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ワイバーン

曜日を間違えてしまいました。すいません、本日更新となります。



ーーー3人とコーグはワイバーンの近くまできたーーー


「うわぁ~、でっかい」

 

 ムスがワイバーンの大きさに驚いている。

 ワイバーンの標準的な大きさは家1軒ぐらい。モンスターの中ではオーガと並ぶ大きさ。

 ムスの肩にコーグは転がっていたが、ワイバーンを見ると転がるのをやめて肩にお行儀よく座る。


「ムス、ワイバーンはあの大きさが普通だよ」


 コーグはムスだけ聞こえるように小声で話す。


「え。標準?」


「うん。だから、普通」


「でか、、」


 ムスがワイバーンの大きさをみて感心していると


「首の骨は細そうね!折ったら楽そう」


 ムスが、ぼんやり呆けているといつも通りの好戦的な母親の声が聞こえた。


「ユリアさん、金属みたいに硬いですよ」


「あら。〈骨砕き〉使えばいけるかしら」


「も、持っててそこそこ使いこなしているなら、いけます」


(ラム、動揺してるよ、、。母さん、技能値高いから砕けるだろうなぁ。レンガ砕けるし。今のうちに俺は〈見破り〉使おう)


 ムスは技能を使ってワイバーンを詳しくみる。

 対象指定なため、詳しくみることができる。


 ワイバーン。

 普通の大きさ。

 ブレスをはける。

 鋭い鈎爪は人を切り裂く。

 尻尾で群がる敵を薙ぎ払うことができる。

 魔法で翼を撃ち落とし、地面に叩きつけてから戦闘するのが推奨される。

 個体としては、平均的であり、それほど強くない。氷がよくきく。

 

(なるほど。尻尾、爪、ブレスは口か。正面は注意。翼を先に集中攻撃するといいな)


「なら、問題ないわね!あなた達ー!加勢しにきたわよー!」


 ユリアは下で魔法を使っているパーティーに手を振りながら声をかける。

 戦士が何名かいるらしく、魔法使いを護っているようだ。


「その声はユリアさんかー!ムスもいるのかー?助かるー!弓兵は門前にいるゴブリン達の迎撃で出払っていていない!撃ち落とせるなら頼みたいー!魔法使いは、結界の修復と足止めで精一杯で戦力も足りない!戦士が今、飛び技を使ってるが刃が通らない。落とせたら、倒せそうだー」


「あら。そんな状況みたいよ。ラムちゃん、ムス、落とせる?」


「問題ないです。あまり、強い個体ではなさそうですし」


 ラムが頷く。


「ラム、寒冷地から来てないみたいだし、氷魔法でよさそうだよ。〈見破り〉でみたけど、変な魔法が皮膚や生まれつきかかってない。大丈夫そう」


 ムスも頷く。


「じゃあ、私が地面に向かってキックすれば突き落せるわね!空間は大丈夫かしら?」


 門に近いので通路は比較的に大きい。だが、城下町は家が連なる場所。家と家の距離が近いので、ワイバーンが入るスペースはない。

 落としたら近い家が壊れそうだった。


「圧縮使わないと被害が」


「なら、俺がやるよ。弾もあるし、詰替えしないで続けて別の弾も装填できるから。維持もあるだろ?たくさん、状態異常の弾は持ってるから安心して。魔法耐性低いのはわかったから」


 ムスは弾丸を入れ替えて、一番最初だけ《物質の魔法》(スモール)に変えた。


「じゃあ、お願いするね」


「任せとけ!」


 コーグは暇そうに肩でコロコロしていた。


「よし、撃ち込むからよろしく!」


 ムスは下に向けてブレスを吐こうとしているワイバーンの腹を狙う。


 パァン!


 高い音が響き、ワイバーンの腹に命中。 

 命中と同時にワイバーンに近づくためにムスは走り出す。

 ワイバーンは音が響いた瞬間にこちらを睨む。こちらをみたのだが、次の瞬間。

 身体が半分に縮んだ。


「ガァァァアアアア?」


 ワイバーンが驚いている隙にユリアはワイバーンに屋根を使って近づいていく。


「凍てつく氷の嵐、凍える口吻を。《氷の精霊》(アイスストーム)」


 ラムの氷が魔法がワイバーンの左翼を


「そこ!」


 動揺しているワイバーンの右翼をムスの銃弾が狙う。

 2人共、ワイバーンに攻撃が当たり、翼に当たった場所から氷が広がっていく。

 

「ガァァァアアアア!」


 ワイバーンが準備が整ったブレスを一番近い距離のユリアに吐こうとするが


「あら。ブレスは下に吐きなさいな」


「え。わっ!」


 ユリアはワイバーンの高度が氷の影響で下がってきていて、屋根より下になった瞬間を見逃さなかった。

 ユリアは屋根を蹴った。

 ワイバーンより高い位置に跳んで、首めがけて踵落としを決める。


「グゥェアアアア」


 衝撃で頭が下に下がった。ブレスは下に吐かれた。いや、正しくは吐くしかなかった。

 下の方は盾をしっかりと構えた聖騎士がそこにいた。


「悪いが、防がせてもらう!」


 聖女の加護をうけた盾が大きくなり、盾を中心に街を囲む。ブレスは空中で飛散した。

 翼は完全に凍りつき、飛べなくなったワイバーンは地面に落ちた。

 その上にユリアも落ちていく。

 ただし、ユリアは〈骨砕き〉を構えて左手で着地すると同時にワイバーンの腹に打ち込んだ。


 ゴキッ!


 骨が砕ける聴こえたらやばい音が響く。


(ああ、多分、砕けたなぁ)


 ムスは音が聞こえたのを確認すると、銃を構えて、尻尾に翼を撃ったのと同じ弾《氷の精霊》(アイスストーム)を撃ち込む。

 ムスが弾丸を撃っている間、ユリアは左手をひらひらとさせて、ラムを抱えたまま地面に降りた。

 ううっと泣きそうな顔になるユリア。


「みんな、ユリアさんに続けー!」


 下にいた戦士がワイバーンに切り込みに入る。


「アアアアア!」


 尻尾を動かそうとしたワイバーンは動けずに苦しんでいる。


「尻尾もだめな。ラムー!まだ、どっか封じた方がいい?」


 ワイバーンが下に落ちた頃には尻尾は全て凍りついて動かせなくなっていた。

 最早、ワイバーンが動かせる部位は頭と首だけ。


「もう、下の人達で討伐できるから大丈夫!」


「了解ー!じゃあ、後は何もしない。よろしくお願いしますー!」


「任せろー!」


 ムスが下の戦士達に手を振る。

 すると軽く戦士達は手を上にあげて合図した。


(これで、終わりならよかった。後は結界を直してごたごたを片付けて、と)


 ムスは綻びた魔法の陣をみる。徐々に修復されていくのがわかる。


「ムスー。何か来てる気がする。黒い点が門の方からみえる。敵かな?遠すぎてわからないけど、魔力あるよ」


 肩でコロコロしていたコーグがムスに小声で伝える。


「え。まって、コーグ。見てみる」


「うん」


 ムスが〈見破り〉の技能を使って目を凝らす。

 しばらくすると、飛んでいるものの能力がみえた。


 ワイバーン(変異種)

 敵意あり。

 大きさは普通。

 ブレスをはける。

 鋭い鈎爪と尻尾で攻撃する。

 普通より強い個体。身体全体に魔法耐性がある。しかし、翼にはない。攻撃は魔法防御貫通の特殊効果がある。


 ムスは見えた情報に固まった。その黒い点は街に向かっている。

 しかも、黒い点が複数になったと思ったら、火の玉だった。


「うわぁーーー!みんな、門外から火の玉が!!真っ白いワイバーンがきてる!!ブレスがこっちにくるから逃げろーーー!魔法防御貫通ついてるから、俺じゃ全体無理だー!」


 ムスの叫び声が上から聞こえた。

 



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