第42話 ダンジョンキングオーダー再来
禁忌の魔術師カイを倒してから1か月。
気づけば、ダンジョンキングオーダー パーティ編が再来した。
■ダンジョンキングオーダー・パーティ編 ― 開幕前夜
街は熱気に包まれていた。
「次のオーダーは四大ギルドの戦いだ!」
「いや、今度は古参も出るって噂だぞ!」
酒場や広場、冒険者ギルドのロビーでは誰もが声を弾ませ、ファンたちの視線が四つ巴の戦いから、さらに広がっていく。
ルミナスブレイブも、街の話題の中心だ。前回の結果は第4位。
だが――あのときとはもう違う。ユウキは同時魔法を6セットまで操れるようになり、ソウタも応援と火力を両立。レナとミナも修行を経て新たなスキルを得た。
いまのルミナスブレイブなら、1位を狙える。
***
ギルドハウスで街の噂を耳にしたとき、思わず声が裏返った。
ナオ「えっ!? ギルド"白銀の双剣"が……参加する!?」
ヒカルが目を細める。
ヒカル「……白銀の双剣って、もしかして――伝説のペアギルド」
ナオはうつむき、小さくうなずいた。
ナオ「わたしの……両親。『双剣のリュウ』と『白銀のリリカ』。伝説級の冒険者で、わたしが冒険者を志したきっかけ……」
空気が一瞬、張りつめる。
ナオはずっと自分の力だけで立ちたいと考えてきた。両親の名前を出さずにここまで来た。だが、彼らは間違いなくこの世界の頂点のひとつ。
ふと横を見ると、ミナが珍しく言葉を失っていた。
ユウキ「ミナさん? どうしたの?」
ミナが答えようとする前に、ソウタが代わりに口を開く。
ソウタ「……ミナの母さん、『アリス』を知ってるか?」
ヒカルはすぐにその名前を思い出した。冒険譚の本に必ず出てくる伝説の拘束士。
ヒカル「まさか……ギルド"ヒストリー"の副ギルマス、『拘束のアリス』!?」
ソウタが静かにうなずく。
ソウタ「そうだ。ギルド一強時代を築いた、"ヒストリー"の中枢にいた人だ」
ミナは頭をかきながら、照れ隠しのように笑う。
レナ「ミナのお母さんが……伝説の拘束士……」
ユウキ「うわぁ……それって、まるで血統からして冒険者エリートじゃないですか!」
迫りくる世紀の戦い
つまり、次のオーダーはこうだ。
四大ギルド――
トラベラント
白姫
デビルズ
ルミナスブレイブ
そこに、伝説の古参ギルド――
白銀の双剣(ナオの両親)
ヒストリー(ミナの母アリス所属)
六大ギルドが揃う、かつてない戦い。
街の人々は「世紀のオーダー」と呼び始めていた。
ヒカルはみんなを見回し、口元に笑みを浮かべた。
ヒカル「……これは、負けられない戦いになったな」
ナオとミナが顔を見合わせる。血縁を超え、過去を超え、仲間と共に未来を切り拓く戦いが、もうすぐ始まろうとしていた。
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