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俺様公爵様は平民上がりの男爵令嬢にご執心  作者: 狭山ひびき


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迷路迷路迷路‼ 2

お気に入り登録、評価などありがとうございます!

今回短いので、夜の20時にもう一話アップします!

(ん……)


 顔に日差しが当たって、セレアはむーっと眉を寄せた。

 チュンチュンと軽やかな鳥の鳴き声も聞こえてくる。

 日差しを避けるようにゴロンと寝返りを打ったセレアは、顔に当たった芝の感触に、「うん?」と目を開けた。

 何かがおかしいと考えて、それからハッとする。


(しまったあ‼ 寝ちゃってた‼)


 昨日の夜、隙を見て部屋から逃げ出したまではよかった。

 そのあと迷路に隠れたところで見張りがバルコニーのロープに気づいて、使用人たちが集まってきて、大騒ぎになったのだ。

 そして見つからないように迷路の中心に移動して、彼らが静かになるのを待っていたところまでは覚えている。つまり、待っている間に寝てしまったのだろう。


(やっちゃった……! あ、でもまだ朝早いし……今ならまだ逃げられるかもしれないわ!)


 まだ夜が明けて間もない。使用人たちはセレアを探し疲れて休んでいるだろう。逆を言えば今が最大のチャンスかもしれなかった。


(よし!)


 セレアは気合を入れると、念のため匍匐前進で迷路を出口に向かって進みはじめた。

 けれども、行けども行けども出口にたどり着かない。


(え? なんでよ? こっちじゃないの?)


 何度目かの行き止まりにぶつかって、セレアは地団太を踏んで叫びたくなった。もちろんそんなことをすれば一発で見つかるので、ぐっと我慢だ。

 ぐぬぬぬぬ、と唸りながら再度挑戦するも、結果は突き当りにたどり着いただけ。


(どういうことよ! この迷路、もしかして出口が移動するの⁉)


 もちろんそんなはずはない。

 セレアは何度も何度も行き止まりにぶつかって、次第に息も絶え絶えになって来た。匍匐前進はとても体力を使うのだ。


(も、も、もう疲れた。休憩……)


 でろんと溶けたようにその場に大の字になって、セレアは息が整うまで休むことにした。


 そして疲労困憊の彼女は――また熟睡した。





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