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プレイヤーネームを入力してください

初投稿です。更新頻度は高くないですが、まったりと頑張っていこうと思います。

 『プレイヤーネームを入力してください』

 「あわわわわ…なにもかんがえてなかった……どうしよう?」

 『プレイヤーネームは【どうしよう?】でよろしいですか』

 「いいわけないでしょー!もう!めっ!だよ。めっ!」

 『プレイヤーネームは【めっ!】でよろしいですか』

 「うがーーーーーーー!わかっていってるでしょー!」



1日前



 「えっ、お父さんほんとにリアファンやるの!?」


 電話口から娘(その2)の驚いたような声が聞こえる。最近はあんまりお話できていなかったから久しぶりだね!

 Real Fantasy World Online通称リアファン(らしい)は明日正式サービス開始となるVRMMORPGゲームなのだ。よくわかんないけど!


 「やるよ!」


 もうゲームも買ったからね。正確には買ったんじゃないけど、まあ似たようなもんだよね。うんうん。


 「でもお父さんゲーム苦手じゃなかった?」


 うっ。流石に娘なだけあってわたしのことはよくわかってるね。でも、


 「だいじょうぶ!」


 たぶん。わたしが苦手だったのは指でコントローラを操作するゲームだし。フルダイブ型VRはまた違うはず!いちおう情報は集めたし!


 「えっいや、でも」

 「だいじょうぶ!!」


 たぶん…たぶん。それに、わたしにはいざというときの秘策があるもんね!


 「はぁ、ならいいけど。後でどうすればいいのかわかんないって泣きつかれても知らないからね」

 「えっ」


 あわわわわ………わたしの秘策が………


 「えっ?」

 「……」

 「………」

 「…………ごめんなさい」

 「はぁ〜。そもそもなんでいきなりゲームをやろうと思ったの?」


 ううっ。娘の呆れたような声が的確に精神ダメージを与えてくる。


 「だって、たっくんたちが新しいゲームやるって楽しそうに話してたから…」


 たっくんはわたしの孫で、今話している娘の長男になるね。現在大学2年生で、親元を離れてアパートぐらしをしている。最近彼女ができたらしい。


 一ヶ月くらい前に、電話でたっくんと話をしていたら、リアファンのβテスターに選ばれたってすごく嬉しそうに話してた。その時はなんのことかよくわかんなかったから、気になって調べてみたら、どうやら新しいゲームのことらしいということがわかった。最近、孫たちと話が噛み合わないことも多いし、流行りのゲームをやってみたいと思ったのだ!


 ということを説明したところ、


 「あー、うん。なるほど。つまり今度そっち行くときにゲームの話題であの子達にかまってほしいわけね。」

 「そう!ゲームの話で盛り上がりたい!他の子達も始めるらしいってたっくんから聞いたし!」

 「あいつめ…余計なことを……」


 他の孫たちもやるのであれば、みんなが帰省したときに必ずその話題が出るはず!そのときにわたしもやってると伝えれば、きっと一緒にお話ができるはず!

 というわけで、わたしもこのゲームをやることにしたのだ!!


 その後、娘に何度か助けを求めながらもVRゲーム機(New VRコンソールF型が正式名称らしい)の初期設定を完了させ、なんとかゲームのサービス開始時刻を迎えることができた。やったね!ちなみに娘は4回目のヘルプでキレた。

 そんなこんなで現在、ゲームの中で自分のアバター?とか言うのを作っているところなのだ!



 

 『プレイヤーネームは【アヤ】でよろしいですか』


 ゲームを開始したら、よくわかんない空間で、天使みたいな格好したおねえさんに名前を聞かれた。人の話をあんまり聞かずにさっさと変な名前にしようとするのは良くないと思うな!


 「うむ!」


 ホントは本名をそのまま使うのは良くないらしいけど、まあいいや。ありふれてるし呼ばれなれてる名前が一番だよ。これでゲームが始められるね!


 『プレイヤーネームの確定を確認。次に、アバターの見た目を設定してください。』


 まだだった。設定の仕方なんてわからないよ……


 「えっ、どうやればいいの?」


 見た目なんて今のままでいいんじゃないの?と思ったけど、今のわたしはなんかコ○ンの犯人みたいに全身真っ黒だった。このままだとゲームを始めた途端に逮捕されそう。


 『コンソールに登録されているプレイヤーの身体情報をベースに、変更箇所を設定することができます。コンソールの身体情報を使用しますか?』

 「します!」


 あんなに(娘が)頑張って設定したからには使わないとね!ありがとう!


 『了解しました』


 おねえさんがそう言うと、自分の目の前に現実での自分そっくりな人型が出現した。うーむよく出来てる。ホントこのままでいいんじゃないかな。いや、娘にもそのままはダメってたくさん言われたからね。少し弄ろう!


 「……………よし!カンペキだね!見た目はコレでOK!」


 その後、20分ほどかけて見た目を操作し、満足なできのアバターが完成した。

 結局、等身は変化させるとうまく動かせなさそうって思ったからそのままにして、髪型を変えたり瞳の色を変える形にしてみた!自分の顔のままで普段はできない髪型を自由に試せるのって結構面白いね。大して変更していないのに結構時間がかかってしまった。顔のパーツも色々試してみようかなって思ってたけど、なんか変更すると違和感がすごかったからやめた。


 「さあ!ようやく冒険だね!」

 『アバターの見た目について設定完了を確認。続きまして、アバターのステータス設定に移ります。』

 「まだだった!」


 くっ、まあでも考えてみたらそりゃそうだよね。まだ見た目が決まっただけだったし!結構時間がかかったからもう満足してたよ。


 「は、はいはーい!質問!ステータス設定って何するの?」

 『アバターの種族とジョブを選択し、その後ステータスポイントとジョブポイントの割り振りを行います。』


 おお、答えてくれた。種族とジョブは公式サイトでかんたんに確認したから知ってる。なんか色々あるらしい。娘に相談して(泣きついて)、どんなジョブがいいかはもう決めてるもんね!ステータスポイントとジョブポイントは聞いたことな……い………?あ!ある!あれが使えるはず!


 「よーし!これつかうよ!スペシャルボーナスチケット!」

 『確認いたしました。ステータスポイントとジョブポイントにボーナス値が加算されます』


 わーいやったー!ゲーム機を起動させたときになんか入っていたから使わないとなって思ってたんだよね。うむうむ。でもなんで入ってたんだろう?まあいいや。


 「さあ、やるぞー!うおー!」

 『それでは、まずこのリストの中より種族を選択してください。』


 わたしが気合を入れてステータス設定を始めることを宣言すると、おねえさんが腕を軽く横に振った。すると種族がたくさん乗ったリストが、腕の振りに合わせて出てきた。演出が凝っててすごいね。


 「しまった…ジョブは決めてたけど、種族は考えてなかった……」

 『ある程度の希望があれば、こちらで候補を絞ることができます。』


 どうしようか悩んでいると、おねえさんが助け舟を出してくれた。良かった。リストの種族はそこまで多くはないけど、ステータスの意味がよくわかってないから助かるね!


 「じゃあ、なんでもこなせる種族がいいな!」

 『かしこまりました。種族を検索した結果、【ヒューマー】【ハーフエルフ】【ハーフジャイアント】【ハーフリトル】【ハーフドワーフ】が該当します。』


 むう、まだ多いね。でも5つだけならそれぞれの説明を聞いてから決めればいいかな。

 詳しい説明を聞いてみると、どうやら一番能力のバランスがいいのはヒューマーらしい。その他のハーフ系は、純血の種族と比べると能力がヒューマーに近くなるけど、それでも魔法が上手い代わりに力が弱かったり、力は強いけど使える魔法の属性に制限がかかったりするらしい。よくわかんないけど。でもまあ、それなら


 「種族は【ヒューマー】にするよ!」

 『確認しました。では、続きましてジョブを選択してください』

 「えっと、サモナー?かテイマー?ってあるかな!」


 娘に相談したら、この2つかコレに近いジョブがいいんじゃないかって言ってた。わたしが、団体行動できないけど一人で冒険するのは寂しいから嫌って言ったら、ため息つきながらそう教えてくれたよ!今度なんか埋め合わせしないとね。


 『ジョブを検索します………該当は【見習い従魔士】【見習い召魔士】となります』

 「うーん?」


 該当するジョブがあったのは良かったけど、思ってたのとなんか違う……まあ、コレも質問してみればいいか!そう思ってたんだけど


 『テイマーの該当結果が【見習い従魔士】。サモナーの該当結果が【見習い召魔士】となります』

 ありゃ、先に答えられてしまった。優秀だね!またそれぞれの特徴を聞いたところ、従魔士はフィールドに出現するモンスターを、専用の魔法でそのまま自身の従魔とできるジョブで、召魔士はモンスターを専用の魔法で登録して、召魔として呼び出して戦うジョブらしい。どう違うの?


 『従魔はモンスターが常に自身とともにありますが、召魔は呼ばれたときのみ実体化するのが大きな違いとなります。その他にも………』


 おお、それなら確定だね!なんか他にも言ってるけど、一緒にいられないんじゃ意味ないもんね。それになんと魔法も使える!いや〜実は一回使ってみたかったんだよね。


 「ジョブは【見習い従魔士】がいいな!」

 『………確認しました。次にステータスポイントの設定に移ります。ステータスポイントを各項目に割り振ってください』

 「………こうもく、おおい…………へるぷ!」


 わかってたけど全然わかんないねコレ!こんなときは焦らずにわかってる人に聞くのが一番!わたし、かしこい!!


 『項目の詳細は説明できません。概要であれば可能ですが説明を希望されますか』

 「おねがいします!」


 その概要すら何もわかってないからね!ぜひ教えて下さい!

 そして、始まったおねえさんの説明をまとめるとだいたいこんな感じだった。



○HP:体力量。ダメージを受けると減少する。0になると死亡する。


○MP:魔力量。魔法を使ったりすると消費される。0になっても死なないが、ジョブによってはできることが極端に減るためピンチ。


○STR:力の強さ。ステータスが上がると力持ちになる。(原文ママ)


○VIT:頑丈さ。ステータスが上がるとカタくなる(原文ママ)


○INT:賢さ。ステータスが上がると魔法が上手になる。(原文マm(ry)


○MND:精神力。ステータスが上がると魔法に動じなくなる。(原文m(ry)


○AGI:素早さ。ステータスが上がると色々はやくなる。(原b(ry)


○DEX:器用さ。ステータスが上がるとテクニシャンになる。(げn(ry)


○LUK:運の良さ。ステータスが上がると超ラッキー。((ry)



 うーん、雑!まあいいや。

 現時点ではHPとMPが10、その他が1になってるね。ポイントは、HPとMPに振るときは1ポイントで2上がり、それ以外は1ポイントで1上がるらしいね。ポイントの総数は…あれ?


 「40+10ポイント?」

 『本来のポイント総数である40ポイントと、スペシャルボーナスチケットでの10ポイントとなります』

 「な、なるほど〜」


 スペシャルボーナスチケット、スゴイ。よーし!頑張って割り振るぞー!



結 果

HP:20 MP:20 STR:6 VIT:6 INT:6 MND:6 DEX:6 AGI:6 LUK:11



 こんな感じになりました!結局、説明を受けてもよくわかんなかったから全部5ポイント分割り振って、残った5ポイントは運に振ってみたよ。運はだいじ、ホントに。


 『ステータスポイントの割り振り完了を確認。ジョブポイントの割り振りを行います。ジョブポイントを割り振り、スキル及びボーナスを取得してください。なお、スキルや一部ボーナスについてはここで取得できなくとも、ゲーム内での取得が可能となっております。』

 「また項目がなにひとつわからない………へるぷ!」


 まだゲーム始まってないのにわかんないことが多すぎるね。泣きそう。いや、ここを頑張れば楽しくゲームができるはず!そして孫たちからおじいちゃんスゴイって言ってもらえるはず!コレが最後のはずだし。うおー!がんばるぞー!


 『スキルやボーナスの詳細は各項目に記してありますのでそちらを御覧ください。』

 「あ、そうなんだね。なんかすごくドライ。」


 よ、よーし。気を取り直して選ぶぞー!えーと、リストの上の方にタブがあるね。【スキル】のタブを開いて、と…………


 「す、すごくおおい…………」


 スキルだけで100個以上あるね………。コレを説明するのが嫌だったから、さっきはあんな反応だったのかな。


 『リストの上部に検索機能がありますので、割り振りたいスキルやボーナスが有る場合はキーワードを入力してください』

 「あ、ホントだ。コレならなんとかなるかな……どうかな………」


 がんばろう!よし!ポイント総数は100+20ポイントだね!スキルとボーナス半分ずつでいいかな。まずは魔法をとるぞー!



1時間後



 「うおー!割り振り終わったー!」

 『ジョブポイントの割り振り完了を確認。アバター作成の全行程完了を確認しました』


 な、長かった。やっと全部終わった。ん?いやいや!こっから始まりなんだもんね!疲れている暇はない!でも、このゲーム何をどうすればいいんだろう。


 『続きまして、チュートリアルを行います。なお、こちらはスキップも可能です。チュートリアルを実行しますか?』

 「やります!ぜひ!」


 もちろんやるよ!コレでゲーム始めたのはいいけれど、何もできないってことはなくなるね。


 『プレイヤー名【アヤ】にアバターをロード。チュートリアル用フィールドへ転移します』


 その言葉と同時に世界が光に包まれる。まぶしい。光が収まると、さっきまでのなにもないよくわかんない空間じゃなくて、気持ちのいい風が吹く草原に立っていた。


 「すごーい!本物みたい!」

 『アバターロード及び転移の正常な完了を確認。チュートリアルを開始します』


 ん?まてよ。アバターがロードされたということは……おおっ、犯人じゃなくてさっき作った体になってる!まあ、いつもの体なんだけどね。あれ?チュートリアルって何するんだろう?何も聞いてないね。


 『これより、戦闘の基礎を学びます。まずはじめに………』


 その後、おねえさんの言うとおりに武器を使った攻撃や魔法の撃ち方を学んだ。実際に魔法を撃ってみるのがたのしい!従魔士の専用スキル【従魔法】も使うことができたしね!


 「うへへへ。かわいい。」


 実際に従魔法の初期アーツ(アーツはスキルに付随する技なんだって)【テイム】でモンスターを自分の従魔にすることも、チュートリアルの範囲内なんだって。チュートリアルをスキップすると、自動で最初の一体が自分のそばに現れる仕組みだって教えてくれた。

 それよりも!わたしの従魔が可愛い!!小さい黒猫で、名前は【クローディア】と名付けたよ!はじめはクロって名前にしようとしたんだけど、顔を引っ掻かれたので、この名前になった。まあクロちゃんって呼ぶけどね!


 『初期従魔の獲得を確認。チュートリアルの完了を確認しました』


 クロちゃんと戯れていると、おねえさんがいつの間にかすぐ側に立っていた。

 『これより、【Real Fantasy World Online】を開始します。プレイヤーを第一の街へ転送開始。』


 お姉さんがそう言うと、自分の体がだんだんと透けて、末端から消えていっているのが見えた。あわわわわ………あれ、でも普通に動けるね。それなら……


 「おねえさん、いろいろ教えてくれてありがとう!」

 『仕事です。貴方の冒険に幸多からんことを』


 ビシィッとかかと(もう消えてるけど)を揃えて敬礼。おねえさんにお礼を言った。おねえさんは淡々と返事をしていたけど、少し嬉しそうにも見えた。気のせいかもしれないけどね。

補足

娘:4人姉妹。上の2人は双子。全員結婚して子供がいる。

おねえさん:リアファン管理AIの1人。この後、自分も猫を飼い始めた。

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