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第4夜
『陽炎……』
『なぁにおじいちゃん?』
『辛い時、辛いって感情を心に押し込めては駄目だよ』
子供の頭を撫でながら言う老人
『どうして?』
『何故なら………』
―――――――――――
「ん……」
「起きろボケ」
「いったぁ~~ッ!!」
子供は僕の頭を蹴ってきた。一体この子の親はどんな教育をこの子にさせたんだ!
しかも滅茶苦茶痛いし!
「僕……一体……」
夢じゃない事は子供に蹴られたことでわかった。(嫌なわかりかただ)
だが、僕はいつ寝たんだろう?あの化け物を子供が斬った所までは覚えているのに……
「気絶したんだよ」
子供は簡潔に言った
「あの化け物は……」
「殺ったに決まってんだろ……役たたずが」
ボソッと言った子供にカチンときた。
あんな化け物相手に無茶苦茶なこと言い出したり!っと思って子供をよく見ると、耳がおかしいことに気がついた
「何見てンだよ」
「その耳…」
「あっ?」
「なんで尖って……」
「……妖怪だからに決まってンだろ……馬鹿者が」
「えっ………えぇぇぇええぇぇぇッ!?」