第一章 宣言
「動画をご覧のみなさん、はじめまして。Iです。諸君、私は悲しい。我々、非リアはリア充に虐げられている。飲み会では馬鹿にされ、異性からは暴言を吐かれ、目が合ったら生理的に無理だとのたまわれる。しかし、それも今日までだ。我々、非リアの怒りをリア充にぶつける時がついにきたのだ」
ぼくはパソコンの前で話している。目を仮面で覆って。
某動画サイトのライブ放送。ここがぼくの演説会場だ。
「我々が、いかにリア充たちに苦しめられ、もがいたかを思いおこすがいい。クリスマス、バレンタイン、ホワイトデー。今後、やつらは我々にさらなる攻撃をしてくるだろう。去年、君たちはその日何をしていた?どう思っていた?苦しかっただろう。では、今年は?答えはわかっている。」
画面からは賛同と冷やかしの声が半々。
「バカスwwww」
「なにこれw」
「おっ、おう」
「いいぞ、もっとやれ」
「思いださせるなあああ」
盛り上がっているな。
「そうだ。では、この苦しみから逃れるにはどうするか。駆逐するのだ。リア充を!そのために、私はここに<リア充撲滅委員会>の結成を宣言する。私はすべての非リアの味方だ」
完璧だ。アニメの名演説動画で研究したかいがあった。
「うおおおお」
「I!I!」
風が窓をたたく。
「全国の非リアよ、団結せよ」
こうしてぼくたちの戦いがはじまった。




