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追放された雑魚剣士、実は最強ゲーム覇者でした。~記憶を取り戻した俺はチート知識で世界をぶっ壊す~  作者: 中瀬
第一章 ワールド覇者編

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第51話 ルミナスブレイブの挑戦

 大会会場に設けられた控室は、緊張と熱気が入り混じっていた。巨大な水晶画面には、他ギルドの戦いぶりが映し出され、観客の歓声が響いてくる。


「……今日こそ、一位を奪う」

 剣を腰に差したヒカルが静かに言った。白髪の短髪がライトに反射してきらめく。その声音は断定的で、迷いがない。


「えへへ、燃えてきたね!」とナオが大剣を背負いながら笑う。

「僕たちならやれます。必ず突破口がありますから!」ユウキはすでに魔法陣の構築を頭の中でシミュレートしている。

「アタシの拘束でズバッとキメるっしょ!」ミナはギャル調でウインクし、拳を握った。

「調子に乗らないでよ。守りはわたしがするんだから」レナはそっぽを向きながらも、薄い青の瞳は仲間たちをしっかり見ていた。

「おーけーおーけー、ぜーんぶ俺に任せろ!」ソウタは赤い長髪をかき上げながら、チャラくも堂々と宣言する。


 控室の片隅。小さな黄色いドラゴン――チャイが、椅子の上でバタバタ翼を動かしていた。

「みんな……がんばれー! チャイ、ずっと、見てる!」

 その瞳は琥珀色に潤んでいて、仲間を信じる想いがあふれていた。


「ボス戦で俺を信じろよ」

 ソウタが不意に真剣な声で言った。

「必殺技? 通じねぇ。俺が止める」

 全員が驚いて彼を見た。だが、その言葉には不思議な説得力があった。ヒカルは頷く。

「……なら、信じるだけだ」


◆1階 ― 機械兵ラッシュ


 転送陣をくぐった瞬間、金属音が鳴り響く。歯車仕掛けの兵士が廊下に無数に立ち並んでいた。


「ウジャウジャいすぎ! 進みにくいよぉ!」ナオが眉をひそめる。

「ここは私が――!」

 レナが一歩前に出る。杖を掲げ、詠唱を一瞬で終わらせると、雷鳴が轟いた。


 ――雷撃魔法《雷鳴の奔流》。


 広範囲を覆う雷光が一瞬で機械兵を焼き尽くした。鉄が焦げ、火花が散り、床には黒煙だけが残る。


「さすがレナさん!」ユウキが目を見開く。

「ふん。これくらい当然よ」レナは鼻を鳴らしながらも、わずかに口元が緩んでいた。


◆2階 ― 強敵三体と雑魚軍団


 次の階層に入ると、壁一面から無数の雑魚兵が飛び出してきた。


「数多すぎ!」ナオが大剣を振り回し、突撃する。

「よっしゃ、まとめて縛るっしょ!」ミナが両手をかざす。光の鎖が走り、雑魚兵を絡め取った。


「ナオ! 突破口を!」

「えへへ、まかせて!」

 大剣の一撃で鎖に繋がれた雑魚兵が一気に薙ぎ払われる。


 だが奥には、巨大な三体の強敵が立ちはだかっていた。拘束もストップも効かない相手。観客が固唾をのむ。


「ここは僕がやります!」ユウキが前に出る。魔法陣が六つ、同時に展開される。

「六連魔法陣――同時発動!」


 火、水、風、土、雷、氷――六種の魔法が一斉に炸裂。轟音と爆風に包まれ、三体の強敵は絶叫を上げながら崩れ落ちた。


「……六連だと!?」

「そんな芸当、できる人間がいるのか!」

 観客席は騒然。実況も絶叫していた。


◆3階 ― 戦車型ボス


 最上階。そこには鉄と魔力で組み上げられた巨大な戦車型ボスが待ち構えていた。砲身が唸りをあげ、轟音とともに弾丸を吐き出す。


「でっけぇ……!」ソウタが口笛を鳴らす。

「拘束は……効くのは一回だけ」ミナが鎖を展開し、ボスの動きを一瞬止める。

「今だ!」ヒカルの号令。ナオが斬り込み、ユウキとレナが援護魔法を放つ。


 だが戦車は赤く輝き始めた。必殺砲撃の前兆だ。


「やば……!」ナオが身構える。

「チャイ……怖い……!」控室のチャイが震えて画面を見つめる。


 その時、ソウタが一歩前に出た。

「信じろ! 必殺は通じねぇ! 俺が止める!」


 赤光が爆発する瞬間、ソウタが叫び――《必殺技無効》が発動。


 轟音とともに放たれるはずの砲撃は、虚しく霧散した。

 会場全体が凍りつき、次の瞬間、爆発的な歓声が巻き起こる。


「砲撃……キャンセルされた!?」

「そんなスキル、聞いたことがない!」


 戦車が虚を突かれた隙に、仲間たちが一斉に飛び込む。

「いっけぇぇぇ!」ナオが双剣乱舞。

「六連魔法、もう一度!」ユウキが再び魔法陣を重ねる。

「防御半減、かけといたっしょ!」ミナのデバフが走る。


 最後に、ヒカルの剣が閃いた。

「これで終わりだ!」

 渾身の一閃が戦車のコアを貫き、轟音と閃光を残して爆散した。


◆勝利


 会場は総立ちだった。

「ルミナスブレイブ、勝利! 新時代の幕開けか!?」実況の声が響き渡る。


 控室のチャイが涙ぐみながら叫んだ。

「みんな……すごい! チャイ、うれしい!」


 仲間たちは顔を見合わせ、力強く頷き合った。

 ――信じて戦った仲間の力が、奇跡を現実に変えたのだった。


◆結果発表


「――ルミナスブレイブ、クリア!」


 王都競技場に実況の声が響き渡る。巨大水晶には、崩れ落ちる戦車型ボスの姿が映し出されていた。


「クリアタイム、18分42秒!」


 会場が大歓声に包まれた。

 これまで最速だったヒストリーの 23分台 を大きく縮め、他ギルドを圧倒する数字だ。


「なんという速さ! 1階の処理時間を雷撃で短縮、2階の強敵三体を六連魔法で撃破! さらにボスの必殺を完全に無効化しての突破! 文句なしのベストタイムです!」


 観客が総立ちとなり、拍手と歓声の嵐が競技場を揺らした。


◆他ギルドの反応


「18分……だと?」

控室にざわめきが走った。


白姫の舞が拳を握りしめる。

「私たちが苦労した1階を、一瞬で抜けただと……レナの広範囲魔法、あれはまさしく聖女の雷撃……!」

横であけみが唇を噛む。「しかも2階の強敵まで……拘束もストップも効かない相手を、あんなやり方で……」


トラベラントのダインが、渋く笑った。

「フッ、やはり若い力は侮れんな。だが、勝負は最後まで分からん……俺たちも意地を見せる」

メアリーはレナの姿を見つめながら、「本当に成長したわね……あの子たち」 と小さく呟いた。


デビルズの龍は腕を組み、にやりと笑った。

「ヒカルのやつ……マジでやりやがったな」

隣で光秀が興奮気味に、「でも、俺たちもあのシノビ四姉妹に教わったんだ。負けてらんねぇ!」

チアガールのリナは拳を振り上げる。「みんな! 次はウチらの番だよ!」


ヒストリーのショーンは無言。だが、鋭い目で水晶を見つめていた。

アリスが小さく息をつく。「……あのミナ、本当に……あんなに強くなって……」

リリーが肩をすくめる。「加速もストップも使わずにあの速さ、ね。――面白い」


そして最後、白銀の双剣。

リュウが大剣を背に立ち上がる。「ナオ……やっと俺たちに追いついてきたか」

リリカの白銀の髪が揺れる。「でも、まだ終わりじゃないわ。――次は、親として、本気を見せてあげる」


観客の大歓声が続く中、

ルミナスブレイブは控室に戻ってきた。


チャイが飛びつき、「ヒカるー! みんなー! つよすぎー!」と跳ね回る。

ソウタは仲間を見渡して、にやりと笑う。

「な? 俺を信じろって言ったろ。――これがルミナスブレイブだ!」


仲間たちの笑顔と歓声の中、会場の熱気は最高潮に達していた。

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