え出す。

 着替え終わると光君の家に全速力で向かった。


 ◇


「はあはあ!」

 息を切らせつつも光君の家に到着。

 そしてチャイムを鳴らす。


 昨日はあんなに躊躇いや迷いがあったのに今は毛筋程もない。

 これも覚悟を決めた者の強みか……。


「は~~~~い」

 朝早くだったせいか、出て来た光君はパジャマ姿だった。


「あっ!? のぞみクン!」

 ボクの顔を見て光君は驚きの表情を浮かべた。


「光君、昨日はごめん!!」

 土下座して光君に謝った。

 プライドの高いボクが土下座するなんて生まれて始めてのことだった。


「わわぁ!?」

 それは光君も分かっており。ボクのこの行動に呆気にとられていた。


「「……」」

 その結果二十秒程の沈黙。互いに言葉に詰まった。


「……のぞみクン、僕は昨日のことなんて気にしてないよ」

 光君は微笑んでボクのことを許してくれた。


「光君!」

 喜びの涙が目から零れそうになる。

 だが、喜びの場面に涙は似合わない。

 ボクは緩んだ涙腺をギュッと締めた。

「ボクはもう迷わない」

 

 立ち上がり、光君をピッと指差してこう言った。

「光君、好きだ! ボクと付き合ってください!」

 突然こんなことを言うなんてバカみたいだと思う。

 だけどボクは言わずににはいられなかった。

 それが自分の本心だから。


「あ……あぁ……」

 当然光君は驚き迷っていた。


 だけど。


「もちろんOKです♪」

 光君は首を縦に振ってくれた。


「光君!」

 ボクはたまらず光君のことをギュッと抱きしめる。

 この瞬間ボクと光君は付き合うことになった。

『初恋は実らない』 なんて世間では言うが、ボクはそのジンクスを打ち破ったのだ。

 これも愛の力の為せる業。 


 その後、世の中に正式に認められた訳ではなかったが、ボク達は恋人になった。

 そんな中でも時矢さんはボク達の味方をしてくれた。

 また、彼は将来ボク達が結婚した後に子供ができるように人工多能性幹細胞の研究を始めた。


 今更ながらの説明ですが、時矢さんは大学の教授だったのです。


 それに時矢さんはボクの顔を見た時点で光君と付き合うであろうことを察していたのだと言う。

 ホント、時矢さんは何者なのだろうか?


 まあ、それは置いといて。今はっきり言えることはボクが幸せなことだ。

 長年の想い人を射止めることができたのだから♪

 今後どうなるか分からないけど、今が良ければそれでいい。


 要するにハッピーエンドだ!


 終わり

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