岩場
すみません、腰を痛めてしまい更新がおくれました。申し訳ございません。
「この下は見晴らしのよい滝になってるはずだけど」
ムスがラムに声をかける。
声は滝の轟音にかき消され、聞こえづらい。
それでも、側で話しているので、聞き取ることができる。
これまで、岩場を探索し、休憩も挟みつつ周囲を探したが人影は見つけられなかった。
「滝下ー。何かいるかもー」
ムスの頭の上に乗っているコーグがもそもそと動き、2人に伝える。
ムスとラムは顔を見合わせて、頷く。
(確認したい)
「あの石の上から少しだけ下を覗いてみようか」
ムスが岩場、大少様々な石と砂が合わさったこの場所の中で小さな石が多めに合わさって作られた岩場の方を指差す。
「そうだね。見つかりにくそうだから、そうしようか。コーグ、魔法使えるような感じかな?」
「んーー、一つ魔力の塊あるから、使えるかも!でも、ムスみたいなのもいるからわかんないよー」
「確かに。そうだった」
ラムはムスを見て、頷く。
コーグもこくこくと頷く。
「俺!?え?」
(何で俺の方をみるの!?何か悪いことした!?)
「魔力もりもりなのに、魔法使いじゃないパターン。すこーしだけ使う、珍しい」
(珍獣みたいな目で見られてる)
「うーん、魔法使いだと楽だけど、ムスみたいな人もいるから、気をつけないと。状態異常をばら撒いて動きを止められたら、大変だから最初に《光の精霊》(ガードマインド)かけるね」
「え。それ神聖魔法じゃあ、、」
ムスが目を丸くする。
(《神聖魔法》(ガードマインド)は聖女が聖獣の力をかりて使うものだったはず。ラムは聖女かもしれないが、魔法ではない)
「?光魔法だよ?神聖魔法は聖女が使うものだもの。聖獣の力を借りずにできるから、魔法だよ。結果は同じだけど、耐性バリアを張って、届かないようにシールドを重ねて張ればいいだけだよ」
何でもないことのようにラムはすらすらと仕組みを話す。
「え」
(完全に魔法で再現しているってこと?それ、簡単じゃないはずだげど。まず、聖獣の力を使った神聖魔法を解析してから、魔法を同じ結果になるようにしなきゃいけなちから、難しいはず)
「つまり、分厚い結界を張るの。だから、。《光の精霊》(シールドライト)」と《光の魔法》(ウォール)を2回同時にかければいいの。一気にかける魔法が《光の精霊》(ガードマインド)」
「ーーー、新しい魔法を生み出して使ってるってこと?コーグ」
(同時にかけると同じ効果になるのか、、。でも、名前が違うから別魔法ということかな。新しい魔法だよね、それ)
「ぴったり合わせて魔法を使う。魔法が合成されて、新しい魔法ができるときある。できた後は、《時の精霊》(レコード)で読み取れば魔法陣が見えるから、それで詠唱を解読して使えるようになる。後は広まるか広めるかどうかかな」
(コーグ、物知り。魔法の仕組みをわかっているから、俺より理解早い。つまり、新しい魔法を生み出したらしい)
ラムはコーグの言葉に頷く。
「すごすぎ、、」
「ムスもすごいけどね」
「え?」
(今の流れで何で俺の名前でるの?)
疑問を抱きながらラムをみる。
「ううん、なんでもない。見よう。滝の下」
「あ。そうだね、いるうちに見ないと」
ラムとムスは崖下をバレないようにゆっくりと覗く。
よく見ると、激しい水しぶきの側に小さな影が2つ。
1人はフードを被り、姿はよく見えない。
もう一人は騎士のようで、剣を構えている。
2人は慌てた様子で滝の下を走り去っていく。
その後ろには、よくわからないが柄の悪い人達が追っている。
その数、10人程度。明らかに正規の騎士や、魔法使いではない。明らかに怪しい人達。格好がバラバラで不気味な集団だった。
「ーーームス、明らかに変だけど。噂の人物に近いね」
ラムは小声で話す。
「ーーーああ。恐らく見たのはあの子だろう。明らかに後ろが変だな。重要人物なのかな?」
(尋常ではない様子だ)
「このままだと遭遇するよ。姿をみたいけど」
「ーーあっちに隠れる場所があるから、様子をみるか。違うなら、やり過ごそう。何がどうなのかわからない」
ムスが指差すのは小さな入口があり、中に小部屋があった岩場。隠れるにはもってこいだ。
「顔見えるかな」
岩場に隠れてしまうとみえない。
ラムが悩み始める。
「コーグに見てきてもらうか?ラムと似てる子かどうか」
「コーグ、姿隠して見てくるよ。バレないの簡単」
ムスの頭の上でコーグが頷く。
「お願いしてもいい?」
「任された!2人とも気をつけてね。待ち伏せする!」
コーグは姿を透明にして、ムスの頭の上で2人に手を振り、消えた。
「速い」
「コーグは隠れたり見つけたりは得意だから。いこう」
(コーグが見つかったら攻撃するから、異変が起きたらでよう)
決意しつつ、ムスとラムは近場の岩場に移動して隠れることにした。




