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第二話

 翌日。朝一でホテルをチェックアウトした俺たちは人気がない道を選んで歩いていた。

 この時間でも公共バスなどは動いているのだが俺たちの立場上使うわけにはいかないのだからしょうがない。

 腕時計に地図を表示させそれを参考に歩く。


「ふぁ……眠い」

 

 一応周囲に気を配っているのだが俺の隣を歩いているシェンツァはのんきに欠伸をしている。少しはこいつも気を配ってほしいものだ。

 人気がないため動いている者の気配はすぐに伝わってくる。まだ使ってはいないがいざという時に備えてすぐに取り出せる位置に銃を用意してある。

「もう少しで地下水道への入り口がある。そろそろ目を覚ましといてくれよ」

「えっ?地下水道?」

「ああ、あそこに見えたのがそうだ」

 懐中電灯を取り出す。

「そう。この街一番の地下水道。そして犯罪者にとっての逃走路……ニブルヘブ水道だ」



「臭い、汚い、暗い、そして臭い……戦後の3Kと名付けるべきねここは」

 懐中電灯の明かりを頼りに歩くこと数分。シェンツァの何度目かわからない愚痴を聞く羽目になっていた。というか同じことを言ってるし。

「諦めろ。この臭いのおかげで気配を気取られにくいし視界は利かない……最高の逃亡経路じゃないか」

「今時その程度でごまかせるはずないでしょ。それに一番警戒が厳しいところだろうし」

「その代わり一度ここで逃げ切れればどこに出たのかは追跡が困難。一気にこっちが有利になる」

「……信じてるわよ。それにしても環境整備を進めたのにまだこんな場所があったなんてその方が信じられないわ」

 以前ツィオーネで行われた環境整備の中には当然このような施設にもチェックが入っている。ここが残っているのは紙工場があるのが理由だ。シェンツァもそこまで詳細な情報まではもっていないのだろう。

 少し進んだところで俺は明かりを消した。

「敵さんのおでまし?」

「そんなところだな。いいか、ぜったいに――」

「『俺の指示に従え』でしょ」

 俺の言葉に割り込んでシェンツァはニコッと笑って言う。まったくもって場違いな笑顔だったがその笑顔のために俺は銃を構えた。

「お前は7番ゲートまで一気に走れ。そこへ行けば反対側へ渡る通路がある。まずはそこまで行け」

「了解。走ればいいのね」

「ああ…………行け!」

 俺の合図と同時にシェンツァは走り出す。そしてそれより早く俺は彼女の前にでると右手の通路に向けて銃を撃ち込む。そして打ち込んだ通路に向けて走る。

「前と配置は何も変わってなくて安心したぜ」

 打ち込んだのは催涙ガス弾で予想通り壁の突き当りにいた警備員は気を失っていた。その間に壁のコントロール盤を操作する。

「さて……と」

 すぐに俺はシェンツァに指示した方へ走りだす。



「な・に・が、犯罪者にとっての逃走経路よ」

 下水道から出てきた俺に対しての最初の一言はそれだった。

「あの後すぐに戻ってきて橋を動かしたと思ったらそれからいっさい人影は見ないし、結局何もなく出てきたじゃない!」

「そりゃわざわざ警備が万全のところに行くわけないからな。確かにあそこは有名な逃走経路の一部だがその中でも警備が甘いラインを突いたからな」

「じゃあどうしてあんなこと言ったのよ!」

 シェンツァがキレ気味に言ってくる。

「その方がお前もしっかりすると思っただけだ。それに危険な状況だったのには変わりないし」

「というか、なんでそんな道を知ってたのよ!」

「前の俺の配属先はあそこだったから。普通なら気づかない警備網の隙間ぐらいすぐに見つけられる」

「……もういいわよ」

 そういうと拗ねたように早歩きで歩きだす。

「まぁまぁ、目的地には着いたんだからさ、機嫌直せって」

「ついたの?」

「そう。あの店だ」

 俺たちのすぐ目の前。言われなければ分らないようなところに俺たちの目的地はあった。

『キサラギ工務店』

 そこが、当面の俺たちの安住の地だった。


やっぱしサブタイが浮かばない。カイトです


第二話です。こんな朝っぱら(4:55)からなにやってるんでしょうかね、まったく

まあ昨晩はなぜか11時に寝てしまったのでめっちゃ目がさえてるんですけどね。ちなみに彼らもこのぐらいの時間にチェックアウトしましたよ。こんな時間にできるのでしょうかね?


さて、当面彼らが休める場所、ということで当初は搭乗予定のない人がかかわることになりました

もう少ししっかりと構成を練りたかったのもあるんですけどね

まあこの先どうにかうまくまとめます


では、ここまで読んでくださった皆さんに感謝を

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