表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
お人好し魔技師は少女を放っておけない  作者: 綴螺
精霊と星霊と聖獣の約束
105/105

結界4

長らく忙しく閑話を書いていたため、更新が遅くなりました。大変お待たせしてしまい、申し訳ありません。


「アルマが」


(おそらく、《空間魔法》(テレポート)を使った)


「大丈夫だから。ああ見えて強いでしょう?彼女。拳闘士は怖いほど速いし、狙いは俺とラムみたいだから」


(アルマさんはいい。どうせ自分で何とかできるから問題はない。それより、俺は盛大に呪を壊したからだとして、ラムを聖女の本物と言ってた。狙われるのは明らかだ)


 ラムはムスをみる。


「俺としては結界が壊れた方が不思議だよ」


(結界コピーしたのに消滅したのだ。なぜだろう。わからない)


 ヴァーゴがいた剣は粉々に砕けてしまった。

 結果、ヴァーゴは無事だが、結界は砕けてしまったのだ。


「そろそろ、寿命。ムスというの?私、ヴァーゴ、助かった。ありがとう」


 ラムの腹部にいる星霊であるヴァーゴが笑いながらムスの掌に乗り、頭を下げる。


(めちゃくちゃ可愛い!何、ふわふわな髪にふわふわな服!)


 ムスは感動していたが、表情には出さないように必死に堪えて真面目な表情でヴァーゴに聞き返す。


「寿命?」


「うん。そろそろ、剣は寿命。だから、壊れても仕方ない。結界は時間稼ぎ。アルテマヴィーナを倒せるようになるためのもの。私達、星霊はたまたまできた存在だから、消えても仕方ない。でも、魔技師を連れてきてくれたから。移せる仔を連れてきた。なら、ヴァーゴはもう少し頑張れる」


「たまたま?」


「そう。とても世界を愛した者が封印の結界を作り、聖女が祈り、守護者が生まれ、封印の要の王都ができた。星霊は封印の結界を作った者が入れた生命体。守護者と対となるもの。結界を護るもの。結界がなくなれば消えるだけ。だけど、繋ぎ止めをした魔技師がそこにいる。これをしたら消えない。何でわかったの?」


「え。いや、だって、嫌だから。可愛いし、消える理由ないでしょ?」


「ーー可愛い?」


「可愛い。消えるの駄目」


 ラムが脇から頷く。


(ラムの目が輝いてる。星霊も可愛くて仕方ないみたい)


「そうなの?なら、もう少しいる。代わりの剣ができるまで、魔力球にいるよ」


「寿命」


「コーグ、結界分析完了。確かに魔法の寿命確認。他の結界も消滅予定。壊れないの王都だけ」


 ムスの頭の上で耳をピコピコ動かす。


(コーグはえらい!!静かだと思ったら、しっかり解析してたみたい)


「ええ!?じゃあ、アルテマヴィーナ復活するの!?」


 ムスは目を丸くする。


「まだ、復活には足りないけどねー。王都の聖剣が頑張るから、まだ猶予あるよ。でも、戦える人は集めた方がいいねー」


 コーグはムスの頭の上を転がる。


(気の抜けた声で言う内容ではない。でも、猶予があるならまだ大丈夫か。相手は復活させたい勢力か)


「ヴァーゴ、結界が壊れるのは」


「寿命。守護者は役目おしまい。ヴァーゴ、何処にでもいけるよ?いいよ、私はここにいるか、聖女についていくか、そこのムスについていく」


(俺も選択肢にあるのか。なんで?)


「いや、王都に報告しよう。もうすぐ、全ての結界が壊れ、アルテマヴィーナが復活することを。ヴァーゴ、一緒にいこう」


 ヴァーゴは星霊ヴァーゴと一緒に王都にいることをきめた。


「ヴァーゴがいいなら一緒」


 魔力球に入り、ヴァーゴはおとなしくなった。


「ラム様はお休みください。アルマ様のことは私の実力不足。どうか、お責めにならず」


 アーマラが側にきて礼をする。


「ムス、さっきの技は?何で切れるようになった?」


 アステラも戻ってくる。


「そう。ムス、何を使ったの?」


「それは俺も気になる。あれは?」


(う。うーん、説明難しいのだけど)


「呪を〈還れ〉と返して、実体を強制的に連れてきた?貫通させたに近いかな。特殊な魔法を使っていたというか、うーん。強制的に形にして攻撃したに近いかなー。とにかく、そんな感じ」


(魔法と呪の提供する線を切って、形になっているのみというか媒介だけにして消した?うーん、わかんないがそんな感じだけど、とにかく還した)


「ムスは視えるからねー。よくない思念体みたいなのを固定化した。呪い返しだよ。だから、魔技師いなかったら危なかった。ラムがいたから、護れたけどラムがいなかったら大変だったよ。とりあえず、ラムは安静!ムスは星夜祭ある!ラムはムスの家。他はジール王子の場所。ラムはコーグのお気に入り!」


 コーグはラムの頭の上に飛び乗る。


(よくわからない理由きてラムが家に来ること決まったー。コーグの強引きたー。聞こえる人しかわからないけど)


「アーマラ、アステラは王都に。私はムスの家にいく。ユリアとペディロがいるし、強いし、ゆっくりしてるよ。ムスと一緒にいた方が敵にあっても安全そうだから。後は聖剣をお願い。ギース兄によろしく」


「そういう段取りでいいのか?」


 ヴァーゴが確認するようにいう。


「ラム様がいうなら。ムス殿、よろしく頼みます」


「私も聖剣を守護し先手を打った方がいいだろう。怪我を治した方がいい」


 アーマラはムスに頭を下げ、アステラは頷く。


「じゃあ、それぞれ」


 ラムがいい終える前


「聖女様、私が飛ばします。王都アステラティーア王国に」


 星霊ヴァーゴがいい終えると全員の姿が透明になり、その場から消えた。

ムスは平然と星霊を繋ぎ止めましたが、普通の人は魔力が足りないが技術が足りないため、できません。

ムスの技術が高すぎると気づいているのは現時点で星霊ヴァーゴ、コーグ、フェニックスのみです。

星霊ヴァーゴはだからお礼を言い、ムスについて行ってもよいと言った流れです。わかりにくくてすみません。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ