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詩全集3

一番星になり得る人

作者: 那須茄子

昨日の君が

僕の知らない誰かになっている

そんなありもしない恐怖が

心臓の奥に張り付いて

まだ青くも白くもない

薄暗い街に低音がこだまする


一番星がまるで忘れ物のようだった

世界のどこかで誰かが今日を諦める

声が聞こえた気がして耳を塞いだ

窓の向こう

始発列車が軋む音

僕の部屋だけ

一歩針を跳ね上げてるみたいだ


君が、街灯が

一つずつ消えていく

新しい光が照らし始める頃

錆び付いた自転車の鍵を回すだろう

重たいペダルを漕ぎ出して

君を探し始める


昨日の君が

僕の知らない誰かになっている

そんなありもしない恐怖が

心臓の奥に張り付いて

まだ青くも白くもない

薄暗い街に低音がこだまする


君がもしも君が

なにもかも忘れてしまっていたら

それは十分一番星になり得る

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