表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
86/110

アルマさん




ーーーーー2人は目を開けるーーー



 噴水に、檜で作られた椅子にテーブル、上にパラソルまでつけられた、椅子にテーブル。

 脇にはティーセットが置かれて、茶葉を置く檜の棚まであった。

 精霊達が休憩所の周りを飛びまわり、警戒している。


「おかえりー!」


 コーグがムスの意識が戻ったのを確認すると、ボヨンボヨンと嬉しそうにムスの頭の上で飛び跳ねる。


「ただいまー」


 ムスがコーグを捕まえて撫で回す。


「ただいま。みんな、大丈夫だよ。戻ってきたよ」


 ラムは旋風を起こしながら、その中心に幼子の形が薄っすら見える、気まぐれと有名な風の精霊、シルフに声をかける。

 

「戻ってきたー!!」


 シルフがにっこり笑って、元気よく空に飛び回って精霊達に知らせる。

 周囲を飛び回るサラマンダーやヴォルト等の精霊達はシルフの声を聞いて、下に降りてくる。

 また、ダースとギースは精霊達の様子をみて、戻って来る。


「2人共、どうだった?」


 ダース、ギースが戻ってきてからジール王子が2人に問いかける。

 ムスとラムが顔を見合わせてムスがラムが説明してと目配せする。


「見つけました。神殿の給仕係をしてました。ジール王子、心当たりはありますか?」


 ラムはじっとジール王子をみる。

 半ば睨むようにラムはみていた。とても恐ろしい。


(ラム、こわっ!!疑いの目がある)


「やったー!!ばんざーい!!」


「「「「ばんざーい!」」」」


 精霊達は喜び跳ねている。アルマが見つかったのがとても嬉しいらしい。


「王家は最近は慌ただしかったが内部争いはない。モンスターが活発化しているだけだ。戻らない理由はわからない」


 ジール王子は首をふる。


「暗殺者いるって、父さんが言っていたが」


(父さんも言ってたけど、ラムも言ってたし、俺も変な感じしたし)


 ジール王子の言葉にムスが言葉を重ねる。


「ほう。ムスの方が情報通だな」


 ダースが言葉を重ねる。

 しかも、ジール王子を睨み圧力をかける。


「それは一部のみの情報のはずだが」


 ギースが訝しげにいう。


「いい。ムスはわかる。ペディロから鍛えられているし、王宮にも来たからわかるさ。悪意に敏感なコーグを連れているから尚更だ。むしろ、わからない方がおかしい。

ーーーもう、いいだろ、ムス。話しにくくて敵わない。知らないふりは限界がある」


「ええーー」


 ジール王子はダースをちらりと見た後、ラムもみる。

 ムスだけ不満そうな声をあげる。


(知り合いは黙ってて欲しかったのに!!)


「しかも、ガーディ・ソード侯爵もムスの肩を持っているじゃないか。私に勝ち目はない。時間の問題だ」


「コーグもそう思う!」


 コーグはムスの頭の上で飛び跳ねる。


(急に大人しかったコーグが飛び跳ねて言っている!)


「まぁ、いいけど。俺の親が国王と知り合いだから、子供の頃に合ってる。友達だけど、王宮に関わりたくない。俺は平民だから。後は面倒で隠してる。以上!」


 ムスは仕方なく話し、自分でうんうんと頷いている。


「信憑性は?」   


「ペディロさん、私と同じく大魔法使える。強いし、闇魔法は私より威力高い」


「ほう。魔法師だとすると、ありえなくないか。ジール王子、私はムスの肩を持ってはいない。正確にはラムの肩をもっている」 


 にっこりとダースが凄みのある笑みを作る。

 後ろからオーラが出るくらいに。


「その時点で勝ち目はない、、。ムスと私の説明はこのくらいで。暗殺者はいるが、それは最近捕まえた。王妃狙いのコーディ伯爵だ。既に処分もしていて問題はない。アルマの居場所は?」


(犯人わかったなら、安全だ。よかったよかった。)


「港町ウォータの神殿。私が迎えにいく。兄さん、お願い」


「ああ、約束だ。護衛をつけよう。四人か」


「結界壊れてるかもだから、魔技師同伴追加で。俺も行く。気になるからね。神殿に入れるように口実をよろしく」


「ふむ」


「何!?結界が!?」


「わかった。ムスの同伴を認める。私も」


「ジール様は駄目です。山のような書類に王宮が不安定で、クローディア皇女の処置があります。不可能です。ムス、結界の状態は」


 ギースがきっぱり、現実をジールに突きつける。


「ぐ、、全て終わったら転移で」


「神殿は弾かれるから無理。結界は解けてはないと思いますが、処置をしないと危険だと思います。本来ならもっと強いのに弱かったので。守護者は補強しているでしょうか、間に合ってないのか、根本的に結界が壊れる予兆と思われます」


(大事になる。結界は壊れたら封印が解かれて、大変なことに。ちょっと、勘弁して欲しい)


「直せるのか?」


「魔技師なら。壊れている場所はわかります。封印は魔工品の応用なので。ただ、時間との勝負になりますから、魔力多い方が有利なのでいきます。壊れる前につく必要があります」


「ジール王子」


「ムスに任せれば大丈夫だ。紹介状を書こう。ウォータ神殿の守護者に先に知らせを出す。暫く待っていてくれ。もう、時間か?」


「時間ですね。王都へ」


 ギースが頭を下げて退出を促す。


「すまない、後で精霊に遣いを出す。詳しくは後でだ。もしくは王都で」


 ジールは白い球を取り出し、魔法を発動させる。

 魔法は《空間魔法》(テレポート)だった。ギースとジール王子は姿が見えなくなった。


「いきなりだね」


「忙しいみたいだな」


 ラムとムスは顔を見合わせて頷く。残された三人は困惑している。


「いなくなったー。難しい話し終わり?遊ぼ??」


 山のような精霊達がラムとムスを見つめている。特に精霊達はムスと遊びたいらしく、近寄ってきていた。


「ムス、ラム、遊んでやってくれ。騎士は私の方で選抜しておく。ラム、ムスと一緒にいくでいいな?」


「いいよ」


「では、他のメンバーを見繕っておく。急ぎだろう、準備するものも全て用意しておこう。明後日に出発しよう。間に合わせる」


「ありがとうございます」


 ムスはダースに頭をさげる。


「わかった」


 二人の返事を聞いてから大きくダースは頷く。


「では、失礼する」


 ダースが部屋から去ると精霊達とラムとムスが残った。


「用事終わったぞー!遊ぶかー!!まずは皆の話を聞いてからなー」


「「「「「「わーい!!」」」」」」


 ムスとラムは精霊達に囲まれる。

 皆、遊びたかったようだった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ