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三夜 異名の技 (後編)

後半にとてもジュールの意外な一面が。

目的が明らかになりました。 ありきたりですか?それを教えてくれると嬉しいです。

 「グギャャァァァァ!!!」


 数十メートル離れた場所にいるウルフタイプが七体接近。ピンチだが、ジュールには関係ない。


 「・・・掴んだ!」


 光の中から自らの武器ブラットムーンを横に引き抜き、取り出す。


 引き抜いた時の衝撃により接近してきたウルフタイプが吹き飛ぶ。


 「残念だったね。」


 体勢はそのままで余裕を持って話す。その元は引き抜いた武器。 引き抜いた武器は死神が持つ大鎌。いまだ刃は白銀だが、赤く染まるはいつだろう?


 「君達は特別だ。僕のこの技を見れるのだから。いや、見えないか。」


 よく分からない言葉を口にしているが、妖鬼は痺れを切らした様に一斉にジュールに向かっていった。


 「推定余命あと30秒・・・」


 よく深く前提姿勢になり・・・


 「切った!!!」


 飛び出した!!!



 ジュールの姿が半透明にブレると姿が見えなくなった。


 「グ?グガ?」


 目標を失った妖鬼達は辺りを見渡す。だが、当然見えない。すぐ近くに入るのに・・・・・・・・・


 見ると何も無い所からすさまじい速度で草が刈られていく。


 「この速度で今動いてる。あと、25秒。」


 周りをすさまじい速度で動いている時に鎌によって刈られていくのだろう。今もまだ草は刈られていく。 


 「何所にいるのか分からないのならやる・・ね。」


 前後左右から声が聞こえてくる。そこを動いているからだろう。


 「ハッ、」


 草が刈られる音が一瞬止まった。 その瞬間に、一体のベアタイプの背後に影だけが映る。巨大な鎌の影のみが。 その事には気づく事無く自らの右肩から左腰までを一気に斬られ、その命を狩られる。


 斬られた上半身が地に落ちるまでにウルフタイプの9体全員がほぼ同時に殺された。


 「あと、20秒も持たないと判断し10秒に変更。」


 妖鬼達はその余命に抗おうとし、闇雲に腕を振り回すが当たるはずは無い。


 「悲しいね。」


 ジュールはその姿を哀れに思う。


 「タイム。時間をあげる、その代わり話を聴いてね。」


 動きを止めて姿を見せる。止まる時に強い風が起こり、ベアタイプの何体かが吹き飛びそうになった。


 「僕の目的は、君達を人間達の計画によってこれ以上犠牲を出さない事。それは君達を守る事でもある、これ以上あいつの思い道理にはさせない。」


 ジュールは拳を握り締め、なおも話し続ける。自らの目標を。


 「全ては一年前に始まったはずだ。人間を襲うようになって、 あれの原因は研究者の僕の父親が始めた計画のせいだ。」


 真剣に聴き入っている妖鬼達。 少なくとも今は戦闘の意思は無さそうだ。


 「君達のリーダーになっている者の事だよ。 そのせいで命がドンドン失われていく。 だから、親の償いは子である僕がやる! そのためには!この道しか!無かったんだ!!!」


 ズバッズバッズバッ 再び姿が消え、次の瞬間には残り一体しか生き残ってはいなかった・・・。


 「タイム終了だよ、自分勝手だね、僕は。」


 「守るくせに殺すなんて可笑しいと笑ってもいいよ。 僕にはこれしか考え付かなかったのだから。」


 『月夜に赤い鎌のブラットムーン・・・・』


 ジュールはしゃがんだ状態で妖鬼の正面に現れ、体に力を込める。


 『・・・踊りダンシング!!!!!!」


 勢い良く飛ぶように立つと、いつのまにか妖鬼はコマ切れに斬られていた・・・。


 「時間内終了完了だ。何とか間に合ったな。」


 妖鬼の死体がいつのまにか蒸発していった。妖鬼は死ぬと蒸発するようだ。




 ジュールの目には涙が表れていた。


 「・・・はぁ、何で泣いているんだろ、僕は。」


 (一刻も早く君達を助けてみせる。 それが第一最高事項だ。 だけど、やっぱり何かが違う。 どうすればいいんだ?僕は。 だれか、教えてくれないのかな?)


 「戻ろう。」


 ジュールの空間から元の世界に戻る。 それに伴いブラットムーンも光に戻る。

聖光と死神は対義語みたいな感じに思ってくれると嬉しいです。


 必殺技『ブラットムーン・ダンシング』表現が足りなかったのでここでかきます。 簡単にいって目の前に使用者が見えるけど目の前から消えた瞬間さえ分からない速度で斬る!という技です。今度訂正します。

・・・悲劇は目的を達成する理由の事です



お互いに求めあい、とうとうであった二人のハンター。


この出会いが新しい未来の鍵になる。

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