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弟が人間を辞めました  作者: 氷雨 蒼
1章 弟が人間辞めた
4/21

4話 八仙乱

皆様明けましておめでとうございます。今年も私の小説を読んで下さると嬉しいです。

「うっ・・・うーん」


目を開けると見知らぬ天井があった。


「お?起きたみたいだね。少し待ってて、悠真さん呼んでくるから」


俺の事を見ていた人は、部屋を出て行った。しばらくすると、ケンが攫われる時に助けてくれた八田悠真さんが来た。


「見た感じ外傷は無さそうで安心したよ」

「この前はありがとうございました」

「いやいや、お礼は言わないでくれ。健辞君を助けられなくてこちらこそごめんなさい」


俺があの時助けてくれた事のお礼をすると、悔しいそうに八田さんは頭を下げた。


「僕がもう少し早く動けていれば、奴らに先を越される事は無かったんだ」


八田さんはあの時の事をとても悔やんでいた。自分自身も、ケンが何者かに連れて行かれて自分に力があればとあの時思ってしまった。


「八田さん教えて下さい。ケンを攫った奴らの事、ケンの体に起きた異常事態について」

「・・・少し長くなるけどいいかい?」


八田さんは少し考えた後、覚悟を決めたかの様に俺の顔を見て言った。


「お願いします」

「分かった。健辞君の身に起きた事、そして攫ったら奴らの事を」


悠真さんは、分かりやすい説明を始めた。


「まずは、健辞君の身に起きたことからだね。突然だけど、正治君は人間以外にも人間と同じ知力を持ち話すことの出来る生物が居たら信じるかい?」

「・・・前までは信じませんでした。けど、ケンの体が変化したことで信じないといけなくなりました」

「僕はね。そうゆう人達を保護をして、人間社会に溶け込めるに手伝う仕事をしているんだ。今回は、君の両親からの連絡で急ぎで向かったんだけど遅かったみたいだ」

「両親が連絡を?」

「うん?そうか。何も聞いてないだっけ、えっとね。君の両親とは古き友人でね。君が両親に話した事が僕にそのまま伝えてきて、保護をしに向かったんだよ」


この話を聴いて、俺はだいぶ驚いた。両親は海外にいる事からそこまでの配慮は出来ないと思っていたが、想像以上の事をしてくれていた。


「ケンはどうしてあんな事になったのですか?」

「さっき、僕はそうゆう人達を保護しているって話したよね?」

「はい」

「それと関係があるんだけど、ごく稀に人とは違う状態になる人達が居るんだ。それを悪い事に使おうとする連中が・・・」

「ケンを攫った奴らの正体」

「そう。ただ奴等の目的はなんなのかは分からない。僕達『八仙乱』は奴等のする人攫いをする前に保護してこちらで保護するのが主な仕事なんだけど、最近では健辞君に起こった事が年々増えていてね。保護をしたら、『八仙乱』で管理している施設に行ってもらっているんだ」

「その『八仙乱』とゆうのは?」

「『八仙乱』とゆうのは組織名だね。世界戦争後から存在する。表向きには、出ることの無い組織さ」


悠真さんの口から『八仙乱』についてかなりの事を語られた。


『八仙乱』には8人のトップが存在していてその8人全てが各業界のトップに君臨する人達らしい。悠真さんは、その中の1人で『八仙乱』を纏め運営するリーダーらしい。


昔から存在する日本の秘密組織であり、この事は政府にも知っており日本に存在する都市伝説にも一度なったが、政府によってそれは存在しないただの嘘だと言い切ったことで今では日本屈指の秘密組織になっている。


そんな日本の秘密組織である『八仙乱』は、人が人ではない者達(種族が変わった人達)になった時に動き保護するのが仕事になっている。


保護をした後は、その年齢にあった事をさせてあげることもしてくれるので学校や仕事には問題ないらしい。


「それが『八仙乱』って言う組織だね」

「俺はこの後どうなるんですか?」


攫われたケンの行方を知らないと行けなかった俺は、今後について知る必要があった。


「正治君には、攫われた健辞君の行方を知りたいだろうから僕達『八仙乱』の仕事を手伝いつつ、『八仙乱』が管理している学校に転校してもらう」


俺は悠真さんの提案を聴いて、両親が言っていた事を思い出した。その時の言葉を思い出すと今に繋がっている事に気がつく。俺としては、その方が良かったし話を聞く限りケンの行方を探すには『八仙乱』の力を借りないと辿り着けない事が分かったので返事は決まった。


「分かりました。これからよろしくお願いします」

「うん、よろしくね。まずは、しっかり体を休んでもらってその後は健辞君と一緒に転校させるつもりだった学校の方に挨拶しに行こうか」

「分かりました」


こうして、俺は『八仙乱』のリーダー八田悠真さんと握手を交わす。転校する事になる学校も気になるし、どんな仕事を手伝いケンの行方を知る事が出来るのか気になりはしたがまずは言われた通り休んだのであった。

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