恍惚
8/1 16:03
僕は暇を持て余しパイプ椅子に座って鯖缶を貪っていた
「コンコンッ」
その音に慌ててパンツを履き鯖缶を冷蔵庫に保管した
冷蔵庫のドアを閉めるのと同時に部屋のドアがあいた
「あっ…ごめんなさい‼」
ドアを開けて部屋に入ってきたのは老人ではなくキレイなおねえさんだった
僕はパンツを脱いだ
しかしその時にはすでにそこに女性の姿はなくドアは固く閉ざされていた
「着替えが終わったら声をかけて下さい…」
僕は舌打ちをしてしぶしぶ服を着るとドアを開け部屋から出た
「準備ができたので呼びに来ました」
おねえさんはそう言うと振り返りエレベーターのボタンを押した
白衣を着ていたがその上からでもはっきりとわかる
『かなりのナイスバディやでぇ…』思わず呟いた
僕はおねえさんと一緒にエレベーターに乗り込み一階に降りた
エレベーターのドアが開きおねえさんが降りるのを確認した僕はつまづいたふりをして前のめりに飛び出した
が
その時エレベーターは無情にもそのドアを今まさに閉じようとする瞬間であった
「ガコンッガコンッガコンッ」
僕は挟まった
「大丈夫ですかっ!?」
というおねえさんの声が聞こえた
…遠のく意識の中
僕は最後の力を振り絞り右手を握りしめ親指を立てると力なくその場に倒れこんだ…