出会いましては
初めまして空姫です。
久しぶりの方は・・・・・お、お久しぶりです。
この『でこぼこ』は実は短編でだそうかと思っていたのですが、長くなりそうなので連載にしました。
安心してください。
一話一話は短いです。
だから、すぐに終わります・・・・タブン。
楽しんでいただけると光栄です!!
「なんで・・・。」
こうなったのだろう?
自分の後ろには自分より小さな女の子。
目の前にはいまどき流行らなさそうな恰好のチンピラもとい男たちがいた。
A「ああん?てめぇー何様のつもりで俺らの目の前に立ってんのか?」
B「地球がどんなに回ってもてめぇが俺らの目の前に立つことは許されねぇーけどな!」
C「実は神様で~す!とか?ギャハハハハハ!!」
謎「王子様です!!」
いろいろと突っ込みを入れたいのだが、最後に答えたやつチト黙っとけよ。
しかも、王子って・・・・神様より上であるように答えないでくれないか?
相手を逆なでするような回答だな。いや、どう答えても奴らはくるだろうが・・・。
「・・・・・。王子様だと?」
ほら見ろ、言わんこっちゃない。
チンピラAが俺を睨んできやがった。
俺が言ったんじゃないのにな~世の中って不公平。
「そうです。王子様なのです!!」
二度も言うか。そして、相手をさらに仰いでやるなって。
こいつらの相手するの俺なんだぞ?わかってんの?後ろにいるやつ!
いったいどんな顔して言ってんのかと後ろを振り向けば、見なかったことにしたかった。
ヤツは胸を張って、誇らしげに言っていやがったのだ。
なぜ?なぜ!そんなに誇らしげなんだ!!
いや、今はコイツにかまっている暇はない。
チンピラとはいえ、相手は3人だ・・・・俺は手ぶら、もとい素手。
チンピラA・B・Cは何かしら持っているだろう。なんせチンピラなのだから。
なんてふざけた・・・いや、結構真面目に考えながらチンピラA・B・Cを見ると睨みの凄さが増していた。いや、あれは一般的に『殺気』というのだろう。
めんどくせー・・・・本気だすか?いや、もしかしたら弱いかもしれない。
くっそ~めんどくせぇ!!さっさと来いよ!!
俺の思いが、心の叫びが通じたのかチンピラAが一歩踏み込んできた。
「お、おまえ・・・。」
声が震えていた。
「なんだよ。」
俺の声まで震えてしまった。
これは武者震いなんだろう。俺はそう思った。
てか、実際に俺の場合はそうだった。
後ろで能天気にも、にこにこ笑っているヤツを庇うように隠し、相手がいつ来てもいいように構えた。
ザッ
相手が動いた。
A「貴族だったとは、卑怯だ!!」
B「一般市民なめんな!貴族だからといって地球の公転周期には勝てねぇーんだからな!!」
C「王子のバーカバーカ!!神様なめんな!!」
「いや、なめてねぇーよ。」
うおぉぉぉぉぉぉおおおおおお!!
雄叫びとともに、奴らは・・・・・。
俺と俺の後ろで鼻歌歌っているやつから、逃げ去って行った。
そう。逃げ去ったのだ。
「いや、待てよ。せっかくのやる気を返せって。」
だいたいアホな捨て台詞言って去るな。いや、一人真面目なこと言っていたやつがいたような気がするが。
そんなことよりも、周りの市民が驚いているだろうが。
見ろ!あのおばちゃんなんか『あの子王子様なんだって!年収いくらかしら?』ってちげぇし。
勘違いの前に、食いつくこと違うくね?
あのおっちゃんなんか『そうだぞ、神様よりも王子は下だからな!』って待てよ。
だれか、王子否定しろって。何?否定すんの俺なの??
まぁ、とりあえず訂正するとこは王子って『王族』じゃね?ってことかな。
「ふんふんふ~ん♪ル~ル~♪」
あと、後ろのヤツ・・・・すべてお前のせいなんだけど。
「なんか、めんどいことになったかも。」
助けなきゃよかったなんて、現在の俺はかる~く思ったけど、後におも~く思うことになるとは考えもしなかった。だってさ、助けたら終わりだろ?ふつう。
俺の日常が、崩れ始めた今日この頃。
なんでこんなやつを助けたのか、目に留まったのか。
いろいろと悩むけど、まずは俺の後をよちよちではないが付いてくるコイツをどうにかすることが俺の今の目標だけどな。
感想・誤字・脱字など、お待ちしております。
更新はマイペースですが、このお話だけは完結させる勢いです。(たぶん)