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あの青いハルの日を過ごした彼と  作者: レイヤ
二人の天才プレイヤー
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4gole :白凌高校バスケ部


私は、ドアのそばで立っている人の元へ駆け寄った。

とても高い人なので顔が隠れて見えない。


「藤堂先輩、こんにちは!それと、よろしくお願いします!」


私は、先輩に向かって頭を下げた。

すると目の前に白い紙が差し出された。


「これ入部届ね。先にこれを書いて来いだとさ」

「分かりました。少し待っていただいてーー」


言い終わる前に、先輩に背中を押され教室に戻された。


「書き方教えるから、早く書こう。練習したいしね」

先輩は机に手をつきながら言った。

「すみません!」

「それと、早く紹介したいし」


そういうとニコッと、いつもの笑顔じゃ無い、無邪気な笑顔を浮かべていた。


「セラさんって『瀬良(せら) (かなで)』って書くんだ。

なんか聞いたことあるような名前だな」


私は、一瞬固まってしまったが、慌てて答えた。

「ここら辺では多い名前ですよ」

「そうなのか」

なるほどと頷く先輩を、少し複雑な気分で見つめた。



床を走る音とボールがつく音が飛び交う第二体育館の入り口にいた。

隣には、新垣先生がいる。


「今日からバスケ部のマネージャーになる一年の瀬良だ。」


百人近くいる部員からの視線が刺さる。

みんな背が高く、男子特有の匂いが一気に鼻を覆った。


「一年七組の瀬良 奏です。

みなさんのお役に立てるように頑張りますので、よろしくお願いします!」


パチパチパチと拍手が鳴った。

一人の部員が私の前に来た。


「キャプテンの神河(かみかわ)だ。部員の数は県内でもトップクラスだ。今回の予選でインターハイに出場するつもりだ。

忙しいと思うが、よろしく頼む」

「はい‼︎」

私は自己紹介の後、すぐにジャージに着替えに行った。



すごい気迫……練習メニューもレベルが高過ぎる!

ボール拾いや球出しを手伝いながら作業をしていた私は、レベルの高さに圧倒されていた。


「神河!」

「はい!」


新垣先生は険しい顔つきでキャプテンを呼んだ。

息を切らしながら先生のところへ駆け寄って行く。

藤堂先輩もかなりすごいけど、キャプテンや他のレギュラーメンバーは全員全国でも通用するプレイヤーだ。

見ていてとても楽しい……


「瀬良さん、ドリンク作ってくれない?」


顔を紅くし、息が少し上がった藤堂先輩が隣に来ていた。


「分かりました!」

ボトルを受け取ると、急いで他の部員のボトルを集めて、冷水機へ向かった。



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