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妹身防衛(仮)  作者: ファンタグレープ_炭酸GIGAMAX
序章
6/16

1話B

 1


 その後。

 俺は、妹の安全を確保するため、近くの病院で亜理沙の手術をしてもらっていた。

 手術室から医者が出てきた。

「あの、先生。妹……亜理沙は!?」

「大丈夫。ちゃんと手術は成功したよ。」

 医者は、優しく微笑みながらそういう。

「そうですか。」

 俺はホッと息をついて、安心する。

「それと……、足の血管が少し切れていたから、人工血管を移植しておいたよ。」

 ……そっか。切れてたのか。血管。

「……そうですか。ありがとうございます。」

 続けて医者はこう言った。

「ただ、血液がかなり、少なくなってしまっていてね。今はただの撃たれたショックによる気絶だけど、血液がかなり少なくなっているから、貧血による気絶……一過性意識消失発作を発症する事が多いだろうね。」

 なんだ。その病気。

「その……、なんとか意識発作って何ですか?」

 俺はそう聞いた。

 すると医者から答えが返ってくる。

「一過性意識消失発作。いわゆる失神だね。あと、退院後もあんまり動かさない方がいい。それと、退院後はなるべく血液を形成できるような栄養分……肉とかを食べさせたほうがいいよ。」

「あ、はい。分かりました。体をあまり動かせさせない……それと、肉を食べさせる……ですね。」

 俺は勉強用のメモ帳にそれを書き込んだ。

「なにも、無理矢理食べさせるのは駄目だよ。女の子は、太ることに嫌悪感を感じ易いからね。」

「あ、はい。分かりました。『無理矢理食べさせるのは駄目。』……っと。」


2


「そうだ。妹と面会させて頂けないでしょうか。」

「うーん、今は少し難しいだろうね。ウイルスなどが傷口に入り込んだら大変だしね……。」

 するとひとりの小さな女の子が走ってきた。

「ねえねえ、せんせ。あーそーぼ。」

 その子は医者の袖を引っ張りながら言った。

「今はダメだよ。仕事中だし、今はこのお兄さんとお話ししてるからね。」

 するとその子は、俺に目を向けてきて、こう言う。

「おにーさん。誰?」

「はいはい。良いから。あっちで遊んでて。お友だちが待ってるよ。」

「はあい。」

 その子は、「ぷれいるーむ」と書かれた部屋に入っていった。

「……ごめんね。あの子、私の娘なんだ。」

「え、先生の娘さん?小1位に見えましたけど、もしかしてあの子も……」

「ああ。そう。病気だよ。」

「頑張って直さなきゃいけませんね。」

「ああ。そうだね。」

 医者は悲しそうな顔で笑った。


To be continued……

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