楽屋にて
「なー洋介」
「なに?」
「今から言う人の職業を当ててみて」
「わかった」
「えーっと、足と足の間のタマをいじくり回す人」
「ブフーッ!」
「どうした?」
「いや『どうした?』じゃないよ!」
「ちなみにその行為はカタカナ4文字で表せるぞ」
「な、ナニーのことだかわからないなあ」
「『ドリブル』って言うんだけど」
「……あ、サッカー選手?」
「せーかい」
「サッカー選手に失礼だよ」
「ちなみに洋介はできる?」
「スポーツはあんまり上手くないなあ」
「ふーん。教えてあげよっか?」
「……いや、いいよ」
「慣れれば気持ちいいらしいぞ」
「サッカーの話だよね?」
「まあ俺も実はよくわからないんだけど」
「それはドリブルが? それとも……」
「だいたい男の洋介と女の俺だと体のつくりが違うし」
「ねえ一旦話題を確認させて?」
「あ、そろそろ出番だ」
「ひどい待機時間だった」
「なー洋介」
「なに?」
「……やっぱり洋介が相手でも、こういう話するのって恥ずかしいな」
「……寝てろ下半身!」