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第四話




 昨夜散々、モトラ様に弄られ。



 危機的状況が、男女の仲を近づけるだの。


 いつもより、凛々しい姿を見ると惚れてしまう。


 一緒に目標を達成すると、どうちゃい。



 王様から、ただのオッサンになったモトラ様の話は長い……



 それに私達は冒険者になりに行くわけじゃなく、受付嬢さんやギルドマスターに話を聞くだけだ。



 まったく、この人は……



 まぁ、私の面倒見てくれようと色々考えてくれたり、少しでも父親代わりになろうとしてくれてるし……凄くお世話になってるから全然嫌じゃないんだけどね……




――




 そんな事があったか翌日だから、ちょっとだけ緊張して早く起きてしまった……




 一応、いつもよりはちゃんとお化粧しとこうかな……



 だって、トモスは第二王子だし? 私のせいで恥かかせたら悪いし? 久々のお出掛けだし?




 ……





「ミラーおは……」




 ん? どうした? トモス? なぜ固まる?




「ど、どうかした?」



「いやいや、いや、ただ、いつもより……その、凄く……キレイだったから……さ」




 ぶふぉ……なにを……




「そ、そうかしら……?」

「うん! キレイだよ。……なんか、いつもと雰囲気が違うし……キレイだ……」




 何回キレイって言うんだよ……恥ずかしい……



 た、耐えられん。



「……それって、いつもは不細工って事かしら?」



「ちがうちがう! いつもだって、飾りすぎず清潔感があって凄くいいよ! でも、今日は色気って言うか……大人っぽいって言うか……なんかキレイ……」




 ……もう、無理ぃ! 





「あ、ありがっとぅ……さ、さぁ行きましょうか? あなたが、普段私をどう思っているかわかったしね」




「あ、噛んだ! てか、その言い方だと、悪い印象を持ってるみたいに感じるけど、違うから!」



「自分だってしどろもどろだったでしょうが! いちいち突っ込まない!」




 こういった、飾らない姿が全校生徒憧れの的の原因なんだろうな……



 トモスは私だけではない……



 私だけにこういった砕けた態度を取るわけではないのだ……





 もちろん……別にいいんだけどね……


 


 トモスはあくまでも昔馴染みの護衛対象なだけだし……





――




 私達はふざけ合いつつ、冒険者ギルドへ向かった。



 私は仕事の関係上、()()()何度も来ているし冒険者登録もしている。



 ちなみに私のランクはAランクだ。EランクからSランクまであり私は上から二番目のAランク。


 ちなみのちなみにSランクは他とは隔絶した力を持ち、ハッキリ言って人間じゃない……レベルが違い過ぎて意味が分からない。トモスの本護衛もそのSランクの人がやっているらしい。会ったことないから知らんけどね。



 それでも、Aランクと言ったら超一流。ぶっちゃけ稼げる額も半端じゃない、実は私はエリートなのである!




 ま、まぁそれはほっといて、王族であるトモスの対応の為緊張してガチガチの受け付け嬢さんから説明を受け、ギルドマスターに話を聞こうとしていると奥の方から馬鹿がやってきた。



「おいおい、なんだそのヒョロガキは? しかも女連れかよ」



「ちょっと! テンプさん、その人は……」



 テンプと呼ばれた酒臭い男は、よくある新人絡みをしにやってきた雑魚。いわゆるテンプレだ。




 雑魚だが、トモスより体はデカくかなりの強面。もちろん私が行けば瞬殺できるが、今は学生設定だし、なによりそれをするとトモスのメンツが立たない、なにせ今も私を庇うように間に入ってくれているのだから。




「あ? こいつがなんだって? ()()()女を連れたヒョロガキだろうが」



 はぁ? 今日はそれなりに化粧してるし、微妙レベルじゃありませんけどぉ?



 確かに特別可愛いわけじゃないけど、中の上位には設定してるから全然微妙レベルじゃありませんけどぉ?


 あなたの目が腐ってるだけですぅ



 その、酒臭い口を縫い合わせてやろうかしら?




「私の大切な友人に対する無礼を詫びてください! 私達は学園より課外授業の為にやってきただけです。あなたのような冒険者がいるのは知っていましたが、私が会いたいの本当の冒険者です! 決してあなたのような人間ではない! 謝罪をして、この場を立ち去ってください!」




 ……王子様モードのトモスは完璧だ。大切な友人とか言われるとテレるけどね。



 と、まぁ嬉しいんだけど、そんな事言って素直に目の前のバカ冒険者が居なくなるわけもなく……



「はぁ? このクソガキが! 舐めたこといってんじゃねぇぞ? ブスにブスって言って何が悪いんだぁ? あん?」



 ブスに格下げしてんじゃねぇよ! 


 素顔の時覚えてろよ? Aランクの力全開でビビらせてやっからなぁ? あぁん?




「ミラーはブスじゃない! 凄く綺麗な女性だ! 訂正しろ!」


「お前はこんなのがいいのかよ? B線って奴かぁ?」



「そうかもしれないな! ミラーがブスと呼ばれる見た目なら、確かに僕はB線だろう! ミラーを綺麗だと思っているからね! というか、その前に女性の見た目を貶す事自をやめるべきだ!」



 は、恥ずかしい…… 


 トモスもちょっと熱くなって、色々見えなくなっているし……



「ならとっとと、そのブスを連れて安宿にでも連れ込んで二度と来るんじゃねぇ! ここはガキの遊び場じゃねぇんだよ」



「……安宿などに行くものか! ミラーと一緒に行けるならまずは、最高の舞台を観覧し最高級ディナー、夜景が綺麗な最高級のホテルに……」


「え? トモスさん?」



「……な……何度言えば気が済む? ミラーはブスじゃない! ……まだ訂正しないというなら、正式に決闘を申し込む!」



 気が高ぶって、思考がめちゃくちゃになってますよ……流石に決闘は……




「……ほう? お前決闘の意味わかってんのか? 本当に子供の遊びじゃなくなるぞ?」



 ……正式に申し込み、立会人をたてた決闘の場合どちらかが死んでもなんの問題にもならない。

 


 それは例え、貴族対平民であってもだ……



 トモスは特別弱くはないが、強くもない。対してこの冒険者は私からしたら雑魚だが、一般人からしたら天地がひっくり返っても勝てない程の実力はある。



 ぶっちゃけトモスでは勝率四割くらいか……



 さて、どうする? トモスの顔を潰さないようにどうやってこの話をやめさせようか……




「もちろんわかっているとも! この()()()! 友人の汚名をそそぐため決闘を申し込む! 貴様に受けて立つ勇気はあるか!」




 あ! それ言っちゃダメな奴……




「ト……トモス? ……え? 今トモスって言った? ……受付嬢ちゃん、この人今トモスって名乗った?」



 ほらね……




「だから、さっき言おうとしたのに……」



「トモトモトモ……トモス第二王子様?」




 こりゃ勝負ありだな……











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