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追放された雑魚剣士、実は最強ゲーム覇者でした。~記憶を取り戻した俺はチート知識で世界をぶっ壊す~  作者: 中瀬
第一章 ワールド覇者編

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第65話 王都・宿屋グランテラス

宿屋の重厚な扉を押し開けたとき、ミナとソウタはすでに暖炉の前で腰を下ろしていた。

「……来たか」

 現れたのはリュウ、リリカ、そしてナオにヒカル。わずかに遅れての到着である。


 さらにその後、静かな足音と共にレナとユウキが到着し、宿の広間には全員が顔を揃えた。

久々に集まった仲間たちの視線には、不安と期待、そして決意が入り混じっている。


夜の作戦会議


 夕食を済ませた後、広間の一角に机を囲み、作戦会議が始まった。

最初に口を開いたのはリュウだった。


「まず、ルシフェルを相手にするとき、絶対に忘れてはならないことがある」

 その声音は、長き血脈に刻まれた知識を呼び起こすように重い。


「――悪魔には、天使の攻撃しか効かない」


 場に緊張が走った。

ソウタ、ミナ、レナの三人が自然に目を合わせる。自分たちが支援に徹する立場であることを悟ったのだ。


「攻撃できるのは、天使の血を継ぐリリカと……ナオ、お前だ」

 父の言葉に、ナオは小さくうなずいた。しかしその瞳にはまだ不安定な揺らぎが見える。


「天使の攻撃によって悪魔の“魔装”――いわば絶対防御のバリアを砕ければ、人間の攻撃も通るようになる」

「そのときは俺たちの出番だな」ヒカルが短く言う。

「ええ、僕も同時魔法で一気に叩き込みます。魔装が解けた瞬間が勝負です!」とユウキが続いた。


 ミナが前に出る。

「私の拘束も有効なんでしょう? ただし、タイミング次第……」

「そうだ」リュウはうなずく。「ルシフェルに縛りを入れる隙は極めて少ない。それを見抜けるかは、お前次第だ」

 ミナは口元に決意の笑みを浮かべる。「“みやぶる”を身につけた。絶対にチャンスを逃さない」


 戦術はこうだ。

 ――ミナが縛る。

 ――リリカとナオが魔装バリアを砕く。

 ――ユウキとヒカルが全力で叩き込む。


 ユウキは胸を張った。「魔装が解ければ……僕の時空魔法、そして多重詠唱の限界を突破した同時魔法で必ず大ダメージを与えます。ただ……」

「魔力切れが心配なのね?」とレナが笑む。

「えっ?」

「大丈夫。私がフォローするわ。MPリサイクルで、あなたに魔力を分け与えられるから」


「他人に……MPを渡せるのか!?」ユウキが驚愕する。

「早雲様に叩き込まれたわ。命を削ってでも、仲間を支えるのが僧侶だから」

 そう告げるレナの横顔に、ヒカルは一瞬だけ視線を奪われた。


守りと未知の脅威


 次は守りの作戦だ。

リュウの言葉はさらに重くなる。


「ルシフェルの必殺技は“黒霧魂吸”。その場にいる人間すべての魂を吸収する」


 空気が凍り付く。だが、ソウタが一歩前に出た。

「心配するな。俺が“必殺技無効”を発動してみせる。もう百発百中だ」

「……頼もしいな」ミナが小さくつぶやいた。


 だがリュウはさらに続ける。

「問題は――ルシフェルには必殺技の上位にあたる“アルティメットスキル”が存在することだ」


「アルティメット……」ユウキが息をのむ。

「内容は不明。どんな技かは、俺にも分からない。つまり、本番で出たとこ勝負だ」


 一瞬の沈黙の後、レナが皆を見渡した。

「それでも、万一倒れても、私が蘇らせるわ。全員まとめて」

「お前……」ソウタが目を細める。

「安心して戦って。私の“奇跡の復活”は、そのためにあるの」


指揮系統


 最終的に、戦闘の指揮はリュウが執ることとなった。

「俺が全体を見て指示を出す。ヒカル、お前は副指揮だ。同時に攻撃にも加われ」

「了解した」ヒカルが短く答える。


 全員の視線が集まり、そこに柔らかな声が重なる。

「みんな、がんばって……!」


 それは控室に控えていたチャイの声だった。

彼女の純粋なエールが、仲間たちの胸に温かい火を灯す。


希望が尽きる谷へ


 リュウが最後に地図を広げる。

「ルシフェルは“希望が尽きる谷”にいる」


「行き方は……?」ヒカルが問う。

「白銀の双剣の魔法陣を使う。王都の地下にあるそれを起動すれば、ルシフェルの眼前へと転移できる」


 一同は息をのむ。準備の余地もなく、いきなり決戦の場へ。


「――腹を括れ。次に目を開けたとき、そこは地獄だ」

リュウの言葉に、全員がうなずいた。


 決戦の地へ。

希望と恐怖を胸に、ルミナスブレイブは、ついにルシフェルとの戦いへ歩み出す。

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