松尾健太 その3
―松尾健太 その3―
街中で、さらに20人ほど<魅了>で手に入れた。
うわはははは、笑いが止まりませんな。
なんか、手に入れた女の彼氏?みたいなのが絡んで来たけど、彼女の目の前でパンツ脱がして逆さまに吊るしてやったでござるよ。
愉快痛快。
その状態の彼氏が見ている目の前で、その彼女を・・・おっと、これ以上は18禁過ぎて言えないな。
すげー気持ちよかったとだけ言っておこう。
全員連れてベルセック伯爵邸に戻ってきた。
すると、お屋敷の入り口に怖い顔をした男達が並んでいるぞ。なんだ?
その男達の先頭に立つ執事風のおじさんが剣を抜いて拙者に歩み寄ってきた。
「私はベルセック伯爵家の執事長、ハック・バレと申します、短い間ではございますがお見知りおきを。」
うやうやしく、抜いた剣を垂直に立てて一礼してきた。
よくわからないので、拙者は日本人の習性で思わずペコリと挨拶する。
するとハックはフェンシンッグみたいな構えをした。
「さてさて、アナタ様が我らの仕えるベルセック家の皆様に怪しげな術を掛けたのは疑いようも無いこと。よって成敗させていただきます。」
「え、成敗って・・・」
拙者が喋っているのに無視して執事ハックは剣を突き出してきた。
相当強力な一撃だったみたいで、拙者の喉に当たった剣は拙者を貫けなかったため折れてしまった。
「な、馬鹿な!」
驚くハック。
さっきは大海姫に良い様にやられたけど、人間の力では拙者に傷つけることは出来ないようだ。
拙者はハックを突き飛ばした。
「ぐはああああ」
ハックは良い感じに飛ぶ。
空中で弧を書いて、8メートルほど後ろに落ち、ボロ雑巾のように転げた。
それを合図にするように、門の前に居た男達が一斉に襲い掛かってきた。
うわああ、迫力が怖い!
逃げようと思ったら、拙者の後ろでデルリカ嬢が「きゃっ」とか可愛い声を上げている。
くそ、なんかデルリカ嬢にカッコいいところを見せたい。
自分のチートを信じないといけないときだ。
スキルを信じるんだ。
逃げちゃダメだ
逃げちゃダメだ
逃げちゃダメだ
うおお、拙者暴走モードでいくぞ!
<鉄身>があるので防御を一切せず男達に飛び込みひたすら殴った。
武道素人をなめるなよ。
普通のパンチじゃなくて、腕を振り回すだけの、通称「駄々っ子パンチ」だ。
<剛力>により速度も上がった拙者の駄々っ子パンチは次々に連中を吹っ飛ばす。
何かの冗談みたいに、人がポンポン宙を飛ぶ。
タブン、傍で見て居た人たちは目を疑っただろう。
あっという間に30人くらいた男達は気絶して置き上がってこなくなってしまった。
ふう、また下らぬものを殴ってしまった。
一息ついてデルリカ嬢を見ると、安心した顔で拙者を見ている。
「さすがですわ松尾様。素敵過ぎて気を失ってしまいそうです。」
このロリ可愛い。
ううう、癒される。
またチュウしちゃおうかな、
今正にチュウしようとしたところで、屋敷からマリア奥様と女中達が凄い形相で門から出てきた。
うわ、今度は何??
マリア奥様と女中達は道で気絶している男達を、手に持っているハンマーやフライパンでガンガンたたき出した。
うわああ、女の人怖い。
でも拙者に気づくとすぐに彼女達は可愛い表情に戻って拙者を取り囲んだ。
怖い!女性の圧力、まじ怖い!
「松尾様、お怪我はありませんか。」
囲んできた女性を代表して、マリア奥様が拙者の手をとりながら聞いてくる。
「拙者は大丈夫ですが、、、、マリアさん。これは一体?」
そこで説明を受けた。
要約すると、ベルセック伯爵に使えている男達が、お屋敷の異常に気づいて伯爵を監禁して拙者を殺そうとしたようだ。
その企みに気づいた女性陣が、手に武器を持って拙者を助けに出てきたらしい。
うーん、モテる男は辛いね。
そりゃあ男の嫉妬も受けるわけですな。
まあ、<剛力>と<鉄身>があるから、拙者無敵なのだが。
だけどかなり攻撃を受けたみたいで、服はボロボロになってしまった。
ちょっとゲロもついてるし。
「マリアさん、服を新調したいんですがお金ください。」
マリアさんは満面お笑顔で答えた。
「はい、すぐに用意いたします。それと服を新調されるという事でしたら、ワタクシが良い服屋をご紹介いたしますわ。」
うん、助かる。
良く考えたら服屋の場所なんて知らないしな。
「そうですな、お願いします。ではみんなで拙者をチヤホヤしながら行こうではないですか。」
すると女性達から黄色い歓声がとんだ。
そうかそうか、そんなに拙者と一緒にいるのがうれしいか。
もー、しょうがないなー。
そのあと
マリアさんが案内してくれた服屋で服を新調した。
店長の婆さんが拙者の特殊な超ぽっちゃり体型の服は、作るのに三日かかるとかいうから<魅了>をかけて二時間で作らせた。
頬を染めながら服を手渡してくる婆さんとかキモい。
この婆さんとはもう接点を持たないことにしよう。
名残惜しそうに拙者の手を離さない婆さんを振り払い、魅了ガールズを引き連れて酒場に入った。
なんかゴロツキに絡まれたけど、奴らを店の外の地面に突き刺してやると、誰も逆らわなくなった。
うひー<剛力>最高ー。
酒場を貸し切り状態にして、拙者は楽しんだ。
王様ゲームで適当に選んだ娘の服を脱がしたり、手当たり次第に乳揉んだりして凄く楽しい。
よーし、もういいや。ここで町娘たち相手全員相手にハッスルしちゃうぞ。
AV級の凄いことやっちゃうんだ。
でもデルリカとマリアは後のお楽しみとっておく。
お屋敷で、ベルセック伯爵も交えて、4人でハッスルしてやるぞお。
うひひひ、異世界は素晴らしすぎる。
酒場の喧騒の中、お気に入りのデルリカ嬢を抱き寄せながら思わず叫んでしまった。
「やっほー、異世界最高!」
叫びながら、酒場の大きく開いた窓を見上げると、向かいの建物の屋根に人の姿が見えた気がした。
まあ、ファンタジーの世界だから、屋根に上る人もいるかもな。
気にしないでいいか。
今はデルリカ嬢にチュッチュしながら、町娘たちの服を脱がすのに忙しいし。
向かいの建物の屋根にいる人物は、夜の暗闇でよく見えないが、どこか拙者に呆れている様な気がした。
まあいいか、拙者も全裸になるでござる。
ネタバレ:松尾、これから大変になります。