第34話 祝杯
◆ギルドハウス ― 打ち上げの夜
ナオの快挙が王都を駆け巡ったその日の夕方、ルミナスブレイブのギルドハウスの扉が勢いよく開いた。
「おーい! ナオ!」
最初に飛び込んできたのはソウタだった。
その後ろから、ミナとレナも笑顔で現れる。
「わざわざ修行先から戻ってきたの!?」
驚くナオに、ミナが元気いっぱいにうなずいた。
「もちろんです! ナオさんの大舞台を見届けずに、どうしますか!」
レナも柔らかい笑みを浮かべる。
「それに、ルミナスブレイブが王都中の話題になっているのよ。なら、全員で祝わないとね」
「……みんなぁ!」
ナオは目をうるませ、その場で三人に抱きついた。
◆宴の始まり
長テーブルに並んだ料理、湯気と香ばしい匂いに包まれながら、打ち上げは始まった。
乾杯の声が響き渡る。
「かんぱーいっ!」
◆ナオの照れ笑い
「えへへ……ほんとに、わたしなんかのためにありがとう……」
真っ赤になって縮こまるナオに、ミナが両手を合わせて感激する。
「ナオさん、今日の戦い! 鳥肌ものでした! わたし、声が枯れるまで叫んじゃいました!」
レナも続ける。
「私も誇らしいわ。あなたがルミナスブレイブの剣士であることが」
「えへへ……やっちゃったぁ」
ナオは照れ隠しにテーブルに突っ伏す。
◆ソウタのツッコミ
「やっちゃったってレベルじゃねぇだろ!」
ソウタが勢いよく突っ込みを入れる。
「龍や光秀と並ぶなんて、頭おかしいだろ! お前、修行中の俺の立場なくなるじゃんか!」
「そ、そんなことないよ!」
ナオが慌てて両手を振る。
「ソウタが応援スキル身につけたら、わたしもっと強くなれるんだよ? わたし、ソウタの帰り、すっごく楽しみにしてるんだから!」
「……お前にそう言われると……がんばるしかねーな」
ソウタはぶっきらぼうに笑い、頬をかいた。
◆ヒカルのまとめ
「ナオ」
ヒカルが真剣な声で呼びかける。
「お前の戦いは完璧じゃなかった。まだ伸びる余地はある。けど――」
視線を仲間全員に向け、静かに続けた。
「ルミナスブレイブの剣士として、胸を張るに十分だった」
ナオの瞳が潤む。
「……うん! わたし、もっとがんばる!」
◆ユウキの一言
「僕も……来週がんばらないと」
少し不安げに笑うユウキに、ナオが思いきり肩を叩いた。
「そうだよユウキ! わたしも応援するから、思いっきりやっちゃえ!」
「い、痛いっ! ……あ、はい!」
その姿に、みんなが大笑いした。
◆絆の夜
笑い声と料理の香りに包まれた夜。
ミナは「ナオさんコール」を始め、ソウタも仕方なく付き合い、レナはやれやれと笑い、ユウキまで手を叩いて合わせる。
気づけば全員が「ナオ! ナオ!」と叫んでいた。
「えへへ……みんな、大好き!」
涙を浮かべながら笑うナオの声が、ギルドの絆をさらに深めていった。
こうして、ルミナスブレイブは再びひとつになり、次なる挑戦――ユウキの魔法職編へと物語はつながっていく。
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