第八話
「……とっても魅力的だわ」
「だったら!」「あっちで、もし時間が合えば一緒に行きましょう?」
「え?」
「私は、誰かに声を掛ける予定もないし、あまり組になるでしょうから、あっちで時間が合えばお願いするわ」
トモスは驚きのあまり青ざめた顔をして、口をあんぐりと開けている。
だって、私には無理よ!
本当に告白するのと一緒のことなんだもの……
というか、こんなに落ち込むって、トモスは私の事どう思ってるの……
「う、う、うん。そ、そそそそうだね。時間が決まったら教えるね……」
「ええ、ありがとう」
トモスは、歩く屍のようにフラフラと教室を後にした……
はぁー……
仕方ないじゃない……
こんな経験ないんだから……
――
その夜、報告に行くと珍しくモトラ様もあのバカに対してムカついていたようだった
「あの方も、もう少し自覚を持ってくださると嬉しいのだが。少し頭が暖かすぎる……」
「ぷっ……失礼しました……」
「……構わん……所で、あのバ……勇者様が此度の褒美に色々ねだってきたが大丈夫か? こちらとしては、更にあのバ……勇者様と縁を結べて嬉しい限りではあるのだが……」
「はっ、一瞬混乱はありましたが、聡い生徒ばかりですぐにその価値に気付き皆喜んでいるようでした……」
「まぁ、御家関係なく本当に好いた人と結ばれるのは個人としては喜ばしい事ではあるからな。……と、それは良いのだ、生徒の事ではなく、ミラーはどうか、と聞いている」
「は? わ、私ですか?」
「そうじゃ、ミラーはどうするのか知りたい」
「……私は、誰かに声を掛ける予定はないので、あまり物で組を作ることになると思います。ですので、あちらについたら組のものを自然に誘導してトモス様の近くで護衛をします」
「はぁー、この娘は……もう業務時間外だ。護衛の話は良い。それに、旅行の時は護衛任務はなしとする」
「え?」
「その間は、もう一人Sランクの冒険者を護衛として雇うから心配するな。だから、ミラーは学生として旅行に行きなさい」
「いや……しかし……」
「構わん。ミラーの分の旅費は儂が個人で払っておるから、安心して楽しむが良い」
「……」
「少しくらい、ミラーの思い出づくりに協力させてくれぬか? 学生時代は一度きりじゃ、本当であれば護衛等せずともよいのに……そなたが意地を張るからトモスの護衛も任せておるのだぞ」
「すみません……タダで学園に通わせてもらうのもどうかと思いますし……」
「親友の娘の学費位は払えるわい。それに、ミラーの事は自分の娘だと思っておるしな……」
「ありがとう……ございます……」
「だから、この旅行は自分が楽しむために行ってきなさい。きっとアイツもあの世でそれを望んでいるはずじゃ。親孝行だと思って楽しんできなさい」
「はい……ありがとうご……ありがとう……モトラ……おじ、さん」
「え? え? 今もしかして、久々にモトラおじさんって言ってくれた? よっしゃー! 遂に可愛い可愛いミラーが帰ってきたぞぉお! これからは、いつでもそう呼んでいいんだぞ? ……なんだったら、モトラお父さんだっていいんだけど……いや、もちろん、あいつの代わりになろうなんて思ってるわけじゃないぞ? ただ、親代わりとしてだな……」
「ゴホンッ……そんなこと言ってません。お年のせいで耳が遠くなっているのかもしれませんね……モトラ国王様」
「がーん……」
「……ただ、検討の余地もあるので考えておきます……」
「え? どれが検討の余地あるんじゃ! どれじゃ?! ミラーよ! どれなんじゃ!」
「……業務時間外なので、答える義務はございません」
「……けち」
「……」
「まぁ良い。また、こうして話してくれるだけでも良い」
モトラおじさん……
ありがとう
「して、あやつのことを誘えそうか? 手伝ってやろうか?」
「……トモスは第二王子ですしさすがに……」
「お! やっぱりミラーはトモスの事を好いておったか!」
「んなっ! 私は別に……そんな事を言ってません……モトラ様が言ったから……」
「儂はなーんも言っとらんぞ? トモスの名前など一度も出しておらんぞ? そうかそうか。ぷぷ」
「っつ……」
「……ミラーよ、素直になっていいのだ、トモスの相手はまだ見つかっておらんし、あやつ自身に選ばせるように伝えてある。王座は兄のモースが継ぐからなんの心配もないしの」
「……」
「しかも、今回は勇者様の後ろ盾もある。何より儂が全力でサポートするから、勇気を出してみよ」
「ありがとう……モトラおじさん……」
「うむ」
「でも、意地悪したから、お土産は買ってこないからね!」
「えぇ!」
「今度は……お茶用意しといてね……モトラおじさん……またね!」
「……うむ、最高級の物を用意しておこう。頑張ってきなさい……私のかわいい娘よ」
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昨日は操作ミスにより投稿できていませんでした。申し訳ございません。
次は土曜に投稿したいとおもいます。