第37話 ソウタの新スキル
ルミナスブレイブのギルドハウスには、ユウキの快挙を祝うため、全員が集まっていた。
ユウキは、少し照れくさそうにしながら、王都での挑戦を思い出していた。
「いやあ、ユウキ、すごかったね! 本当に5位だなんて!」
ナオがにこにこしながら拍手する。
ヒカルも微笑みつつ、ランキングを改めて示した。
「今回の結果を見ると、支援職の存在感も半端ない。特にデビルズの面々……彼らは、火力職でなくても上位に食い込むんだからな」
そこにソウタが大きく手を叩きながら笑う。
「いやー、やっぱ支援って奥が深いね! 俺、古巣で応援スキル磨いてるけど、こんなに火力に貢献できるなんて知らなかったぜ。」
ミナも腕組みしてうなずく。
「うんうん、拘束士のシバくんのことも思い出すけど、支援職ってパーティの力を引き出すだけじゃなく、自分で戦力にもなるんだね。見ててわくわくしちゃった。私ももっと技盗みたいっしょ!」
レナは少し照れくさそうに笑いながらも、声を強める。
「そうね。私たち支援職も、工夫次第で戦況を変えられるのよね。ナオやユウキの活躍を見て、刺激になったわ。負けてられない。ギルドとしての力をもっと高めるためにも、私たちも頑張る必要があるわね」
ユウキは顔を赤らめながらも、嬉しそうに答える。
「えへへ、でも、みんなの応援があったから、僕もここまで来られたんです……本当にありがとう」
ギルドハウスは笑い声と歓声で満ち溢れ、全員の絆がさらに深まった夜となった。ナオの快挙とユウキの成長をみんなで祝うことで、ルミナスブレイブとしてのチーム力が、一層強固になったのを感じられた。
こうして楽しい夜を過ごし、一同は解散した。
***
翌日、ギルドハウスの一室。ナオの快挙と昨夜の打ち上げで深まった絆を胸に、ユウキは魔法の訓練に取り組んでいた。
「えへへ……できた!」
ユウキは杖を握りながら、攻撃バフ、防御バフ、移動バフ、HPアップバフ、クリティカル率アップ、クリティカルダメージアップの六つの支援魔法を同時に放つ。一瞬で6つの支援魔法を自身にかける。ユウキの体が光る。
ナオは横から目を輝かせて覗き込む。
「うわぁ、ユウキさん、めっちゃかっこいい!えへへ、私も魔法使えたらなー」
「いまのは、一気にバフをかける練習をしてました。同じ魔法を6回分で強化したり、いろいろ組み合わせたり、魔法の同時実行はかなり有効です。」
「でも、ナオさんは剣の達人だから十分すごいよ」
とユウキは笑う。
「でも、これで僕のセット魔法は6つまで同時に出せるようになったんだ。初めは5つだったけど、感覚がつかめてきた!もっと同時の回数を増やしてみせるよ!」
そこへソウタが部屋に入ってきた。両手を広げ、にやりと笑う。
「俺も新しい応援スキルを試してるんだ。即死無効だ。これでボスの即死攻撃も怖くない。」
「即死無効……すごい!」
ナオは目を丸くして大剣を軽く振る。
「えへへ、ソウタ、頼りになるじゃん!」
ソウタは腕を組みながら言う。
「しかも、俺はもう一つスキルを試すことにした。『野次スキル』。敵に野次を飛ばすと内面からダメージを与えられるんだ。雑魚にもボスにも効く。」
「野次スキル!?それ、どんな感じなの?」
ナオは興味津々で跳ねるように聞く。
「たとえばボスが構えた瞬間、『そんな攻撃、効くと思ってるのか?』って叫ぶだけで、集中力が削れるんだ。ちょっとずつダメージも入る。」ソウタは楽しそうに説明する。
ヒカルは静かに見守りながら、くすりと笑った。
「さて、じゃあゴールド砂漠のダンジョンで実戦確認だ。ナオ、ユウキ、ソウタ、それぞれの力を試す場になる。」
■実践確認
早速ダンジョンに入る。
砂漠の広大なダンジョンを進む三人。砂煙が舞う中、ナオが大剣を振り回す。
「今日も全力でいくよ!」
ナオは大剣を振るい、雑魚を蹴散らす。
ユウキも杖を構え、マジックセイムタイム6セットを展開。「アイスランス×6 一気に行く!」
巨大サソリのボスが現れると、ナオの高速大剣撃とユウキの同時魔法が炸裂。ソウタは即死毒を無効化しつつ、野次スキルでボスの動きを妨害する。
「うわぁ、全員パワーアップしてる……!」
ナオは息を切らしながらも笑顔。
「えへへ、楽しい!」
「ナオちゃんの剣の速度、間近でみるとやばいね…大剣をナイフみたいに動かせるのね…」
ソウタは唖然とする。
その横でユウキは嬉しそうに杖を振る。
「セット魔法も思った以上に効いてる!」
ヒカルは少し離れて観察し、静かに呟く。
「うまくいったな……三人とも、それぞれの力が最大限発揮されている。」
ボスはあっという間に討伐され、砂漠の地下から三人は戻ってくる。
砂埃の中、笑顔で顔を見合わせる三人。
ギルドハウスに戻ると、ヒカルは窓から夜空を見上げながらつぶやいた。
「あの二人、レナとミナも、うまくいってるかな……」
ルミナスブレイブの仲間たちの成長と絆を静かに見守りつつ、次なる挑戦への期待を胸に、ヒカルは物思いにふけるのだった。
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