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4.亀

その叫び声に応じて周りにいた腕に自信のありそうな3匹の兎達が、腕捲りしながら僕に向かって飛び跳ねてくる。


兎は僕を殴ろうとして拳を握る。

僕は反射的に初めに殴りかかってきた兎の腕を掴む。

力を入れたつもりなどないが、その兎の腕をもいでしまった。


「えっ…!ごめ…。」

僕は兎に謝ろうとする。しかし他の2匹がゆっくりとした動きで僕へと殴りかかる。実際には数秒だったのだろうが、僕にはそれが亀の動きぐらいに遅く感じたのだ。


兎の拳が皮膚へと当たる…。全く痛みを感じない。そっと触られている感じだ。

何回かそれが続いたが、やがて兎達の顔が恐怖で引きつっていく。


「化け物だ…。」

街の入り口にいた兎達も2匹と同様に悲鳴を上げ、跳ねながら全員逃げてしまった。


ぼくは自分の力に驚きながら、もいでしまった兎の手を地面にそっと置くと、街の中へと入って行った。

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