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弟が人間を辞めました  作者: 氷雨 蒼
1章 弟が人間辞めた
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1話 弟が人間辞めた

この作品を読んでくれる皆様初めまして、氷雨 蒼と申します。そして、前作『メガネ勇者』をご愛読して頂いた皆様今回も読んで頂きありがとうございます。この物語は、前作『メガネ勇者』との関わりはないのでご安心して読んで頂きたいです。

今俺の視界には、嘘偽りもないコウモリみたいな本物の翼を持っている弟を目にしている。


「兄ちゃんおかえり」

「それは何だ?コスプレか?」

「違う。急に生えた」


この時から、俺の人生は大きく変化する事になる。



遡る事10分前



俺は水野正治(みずのしょうじ)。普通科に通うごくごく普通の高校生だ。普通の暮らしをし、平均的な運動もできテストもほぼ平均と同じぐらいを取っている。


そんなとにかく普通の俺だが、信じないものが存在する。それは、心霊現象や都市伝説、昔の日本に居たとされる妖怪などだ。これらは本当かどうか分からないし、たとえわかったとしても他の人は信用しないからだ。


それがラノベなどに出てくるのは、理解は出来るだってラノベなどの小説にはファンタジー要素が加わっているからだ。今この現実では魔力なんてものは存在しない。

もし、この現実世界で魔力が存在していたら文明はこんなに栄えてないだろうな。


こんな話をしていたら、家に着いてしまった。


「ただいま•••!?」


俺が家のドアを開けてると、その先には弟の水野健辞(みずのけんじ)が居たのだが見た目がおかしなことになっていた。


「兄ちゃんおかえり」

「それは何だ?コスプレか?」

「違う。急に生えた」


俺と健辞はひとまず家の中に入り着ている制服から部屋着に着替えて、リビングの机に集まり座った。


健辞は二つ下の弟で、家族みんなからケンと呼ばれている。俺とケンを比べるなら運動能力ぐらいだろう。ケンは体を動かすのがとても好きで、言われたことを実践し独自に応用まで利かす事まで出来る。大会に出て、もうすでに5回以上は優勝している。そんなケンだが、勉強については赤点ギリギリだ。前に勉強を少し教えたことがあるからこそ分かっているが、頭を使うのは苦手みたいで数学の公式を覚えるのにかなりの時間がかかったことを覚えている。


「ケン今の状態になった理由を説明してくれるか?」


俺がぱっと見で観察した感じ、コウモリの様な、黒い翼をパサパサと動かし口を開けると異常発達している犬歯があった。


「うん。僕が帰ってきたら背中がむずむずし始めてしばらくしたら痛み始めたんだ。それが少し続くと今度は歯の方が痛くなり始めたんだよ」

「その痛みが終わると今の状態になったと•••」

「兄ちゃんはどうしてこうなったと思う?」

「うーんおかしな物は食べてないよな?」

「食べてないよ」


その後も、質問を繰り返し行ったがこうなった原因らしきものには辿りつけなかった。


「それよりも、明日からしばらく休みだからいいものの。学校どうするよ」


原因が分からないが、こうなってしまった以上どうにかするしか無い。外に出てしまってら、間違いなく注目の的になりかねない。学校側が何らかの事情によりしばらく休校すると宣言していたので、しばらくの間は外に出れないだけなので明日からしばらくは心配しなくていいのだ。問題は、その休校が終わった後だ。このまま、ケンの状態も放置するわけにもいかないしどうにかしないといけない。


「休校は2週間ぐらいだったよね?」

「そうだけど」

「時間はあるし、考えて対策しよう?」


けんはマイペースな為か、今俺が抱えてる問題を重く考えてないみたいだ。


「そうは言ってもな」

「兄ちゃんはこれをどうするか何か案ある?」

「無い」


痛い所を突かれてしまった。確かに時間はあるんだ。どうにかして、対策を考えないといけないな。


と言いつつも俺は心の中では、余裕なんてなく焦っている自分がいることに気が付いていた。



————————————————————————



突如して人間を辞めてしまっていた健辞と兄の正治が対策を考えてくる頃、その裏で何者かの動きがあった。


「本当に例の子が、我々の希望の子なのか?」

「はい、間違いないそうです」


正治達が住んでいるマンションと対になるマンションの天井から、監視をしている男女に2人組。双眼鏡で1時間近く監視を続けていた。


「作戦決行は、1週間後だ。それまでは、例の子とその兄を監視し続けるぞ」

「はい」


女性は、双眼鏡から離れ暗号化されたメッセージを自分の上司に送った後再び双眼鏡で監視を続けてた。

2話目以降は、私の諸事情により1,2ヶ月遅れる可能性があります。

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