ふたりの距離。
僕と彼女との距離は近いようで遠い...。
彼女は、僕の幼馴染の女の子でね!
僕は、何時も彼女の傍に居るのに、、、心の距離は遠い、、、。
*
僕の名前は 『八木 史貴』 20歳、幼馴染の彼女と同じ大学生。
彼女の名前は 『今野 ひな』20歳、明るくて可愛い女の子。
僕は、ずっとずっとひなの事が大好きだった...。
僕の気持ちを知ってほしくて、ひなにアプローチを何度も何度もしたけど、、、?
なかなか、、、?
ひなに僕の気持ちを知ってもらえず、付き合うところまでいかなかった、、、!
もっと言うと、、、!!!
僕の気持ちを、ひなはまったく知らない!
こんなに僕は、ひなの事が大好きなのに、、、。
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でもある時、、、?
ひなが交通事故に遭ってしまったんだ、、、!
彼女は、一命を取り留めたのだけど、、、?
頭を強く打ったらしく、記憶障害になってしまった、、、!
医師には、、、『健忘症』と診断されたらしい...。
*
ひなは事故後、、、今までの記憶を全て忘れてしまった、、、!
お父さんやお母さん、妹の事も何もかも、、、!
記憶に残っていない、、、!!!
しかも、、、朝起きると、、、?
全ての昨日までの記憶がリセットされて、自分の事も分からないらしい!
【私は誰? あなたは誰ですか?】
毎日、同じ事が続いていく日々を過ごした後、、、。
彼女は、必ず日記を付けるようになり、その日あった事を書きとめる事にした!
事故から1か月を過ぎた頃から、やっと記憶をとどめて置くことが出来るように
なったと、ひなもホッとしていた。
僕はほぼ毎日ひなの家に行き、ひなと会話するようになった。
でもひなは僕を見ても【初めて見る人】と認識して、僕の事も何も憶えていない!
だから! 毎日、僕はひなに自己紹介をする!
『えぇ!? あなたは誰ですか? 私が知っている人ですか?』
『はじめまして! 僕の名前は八木 史貴です。キミとは幼馴染で凄く
仲がいいんだよ! よろしくね!』
はじまりの会話は、何時もここから始まる、、、!
▽
僕は、ひながどうせ! 憶えていられないと想い、僕の気持ちを毎日
ひなに伝える事にしたんだ、、、!
『ねえひな? 僕はずっとひなの事が大好きなんだ! だからどんな事に
なっても! 僕はずっとひなの傍に居るからね!』
『史貴クン、』
僕は根気強く、ひなに会いに行っては、僕の気持ちを伝え続けた、、、!
ひなもそのうち、僕の気持ちを受け止めようとしてくれるようになったんだよ!
『史貴クンは、私の幼馴染で、、、私とは付き合ってないの?』
『あぁ、残念な事に! 僕の気持ちは、記憶があった頃のひなには
届いてなかったんだよ!』
『そう、どうして? 記憶があった頃の私は、ちゃんと史貴クンを見ていな
かったのかな、、、? 不思議に思うわ!』
『えぇ!?』
『こんなに、私の事を史貴クンは見てくれているのに、、、。』
『フッ、そうだね! ひなは男を見る目がないんだよ~』
『ふふっ、そうだったかもしれないね! でも、今は違うよ!』
『ううん?』
『今の私なら、ちゃんと史貴クンの事を見ていられそうに想うから、、、!』
『ひな、』
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ひなは、僕の事も周りの人たちの事も、自分の事さえ、分からない事が
多いけど、、、?
今の方が、僕の事をちゃんと見てくれていると思う。
今後、ひなの記憶がどうなっていくかは、分からないのだけど、、、?
僕はひなの支えになり、ひなの傍にずっと居ようと決めたんだ、、、!!!
僕しか! ひなを守ってあげれないから、、、!
僕だけしか、、、ひなを支えてあげられないから、、、!
だからね、、、?
僕は、ひなにこう言ったんだよ!
『これからも! ずっと僕の傍に一緒に居てください!!!』
『私で良ければ、、、私がずっと史貴クンの傍に居たい!』
『もちろんいいよ! 僕はそれがいい!』
『ありがとう!』
最後までお読みいただきありがとうございます。