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ウサギ印の暗殺屋~短編集~  作者: 三ツ葉きあ
『ウサギ印の暗殺屋~13日の金曜日~』辺り
20/34

恵未先輩がいっぱい(GL風味SS)




 ある晴れた昼下がり。今日は休日だ。予定は、特にない。


 折角なので出掛けようと、街へ繰り出した。目的は定まっていないが、歩きながら考えるとしよう――等と考えながら向かう先は、大抵、ペットショップだ。

 何故なら、私はもふもふが大好きだからだ。

 飼うことは出来ないが、見ているだけで癒される。犬猫は勿論、小動物も大好きだ。


 チワワやトイプードルが並んでいる中、一際私の目を引くのは、ポメラニアンだ。

 もふもふだ。

 毛玉だ。

 たまらない。


 触りたい気持ちが募るが、飼えないのに触るのは気が引ける。そして、情が移ると困る。


 猫のコーナーもひと通り見終わり、小動物のコーナーへと進んだ。


 ここは、パラダイスだと思う。


「はぁあ……恵未先輩に、そっくりだ……」


 どこを見ても、愛らしいハムスターが(ひし)めいている。

 この、ひまわりを頬袋に蓄えている様子は、まさに恵未先輩そのものだ。

 なんて可愛らしいんだ。


 私は、クッキーを口いっぱいに頬張っている恵未先輩の姿を思い出しながら、ハムスターのケージに張り付いた。


 あああぁぁぁあぁ……愛くるしい。

 私の胸も苦しい。


 恵未先輩恵未先輩恵未先輩恵未先輩恵未先輩……。


「あのぉー……」

「!?」


 振り向くと、表情が少々引き攣っている店員が居た。


「申し訳ありません。ハムスターたちが怯えるので、もう少し離れてご覧いただけますか?」

「あ、す、すみません……あまりに可愛いもので、つい……」


 私が頭を下げると、女性店員はにっこり笑って「可愛いですよね。ゆっくりご覧下さい」と言って去っていった。

 無理に売り付けようとしないところは、有り難い。

 だが、購入しないのに入り浸るのは迷惑だろうな……。


 私は、後ろ髪を引かれる思いでペットショップから出た。




 リスも見たかったな……。


 私は、ペットショップの梯子(はしご)を決めた。





祐稀の、ある休日の様子でした。


あ、女性店員さんと祐稀は、恋愛に発展しません(笑)


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