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弟が人間を辞めました  作者: 氷雨 蒼
1章 弟が人間辞めた
2/21

2話 今後について

皆様、約1ヶ月ぶりです。忙しい期間を乗り切ったので、今までと同じ週一のペースで投稿出来たらなと思います。

弟の健辞の体がおかしくなってから3日が経った。3日だけでも、生活している上で分かった事がいくつかある。


ケンの体の特徴をいくつかをネットやラノベを読んでいたのでファンタジー世界の知識を用いて、調べた結果ケンはヴァンパイアになってる事が分かった。


ケンはヴァンパイアになってはいるが、日を浴びても弱る事もないし十字架等も効かなかった。おそらくだが、ヴァンパイアにはなったのものヴァンパイアの性質までは変化が現れなかったらしい。その面では、安心している。ヴァンパイアの性質全てを背負っていた場合、ケンは夜でしか活動が出来なくなり外に出たとしても十字架のアクセサリーを見てしまう可能性が高くなるからだ。


「兄ちゃん見てよ!」

「今度は何が分かった?」


3日前に出した今後は、ケンに体について知る事から始めた。何か分かった事があればその都度言うように言ってある。


「今度はね。飛べるようになった」

「やっぱり飛べるようになったか。飛べるようになるのは時間の問題だよな」

「やってみようか?」

「俺が言う前にもうやってるだろ」


ケンは翼をパサパサ動かして、天井を壊さないように30センチほど飛んだ状態で現れていた。少しの力で飛んでるみたいで、ほどよい風を感じる。


「それより、お前を今後どうするかなんだけどなにか思い付いた?」

「うーん何にも」

「そうだろうなとは思ったけど、やっぱ何も考えてないのか」

「そうゆう、兄ちゃんはなんかあるの?」

「俺か?俺はしっかり考えたぞ」


ケンの体を調べると同時並行に、俺は今後どうするのか考えた。


「まずは学校だが、仕事で海外に行ってる父さんと母さんの手伝いをしに行く事にして転校させた事にさせよう」

「そうすれば、来週からの学校はなんとかなるの?」

「どうにかなるはず、ただ親に話を通さないとな」


俺はスマホを出して、海外に仕事をしている両親に電話をする。


俺とケンの両親は、俺が高校に入学した後仕事で海外に行ってしまっていた。どんな仕事をしているのか知らないが海外に行く前に、俺が高校卒業するまでは帰って来れないだろうと言っていた。今やってる仕事はそれぐらいの長期に渡るらしい。


『もしもし、正治?どうしたの?』

「あっもしもし母さん?ちょっと厄介な事になったんだけさ・・・」

『大人の力を借りたいのね。どうしたの?』

「ケンの事で、実はさ・・・」


両親には、嘘偽りなく正直にケンの身に起こった事を言っていく。今置かれてる状況、数日間で分かった事、今考えてる今後について、経歴順にゆっくり詳しく説明して行く。


「って事なんだけど、何か知ってる事とか今後についてアドバイスとかないよね。あはは」

『・・・・・・』

「あれ?母さんどうしたの?」

『あっああ、ごめんなさい。ちょっと仕事しながら聞いてたから、無言になっちゃったわ。えっと、何か知ってる事と今後のアドバイスよね?』

「うん」

『ケンについて起きてることについては分からないけど、学校に関しては母さんとお父さんで何とかするから正治とケンは何もしなくていいわ』

「うん、分かった」

『それとケンについて何か分かった事があれば教えてちょうだい』

「分かった」

『これから、立て込んだ仕事があるからもう切るわね』

「はーい」


うちの両親は、相変わらず忙しそうだったが自分たちの子供の身に起こったから仕事を片手にしっかり聴いてくれた。


「兄ちゃん、どうだった?」

「とりあえず、学校については心配しなくいい」

「分かった。ひとまず安心だね」

「そうだな。後は、ケンの体をどうするかだな」

「こうゆうコスプレです。って言えば大丈夫じゃない?」

「好奇心で触ってくる奴が居るかもしれないし、それで外に出れるのは夕方から深夜だけだぞ?」


最近の世の中では、夕方から深夜だけだと危険が常に飛び交って居るから正直な所ケンを外には出させたくない。


「それじゃあ僕、どうすればいいの?」

「外に出るなって言いたいけど、アウトドア派のお前じゃあ無理があるだろうな」


俺はアウトドア派のケンを、どうすればいいのか考えるが良さそうな案は早々には出てこない。


「外に出たかったら、まずはこの羽とかをどうにかしないといけないよね?」

「そうなんだけどな。無理じゃないか?」

「学校のことは心配しなくていいから、しばらくは外に出れるように羽が隠せるようになるまでは家で試行錯誤を試すよ」

「分かった。しばらくは、それで行こう」


両親にケンの事で、少しは安心した自分も居れば次なる問題に頭を悩ませる事になった自分が居て、今の俺はとても忙しい事をしているなと思った。


————————————————————


水野奏視点


「なんでこのタイミングで、こうゆう事が起きるのよ」


正治との通話を切った私水野奏は、焦っていた。


「奏?正治からの電話で何か起こったのか?」


私の夫である水野真斗は、電話で仕事が出来ない私の仕事を肩代わりしていた事で電話の内容を聞いていなかった。


夫にあっちで何が起こったのか、説明するとだんだん顔色が変わっていった。


「今までそんな事なかったから、安心して海外の仕事に行ったのにこのタイミングでなるのかよ」

「ひとまず、日本に居る彼らにあの子達を任せましょう?」

「そうだな、早めに連絡しておかないと手遅れになる可能性があるからな」


私の夫は、私に仕事を任せて自分達の子供を任せても大丈夫な人に電話をする。


「もしもし?」

『もしもし?どうした?真斗』

「緊急事態だ。息子達を保護して、例の高校に転校させて欲しい」

『・・・!?このタイミングで始まったのか。分かった、急いで保護しに行く』

「よろしく頼むぞ?」

『ああ、急いで子供達のところに行く』


そこで電話が終わる。私達は、無事に息子達を助けて欲しいと願っておく事しか出来なかった。

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