表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
追放された雑魚剣士、実は最強ゲーム覇者でした。~記憶を取り戻した俺はチート知識で世界をぶっ壊す~  作者: 中瀬
第一章 ワールド覇者編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

110/508

第108話 旅立ち

ランドの王都。朝の陽光に照らされ、石畳は白く輝き、中央広場には人々のざわめきが広がっていた。

 その片隅で、ヒカルとナオ、そして小さなドラゴン――チャイが旅立ちの準備を整えていた。


 見送りに現れたのは、ルミナスブレイブの面々。さらに、いまや王国顧問ユウキの後見人としての公務を終えたショーンと、精神生命体であるシドの姿もそこにあった。ちなみに、精神生命体といっても、見た目はただの人間である。


「……とうとう行くのですね、ヒカル殿。」

ショーンが静かに言葉をかけると、ヒカルは力強く頷いた。


 仲間たちの前に立つヒカルとナオ。その隣に、なぜか当たり前のようにチャイが並んでいた。


「あっ……あんたまで何でそっちに立ってんのー!? こっちでしょ!」

レナがすかさずツッコミを入れる。


「あ……そういや、言うタイミングなくて忘れてたんだけど……実は、チャイも一緒に行くんだ。」

ヒカルは少しバツの悪そうな顔で説明を始めた。


 チャイの家系は、特殊なドラゴンであり、ただの竜とは違っていた。

 ――ワールドそのものの化身。

 大陸そのものが命を持ち、その魂を継ぐ存在がチャイの一族なのだ。


 しかし、悪魔がこの地を脅かし始めたとき、チャイの母たちは誘拐されてしまった。

 人間形態では力を十分に発揮できず、抗うことはできなかった。

 そのときから、チャイはヒカルたちを陰ながら見ていた。


「この世界を救えるのは、この人たちだ」

 そう確信し、特にヒカルの異質な力に気づいたのだ。

 理を超えた力を持ちながら、なお善良で、誰かを守ろうとするその魂に――チャイは恋をした。


「恋しとるやないかーい!!」

レナが思わず全力で叫ぶ。


 が、ヒカルはポカンとした顔で首をかしげる。

「ん? なんでレナが叫んでんだ……?」

 当然、鈍感なヒカルはチャイの想いにも、レナの気持ちにもまったく気づいていなかった。


「……はぁ、ほんとに鈍いんだから」

ミナが小さくため息を漏らし、しかし横目にソウタの視線を感じて、その思いを胸の奥にそっと押し込んだ。


 シドが口を開く。

「……ワールドの化身に選ばれた時点で、ヒカル、お前は救世主として歩む定めなのだろうな。チャイが共にいるのも必然よ。」

その声には、諦観と、それ以上の期待が込められていた。


「……チャイちゃんが一緒なら、少しは安心かな。」

ユウキがそう言うと、チャランとポランもうなずき、場の空気は少し和らいだ。


 ただひとり、レナは唇を噛み、少しだけ頬をふくらませている。

「……べ、別に心配してるわけじゃないんだからね!」

 その言葉にみんなが苦笑した。


 やがて鐘の音が鳴り、出発の時が来た。

ヒカル、ナオ、そしてチャイの三人は、仲間たちに背を向けて歩き出す。


「絶対、帰ってきてね!」

レナの声が響いた。


 振り返り、ヒカルは大きく手を振った。

「もちろんだ。絶対に帰る。――必ずな!」


 ナオは緊張と期待の入り混じった表情でヒカルの隣に立ち、チャイは嬉しそうに翼を小さく広げて歩く。


 最初の行き先はシーブルー王国。

 まずは、知り合いとなった「黒姫」の咲を訪ね、その後、シドが紹介してくれた新たな仲間を探す。


 こうして三人の新たな旅が始まった。

ここまで読んでくださり、本当にありがとうございました。

ルミナスブレイブの物語は、一旦完結となります。


皆様のブックマークや評価が本当に励みになりました。

改めて感謝申し上げます!


**2025年10月2日追記**

第二章の構想がまとまりました。10月3日より連載再開となります。

第109話から新章となります。20年後の世界から始まります。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ