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第7夜


陽炎、君がこれを読んでいるならきっと僕は死んでしまったのだろう。


そして誰も悲しまないと思う。別にそれはいい。巡り巡ってそれは自業自得なのだから。


ただ一つお前に願いを託したい。我が子、阿比王をどうか頼まれてはくれまいか。


阿比王は確かに意地っ張りで素直じゃないが、そこがまた可愛くて可愛くて、何よりこの子の笑顔も可愛くて。


っと言うわけで僕の可愛い可愛い阿比王をどうか頼んだから。


見えなきゃ意味がないので、この阿比王を封印している札を触った者に僕の霊力等を継承させ、阿比王の仮の主になることを許可する。


っと言うことで陽炎、阿比王を頼むから



―――――――――――


ポカーンとするしかない。ってかこの子阿比王って言うのか……


祖父の手紙は簡潔だが相手を驚かせやすい。ただ今回のは……


「(なんで拒否権がないの!?)」


拒否する間もなく、札に触れたら継承とかどんだけ……


「(あれっ?そう言えば我が子って……えっ!?)」


「なんだよ」


「嫌、おじいちゃんの手紙に君のことを【我が子】って書かれてて」


「子供じゃない!式だ!」


「式?」


式ってアレか?神陰学園で言われた。式神のことか?


確か神様を自分の配下に置くことじゃなかったっけ?アレッ?


でもこの子は妖怪……だよね?


「まぁ、それ以外なんかふざけたこと書いてねぇーか?」


「えっ?ん~これと言っては……ただ」


「ただ?」


「可愛いって文字が何回も出てきたのはびっくりだな」


ロリコン(?)かよって思ってしまった位、この阿比王を可愛いと書かれててあった。


僕には理解不能だ……


「おじいちゃんってどんな人だったんだろ?」


「ただの妖怪大好きの塊」


もう何も言うまい。ってか聞きたくなかった……


余談だが、阿比王は現れた瞬間から祖父が亡くなっていることを理解していたが、この手紙を見るまではまだ現実に追い付いていなかったとのことだった



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