生物兵器
決意と言ったけど、何をすればいいのかわからなかった。
この世界の事もまだ、ほんの少ししか知らないのだ。
でも、彼女を見てるとちゃんとこの世界で生活できると思った。
「生物兵器...」
「へ?」
急に生物兵器と言う単語をぶっこんできた、彼女を見る
「生物兵器!分かる?」
「わかんない」
「わかった......あまり、話すと落ち着かないから嫌なんだけど..」
「ごめん.」
「良いよ。」
そう言って彼女は話し始めた。
「百年位前に突如、生物兵器と言うのがノースランドやその近くの国を襲撃したの。どんな災害よりも酷かったらしい。外見は人間や魔法使いと似てるんだけど、体の一部が変化したら生物兵器と断定できるわ。」
「うん」
「生物兵器の被害が収まらないから、貴方の若い父親がレクトっていう組織を立てたわ。レクトができる前にも、対生物兵器の団体や組織、兵団もあった。でも、生物兵器の力の方が圧倒的に勝っていた。そこで、貴方の父親は組織を作り上げた後他の対生物兵器の組織と合併する事にしたらしい」
「ふむ。」
「そして、今は収まりつつある...。って感じかしら。私たちも、レクトの兵よ」
「!?...じゃあ、僕も?」
「えぇ。貴方もレクトの兵よ」
彼女は微かに笑顔を浮かべた。
「後三日もあれば、体は完全に治るわ。明明後日、任務を開始するの。もちろん鈴沢拓海ー貴方も入れてね!」
「戦うの..?」
「もちろんよ。貴方は立派な鋼の魔法が使えるんだから。」
「...」
「じゃあ、私明明後日の手続きしてくるからまたね!」
といって、真日菜は僕の部屋を後にした。
勝手に体交換されて、変な世界に連れてかれて、妹ができて、可愛い美少女がいて、鋼の魔法が使えるらしくて、生物兵器と戦う事になった、稲沢拓 いや、鈴沢拓海はその晩良く眠れたらしい。
これから起こる恐怖も知らずに