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追放された雑魚剣士、実は最強ゲーム覇者でした。~記憶を取り戻した俺はチート知識で世界をぶっ壊す~  作者: 中瀬
第一章 ワールド覇者編

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第35話 最年少魔法使いの挑戦

ナオのソロオーダー最終日、2位という快挙を成し遂げた後のギルドハウスは、まるで祭りのようだった。


ヒカルが呼び出したことで、古巣のギルドで修行中のソウタ、デビルズで修行中のミナとレナも駆けつけ、ナオを称え、盛大に祝杯をあげていた。


ユウキはその様子を少し離れたところから見つめていた。

「ナオさん、すごい……」

彼は嬉しい半面、心の中で小さな焦りを感じていた。

「僕も……あの人みたいに、自分の力を最大限に出せるかな……」


ソウタはユウキに気づくと、にこやかに手を振った。

「ユウキ、ナオちゃんの大活躍見たか? お前もがんばれよ!」

「ええ、僕も……負けていられませんね」


ナオが自分の成長を仲間たちと共有し、笑顔で楽しむ姿。

ミナが無邪気に「ユウキもナオみたいにやれるっしょ!」と囃す様子。


ユウキは、学んだ。

仲間の成長と喜びを自分のエネルギーに変えること。

そして、自分自身の魔法の可能性を試す挑戦を恐れず楽しむこと。


――そう決意して、ユウキは練習の魔法ダンジョンに向かうことになった。


1日目 ― 初挑戦


ユウキの挑戦はぎこちないものだった。大きな魔法のモーションに気を取られ、雑魚の効率的な殲滅ができずに時間がかかる。

「うわっ!? ちょっと待ってください、いま詠唱が――!」

防御魔法で耐えながらも、攻撃と殲滅のリズムがかみ合わない。


広場で観戦していた観客からは「うーん、まだこれからだな」と声が漏れる。

ユウキは焦りつつも、ナオや仲間たちの快挙を思い返す。

「僕も……僕なりに、がんばろう」


2日目 ― 指導と工夫


ギルドハウスでヒカルから指導を受ける。

「短い呪文の組み合わせで攻撃と支援を両立させろ」


ユウキは自分の魔法の特性を活かし、雑魚をまとめる《フロスト・バインド》とまとめて攻撃する《スパーク・ブラスト》を使い、道中タイムが大幅に短縮される。

ボス戦でも、支援魔法や妨害魔法を織り交ぜ、昨日より遥かに戦える自分を実感する。


3日目 ― 魔法オタクの本領


最終日、ユウキは笑顔で魔法ダンジョンに挑む。

「きょ…今日は全部試してみます!」


自分に攻撃バフ《アクセル・フィート》魔法防御マジックアーマーをかけ、

雑魚には行動遅延グラビティ・フィールド炎爆発フレイム・バースト→空気のエアカッターの連携。

ボス戦では雷柱ライトニング・バリアでけん制しつつ、攻撃魔法を与える。


ナオの快挙とギルドの絆に触れたことで、ユウキは恐れず自分の魔法を信じ、全力で戦うことができた。

「ナオさんみたいな豪快さはないけど、僕には僕の戦い方がある!」


♦オーダー本番前夜 ― ギルドハウスでの語らい


ギルドハウスの暖炉前で、ヒカル、ナオ、ユウキの三人が並んで座っていた。

外では夜風が街を撫で、遠くで夜鳴き鳥が鳴く。

明日はいよいよユウキにとって、魔法職のソロオーダー本番だ。


ヒカルが静かに口を開く。

「ユウキ、どうしてお前は魔法オタクになったんだ?」


ユウキは少し笑いながら答える。

「えへへ……それは、幼いころのことなんです。僕は孤児院で育ったんです。両親のことは覚えていません。モンスターに襲われて亡くなったらしいです」


ユウキは続ける。

「孤児院には、専属の料理人ディランさんがいました。白髪の老人で、とても優しくて、子供たちに大人気でした。ディランさんは、料理を作るときも魔法を使ったり、僕たちと遊ぶときも魔法で遊んでくれたりしました」


ナオの目が大きくなる。

「わあ、すごい……楽しそう」


「僕もディランさんが大好きでした」

ユウキは少し笑みを浮かべ、遠くを見るように語る。


「ディランさんは、僕の好奇心をすごく大事にしてくれました。魔法の神秘や仕組みを熱心に教えてくれたんです。おかげで、幼くして僕は魔法を扱えるようになりました」


ヒカルは頷き、真剣な眼差しでユウキを見つめる。

「なるほど……師匠の存在が、お前をここまで導いたんだな」


ユウキの目に光が宿る。

「はい。そしてある日、ディランさんが言いました。この世界には、究極の魔法があって、一瞬で全てを叶える魔法があると。でも、ディランさんは、その魔法を見ることなく寿命を全うしました……だから僕は、いつか必ずその魔法を見つけたいと、冒険者になったんです」


ナオは少し考えてから、優しく笑った。

「えへへ……すごいね、ユウキ。わたしには難しいことはよく分からないけど……でも、応援したいなって思うよ」


ヒカルはユウキの肩に手を置く。

「きっといつか見つかるさ。ユウキ。お前は努力しているし、僕らが力になる。まずは明日のオーダーで、全力を出せ」


ユウキは深く頷き、拳を握る。

「はい! 僕も……全力で挑戦します!」


夜は静かに更けていった。暖炉の炎が三人の顔を赤く照らす。

明日への決意を胸に、静かに夜を過ごすのであった。


ユウキ ― ソロオーダー本番前の緊張と準備


朝の王都広場は、昨日のナオの快挙の余韻をまとい、人々の熱気で包まれていた。

ユウキは魔法スクリーンの前で、すでに挑戦を終えたナオや他の上位者のプレーを観察する。

手元には魔法陣へ送るための道具や補助魔法の準備が整っている。


「えへへ……いよいよだな」

ユウキは小さく笑みを浮かべる。心臓は少し早く打っているが、冷静さを失うほどではない。

胸の奥には、幼いころから抱き続けた夢――究極魔法を見つけるという想いが静かに燃えている。


ヒカルが隣で静かに声をかける。

「ユウキ、準備はいいか? 今日は練習の成果を存分に出すんだ」


ユウキは頷き、魔法陣の中心に立つ。

「はい……僕、全力で挑みます」


ナオがにこやかにユウキに手を振る。

「ふふ……ユウキ、がんばってね!」


ユウキは目を閉じ、ディラン師匠の言葉を思い出す。

「魔法は世界を知る道具だ。楽しみながら使うことで、未知が見えてくる」

幼き日の師匠の声が、今も胸に響く。


広場の観客席には、四大ギルドの旗が揺れ、応援の人々が手拍子を打つ。

ナオの熱気はまだ広場に残り、観客は「ルミナスブレイブの魔法使いだ!」とざわめく。


ユウキは心の中で呟く。

「僕も……みんなに喜んでもらえるように、全力で魔法を使うんだ」


そして、王都広場の中央に設置された大きな魔法陣が光を帯びる。

リアルタイムでランキングと上位者の挑戦状況が魔法掲示板に映し出される。


「よし……まずは基本の攻撃バフ、防御バフ、まとめる魔法、足止めの魔法……すべて確認」

ユウキは手をかざし、自分に魔法の結界を張り、攻撃力と防御力を強化する。

同時に雑魚をまとめて攻撃できる魔法を手元に整え、移動を効率化する補助魔法もセットした。


「これで準備は完璧だ……あとは、練習通りにやるだけ」


ユウキは魔法陣の中心で深呼吸をし、ゆっくりと目を開く。

魔法陣の光が彼を包み、次の瞬間――世界が切り替わる。


眼前には、ソロオーダーの仮想ダンジョンが広がる。

雑魚たちがうごめき、ボスの気配が遠くに漂う。

ユウキはすぐに魔法を放ち、雑魚をまとめて制圧しながら、ボスまでの最短経路を意識して進む。


「よし……行くぞ!」

ユウキの声に、小さく「がんばれ!」と観客の声が重なる。

王都広場は、これから始まる魔法使いの挑戦に息を呑む瞬間であった。

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