光りかがやく休暇の中で
今年もそこらじゅうに薔薇が咲いて
わたしの心をいっぱいにする
今でもまだ
奇跡の起こる世界にとどまっているんだと
できるようになりたいと思ったことはぜんぶ
できるようになってから死にたい
それが一文にだって替えられなくても
六本木の真ん中で目を閉じたら
いつもきみと歩く海が見えた
家に帰ってYouTubeを開けたら
お気に入りの恋人たちが同じ浜辺で寄り添っていた
最後に残った願いは意外にも
ずっと思ってたのとは違っていて
黒目のすぐ下にほくろのある今日の神様は
やっと呼んだねと目を細める
来年の今ごろにはどうか
たくさんの「あなた」の誰かひとりでも
しあわせにできますように