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第34夜


祖父のことはあまり覚えていない。ただ、よく奇行をする人だったけど、誰よりも優しい人だった……


そんなイメージは最近阿比王が語る真実によって呆気なく崩落していった。だから、なれていると油断していた……


まさか僕が幼い頃にそんな犯罪者擬をするなんて……



「それで、広野江君のお祖父様はどうなったのですか?」


「あっ?その後、アイツがそんなことをやったってのが解ったからもう反発したんだよ」


「ほう?まぁ、当たり前だな……」


亜矢椿先輩の言う通り、そう、それが普通の親の反応なんだろうだけど……


「僕の両親は僕のコトを心配して言ったんじゃない。周りの目を気にして言ったんだ」


「それって」


「祖父は奇行なことばかりしていた人だから、近所の人にも奇異の目で見られてたんだよ。そして、僕がそこに行けば」


「同じ様に奇異の目で見られる」


「何より、その孫である広野江君と、子である広野江君のご両親までも奇異の目で見られますからね」


「なんだよそれ、広野江の事より自分が大切なのかよ!ソイツ等親失格だろ!」


僕のことを心配しない両親。自分たちが周りに奇異の目で見られるのが嫌だと両親の目が語っていた。


だけど、あの時の僕は愛情に餓えていたからか、親に何を言われても祖父の元を選んだ。


それは半年間という僅かな時間だったが、それでも十分に愛情を注がれていた。だが、それと引き換えに、親からは冷ややかな目で見られることになった


僕の悲惨な過去を聞いた三人は暫、何も言えなかった





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