第0話 死亡
俺は言わずもがな知れたクソニート。
34歳で彼女いない歴=年齢
けど幼い頃結婚を約束したぐらい仲のいい女の子はいたんだからね!?
(幼なじみ…くっそ可愛かったんだよなぁ。)
そんなことを考えてると息子が慰めて欲しいと言うので慰めてあげよう。
(はっ…しまった。俺としたことがおかずの用意をし忘れていたぜ。)
俺はニートと言っても外に出ない訳では無い。
まぁ買い物はエロゲ、エロ本とプリカを買う以外外に出ることは無いが…
でも極力人とは接触したくないので店の近くにひとりで住んでいる。
(さて、準備もできたし行くか。)
「はぁ…はぁ…」
たまに外に出るとはいえ体力は少ない。
歩いていると看板が置かれていた。
1か月前は置かれていなかったのに。
この道は町外れなのに交通事故が多発しているらしい。人通りも少ないのにな。
交差点のくせに信号がないのが悪いと思っていると、嫌なものを見た。
(うっ)
道には街頭とカーブミラーがある。
俺は…過去のトラウマから自分の顔を見るのが苦手なんだ。鏡はもう…16年は見ていない。
だから季節外れのマスクをし帽子をかぶって全身真っ黒にそめている。
(さっさと店に行こう…)
辛く苦い思い出だ。
店に着くと最近話題だったエロゲーをそそくさと購入し帰路についた。
歩いていると前から歩きスマホをしている女子高生が来ていた。距離は20mほど。
真っ暗な部屋でゲームをしていて視力が落ちてるいる俺が見えた
どうやら俺のJKセンサーが反応してしまったらしい。
歩きスマホはいけないなぁ。すれ違いざまに匂いでも嗅いでやろう。
そう思っていたら車が横から猛スピードでこっちに向かってきてた。
何としても女子高生を守らなければ。
家で一日中ゲームをしていた俺の厨二心がくすぐられたのだ。
女子高生を押した
だが俺は間に合わなかった。
痛い
自分のことを過信しすぎていた。
引かれたあと後悔すらしていた。
そりゃあずっと部屋でゲームをしていたら動けないに決まってる
運動をしていない俺に反射神経があるわけが無い
手が赤い
多少の出血ぐらいしたことあるがここまでの出血を見るとさすがにビビる。
人は自分がもう長くないと子孫を残さねばと性欲が高まるらしい。
俺は死ぬまで息子が勃っていた。
自分でも呆れてしまった。
昔に戻れれば。
やり直したい。
イケメンに産んで欲しかった。
親のことを恨んだりもしたがすぐやめた。
自分の甘さがダメだったんだ。
自分が弱いから、と過去をふりかえって後悔した。
これが走馬灯ってやつなのだろうか。
俺は死んだ。